70年間、便通で悩んだことのない人生を送ってこられたことについてはまことにラッキーだったと思っている。実父がこのことや痔で長年苦労してきたのを間近で見知っていたので特に感じている。

そんな私が74歳誕生日の翌日から、ほぼ4か月に渡って病院生活を余儀なくされ、すっかり便秘体質になってしまった。入院すると便の出が悪くなるという話は耳にしたこともあるが、己がこれほどまでに影響されるとは全く想定していなかった。

 

薬をアテにしたこともなかった私の体内に何種類かの錠剤が連日入り、多分これが元凶に違いないと、素人ながら充分察することができた。

あれはどうだろうか、これを試すと効くんじゃないか、などと幾人もの取り巻きにヒントをもらうたびにスナオに従っていたものの、逆効果も甚だしい結果となった。

 

下剤の数を増やしてみたり座薬に頼ったりしながら、何となく日々を送っていた。ひと月に一度訪問してくれる看護師さんが聴診器を当てると、腸は動いているし、ガスもそれなりに出ているということなら、さほど深刻にならずともよいと必ず言われてきた。

 

けれども5月中旬ごろから、我ながらこれまでにない状態に思える様子となった。いくら牛乳を飲もうと座薬を入れようと水をガブガブ流し込もうと、ガスが出るばかりでまるっきり排便の気配がなくなってしまったのだ。

 

女房の登場となる。松居一代さん(現在ニューヨーク在住の投資家・女優)のブログに目を付けたのだ。以前にも同様の記事を見たことがあるらしいのだが、つい先ごろのブログで「腸の大掃除に抜群の効果を発揮しますよ」というわけで、果物のパパイヤを勧めているとのこと。

 

この記事を見たのが2024年6月3日、女房がパパイヤを見つけて買ってきたのが3日後の同6日午後、私の口に入ったのが同夜7時だった。

そして日付も変わる深夜12時のこと。大量に下痢気味の便通があったのだ。

寝入っている女房を叩き起こしたくなる感激をかろうじて抑えて眠りについた。

 

ところで女房は松居一代さんのブログを好んで読んでいるそうだ。有益な情報が多いらしい。

今こそ叫びたい。松居一代さん、万歳!