こんにちは。

久方ぶりの執筆です。

お待たせして、誠に申し訳ございません。

さて、今日から、「接続詞」に入っていきます。

「準動詞」と同様、読解にも非常に重要な分野です。

しっかりとやって参りましょう!!

[1] 接続詞が必要な時

 英語では、S+Vは原則として一つになります。命令文や、単語のみでの発話など、例外はありますが、それは、「省略しても分かる」から省略しているだけで、本質的には必要です。

基本的にはS+Vの組み合わせはどんな英文にも必要で、しかも一組だけです。

それでは、二組以上S+Vを文に入れたい場合は、どうすれば良いのでしょうか?

その時に必要になるのが、今日学ぶ「接続詞」です。

→ S + V・・・・・[接続詞] S + V・・・・・.
         必要!!

 そして、S+Vを二つ結ぶとき、二つの結び方があります。それは、以下の通りです。

S+Vの結び方に、①「対等に結ぶ」やり方と、②「片方を他方の一要素として組み込む」やり方がありますが、この①の結び方をする接続詞を「等位接続詞」、②「従位接続詞(従属接続詞)」と言います。 それぞれについて学んでいきましょう。

[2] 等位接続詞・・・and, or, but, for, so

 →これらは全て、2つのS+Vの間に来て、2つのS+Vを結びます。
 [接続詞] S + V ~, S + V ・・・.という結び方は出来ません。

 もし、文頭にこれらの語句が来ていたら、それは、前の文とその文を結んでいることになります。

 この語句が、どんな論理関係で文を結びつけるのかというと・・・。
 ① A and B「AそしてB」:[A=B]または[A+B]<同意または付加>

  →文脈によっては、A,B逆意のモノが来ることもあるが、それでも、大きな流れで見れば、同一線上。

 <例文①> He proposed to her and she accepted it.
   彼は彼女にプロポーズをし、彼女はそれを受け入れた。

 ② A or B「AまたはB」:AかBの選択。

 <例文②> You have to do your homework, or you must do without dinner.
    宿題をしなくては、夕食抜きよ。

 ③ A but B「AしかしB」:[A⇔B]<対立>

  <例文③> He proposed to her but she rejected it.
       彼は彼女にプロポーズしたが、彼女はそれを拒絶した。

  →この使い方では、対比をより強調したい時にはyetが使われます。

 ④ A, for B「A、というのはB」:[A←B]<理由>

 <例文④> He proposed to her, for he loved her.
      彼は彼女にプロポーズした。というのは、彼は彼女を愛していたので。

 ⑤ A, so B「A、だからB」:[A→B]<結果>

 <例文⑤> He loved her, so he proposed to her.
      彼は彼女を愛していた。だから、彼は彼女にプロポーズしたのだ。

また、①・②・③は文だけでなく、語・句・節も結びます(同じ論理関係で)。

 <例文⑥> He is intelligent and courageous.
        彼は頭が良く、勇敢だ。

 <例文⑦> She ordered us to agree with her or remain silent.
      彼女は、彼女に賛成するか黙っているかしろと私たちに命令した。

 <例文⑧> she told us that she thanked us for our kindness but that she had to leave us.
      彼女は、私たちの親切には感謝するが、私たちの元を離れなければならないと言った。
      

 ※thanも、等位接続詞の1種として考えることが出来るのですが、ここでその話をしてもややこしくなるだけですので、等位接続詞はこの5つを押さえておいてください。


[3] 従位接続詞(従属接続詞)

→従位接続詞は、多数あります。
 個別には、また明日以降やって参りますが、今は、全体の役割のみを押さえてください。

まず、品詞の役割の復習です。
①名詞:文中でS/C/O/前のOになる。

②形容詞:文中でCになる/名詞を修飾する。

③副詞:名詞以外を修飾する。

→名詞節・形容詞節・副詞節は、それぞれカタマリになって、上記の役割をします。

そして、このカタマリの先頭に来るのが、いかに述べる接続詞(等)です。
ですから、皆さんは、文を読んでいて、下記の接続詞が出て来たら、「あっ、ここからカタマリが始まるな」と頭を働かせなければなりません。

[3-1] 名詞節を導くもの:
 接続詞では、that/if/whetherのみ。他に疑問詞、先行詞が含まれる関係代名詞(whatなど)、先行詞を省略した関係詞。
 →疑問詞・関係詞以外は、次回学びます。

[3-2] 形容詞節を導くもの:
 先行詞(=名詞)を修飾する節を導く関係詞。
 →関係詞は、接続詞の学習後に学習いたします。

[3-1]副詞節を導くもの:
 上記以外;because, so~thatなど。
  →次々回以降に学びます。

ここまでが、<総論編>です。今日は、これに加え、等位接続詞の<各論編>をやります。

[4] 等位接続詞を使った、慣用表現

 ① 命令文, and ・・・.「~しなさい。そうすれば・・・。」
 ② 命令文, or ・・・.「~しなさい。さもないと・・・。」
 ③ Excuse me, but ・・・.「すみませんが、・・・。」
 ④ both A and B「AとBの両方」
 ⑤ either A or B「AかBのどちらか」
 ⑥ neither A nor B「AとBのどちらも~でない」→norはorにnotが付いたものとお考えください。
 ⑦ not A but B「AでなくてB」
 ⑧ not only A but also B「AだけでなくBも」
 ⑨ It is true ~ but ・・・.「なるほど~だが、・・・。」

 ※④~⑦は、文の主語になる時は、Bに一致させる。③は二つともなので、複数扱い。

<例文⑨> Not only the students but the teacher was laughing at him.
  生徒たちだけでなく、先生も彼を笑った。
  →動詞を、the teacherに合わせて、was としている。

<例文⑩> It is true he is persuasive but I don't want obey him.
    なるほど彼は説得力があるが、彼に従いたくはない。

本日の解説はここまでです。

演習問題に行きましょう。

本日の演習問題も、最新、2012年の大学入試問題です!!

<問題演習編>

[1] 適語補充問題:空所を補充するのに最も適切なものを選べ。

1. Take this medicine, (  ) you will feel better.
 ① and ② but ③ or ④ that <大阪学院大>

2. あなたも私もクラッシック音楽に興味があります。
 (  ) you and I are interested in classical music.
 ① Any ② Both ③ Each ④ Either <和光大ー現代人間・経済経営>

3. (  ) your step, or you might fall into the river.
 ① Watch ② See ③ Miss ④ Look at <名古屋学院大>

4. Neither my father (  ) I am to blame.
 ① or ② nor ③ and ④ but <札幌大ー外・文化>

5. Excuse me, (  ) would you please tell me the way to the college ?
 ① and ② that ③ for ④ but <名古屋学院大ー外・スポーツ・リハビリ>

[2] 並べ替え問題:文意を成すよう、各語を並べ替えよ。和訳がある場合には、それに従え。

1. 彼の注意を引こうとしたがだめだった。
 I (  )(  )(  ) his attention, (  )(  ).
 ① attract ② but ③ failed ④ to ⑤ tried <九州産業大>

2. 彼の両親は彼の無作法なふるまいに気づいていないか見て見ぬふりをしているかのどちらかだ。
 His parents are ( ① rude behavior ② a blind eye ③ or ④ unaware ⑤ his ⑥ either ⑦ turning ⑧ of ) to it.
 <中央大ー経>

<解答と解説と和訳>

1. ①:「薬を飲む」と「気分が良くなる」を結ぶのは、順接のand。
    命令文, and・・・.「~しなさい、そうすれば・・・」<[4①]>

 (訳)この薬を飲みなさい。そうすれば気分が良くなるでしょう。

2. ②:①③any, each はyouを修飾しない。④eitherはA or Bが続く。
   both A and B「AとBの両方」<[4④]>

3. ①:どちらかというと、コロケーション(語彙の組み合わせ)の問題だが、良く出る表現なので、ここで掲載しておいた。命令文, or・・・.「~しなさい、さもないと・・・。」<[4]②>

 (訳)足下に気をつけなさい、さもないと川に落ちてしまうかもしれない。

4. ②:Neither A nor B「AもBも~でない」。<[4]⑥>動詞をBに一致させていることにも注目(問題2.と比較すべし。)他の選択肢は全て、neitherに続かない。

 (訳)私の父も私にも責任がない。

5. ④:Excuse me, but ・・・.「すみませんが、・・・。」<[4]③>

(訳)すみませんが、大学までの道を教えていただけませんでしょうか?

[1]
 
1. ①「注意を引こうとする」:tried to attract
  ②「がだめだった」:but failed
→butが動詞(句)を逆接で結んでいることに注目。<[1]⑦>

 以上より、解答は以下の通り。
 (答)I tried to attract his attention, but failed.

2. ① 「Aに気づいていない」:be unaware of A→和訳より、Aには、his rude behaviorが入る。
 ②「見て見ぬ振りをする」→a blind eye「盲目な目」という単語があるので、「(それに対して)盲目な目を向けている」と考える:turining a blind eye to it

 この二つを、等位接続詞orを使ったeither A or B「AかBのどちらか」で結び、両方ともかっこの前のareにつながるようにする。

 従って、解答は以下の通り。

 (答)His parents are either unaware of his rude behavior or turning a blind eye to it.

本日の講義はここまでです。

何とか、今日中に間に合いました。

達成感がありますが、なかなかにヘヴィーでした。

それでは、次回をお楽しみに!!

猫健007