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まさかずのブログ

何を見ても何かを思い出す。
小説・映画・法律・政治。

こんにちは。

僕は福岡県の飯塚市という所に住んでいて、
けして早いとは言えない時間に起きて
サプリメントを飲んだ後に遅めの朝食をとり、
ヒルナンデスを見ながらゆっくりと支度をして仕事へ行き、
遅い時間に帰宅してジョギングをして
かき氷を食べて寝ています。

特に忙しい訳でもなく、
比較的穏やかな日常を送っているのですが、
思わぬ所で、僕の住んでいる土地は
ひどい田舎で、あまりに品のない土地柄なのだと
心の底から思い知らされることがあります。

先日、(あまり充分とは言えない)愛情を注いでいる
ロードスターを運転して遠くの町まで
お出かけをした際に、
オロナミンCのように真っ黒で、
セミの死骸のように奇妙なフォルムをした
大きなワゴン車が、僕の車の後ろにぴったりとくっついて、
一瞬だけポテトチップスの袋が破裂したような音を立てて
抜きさって行きました。

非常に不愉快でハラハラする出来事でしたが、
あまり珍しい出来事でもないな、と思い直しました。

夜の深い時間に運転していると
何台もの趣味の悪い装飾のバイクが
あらゆる人に迷惑な運転をしていますし、
山道へ行けば何台もの車とバイクがかたまっている
集会めいたものに出くわすこともあります。

まあ、個人の嗜好の問題かもしれないので
僕がとやかく言う必要もないのでしょうが、
そういった「趣味」を見ると、
やりきれない空しさを感じるものです。


バンパーの下にいちいちプラスチックを装着する
あのエアロというものが僕は嫌いで仕方ないのですが、
そのエアロにしろ、
前が見えないくらいに白い綿のようなものを
フロントグラスに沿って飾り付けた車や、
底面が青白く光っている車、
流行かなんだか知らんが
ミュージシャンやアイドルのステッカーを貼った
リアグラスを見るたびに、
醜悪な人生を見せつけられている気分になります。


それはきっと、彼らが人生に本質的に諦念を持っていて、
彼らの人生を慰める代替物でやり過ごしている気がするからなのだと、
「ザ・グレート・ギャッツビー」を観て…という訳ではないですが、
そんな気がしました。


僕は車のデザイン・フィロソフィーを台無しにするという意味で
エアロが理解しがたく、みっともなく思えるのですが、
”エアロ装着者”に一度装着する理由を聞いた所、
「どっしりしてカッコいいから」というようなことを
言っていました。むむむ。


じゃあ、そんな軽自動車にプラスチックの板なんかベトベト付けないで
どっしりとしたカッコいい車を買えばいいじゃないかと思うのですが、
どうやら僕が的外れらしい。

スーパーマーケットでシャネルのロゴが入った
軽自動車を見かけたのですが、
シャネルがデザインした車なのかと思ったら、
おそらくスズキの車らしい。


…あまり関係がない話しですが、
プリウスに乗って環境とか燃費を気にするなら
車を持たずに公共交通機関を使えばいいのに、
そういう話しではないらしい。


本当は欲しいものがあるのに代わりのもので満足し、
本当は行きたい場所があるのに代わりの場所で我慢して、
本当はしたいことがあるのに代わりの楽しみで時間を潰す。

そういう人を見ていると、
自分の絶望を鏡映しにされているようで、
恢復しがたいやっかいな気持ちになるのです。



翻って「ギャッツビー氏」は、
胸に秘めた理想を頑なに抱き続けて、
その想いのためだけに自分自身を飾り(あるいは造り上げ)、
儚く散っていきます。

だけれど、その”理想”はあまりに無垢で美しく、
”希望”と呼ぶにふさわしいものでした。


「世界へ、身を挺する、主体」


(少なくとも僕にとっては)ボードレールの詩の一遍が
あらゆる現実の海よりも深い意味を湛えるように、
代替不可能な理想は、美しく、
人生にわずかな光をもたらします。


代替可能な理想は、その光を自ら拒む
プラトン的な「洞穴の世界」の住人のものであり、
いかにも過度に現実的で、社会に迎合しているようで、
憧れのない人生に思えるのです。

その対比として、僕は「ギャッツビー氏」を
”華麗”というよりも”グレート”だと感じ、
「華麗なるギャッツビー」という邦題には、
いささか違和感を覚えます。


僕自身はというと、洞穴を盲滅法に
掘り進んでいる自覚はあるのですが、
美しい理想を眼前にした時に、
「グレートだ」と思うくらいの理想や
希望は守っているのです。


ついこないだまで、ブランドものが
本物かどうかで悩んでいた自分からすると、
少しは成長したのかもしれないと思いつつ、
2つめのかき氷を食べようか思案しています。


それにしても、バズ・ラーマンは特に好きな
映画作家という訳ではないのですが、
同じディカプリオ主演の「ロミオ&ジュリエット」といい、
ニコール・キッドマン主演の「ムーランルージュ」といい、
”何度でも観たい好きな映画”にこそこそ入ってきます。

僕が美しい人や、安易なラブストーリーが
好きなだけかもしれませんが、
レオナルド・ディカプリオは美しいし、
ラブストーリーは最も情熱的な娯楽なのです。

ヤッホー。


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