昨日のブログの続きですが、

転出超過が全国ワースト1位となっている広島県。

 

特に、転入者がここ6年連続で減少しています。

 

 

それにも関わらず、「ふるさと回帰支援センター」による、移住希望地ランキングで上位に定着していることを理由に、

 

移住定住事業が成功しているかのような説明を広島県はされています。

 

 

ここで、気が付く人もいると思いますが、

 

このランキングは「希望者」であり、

実際に「移住した」数ではありません。

 

それを、いかにも移住者が多いような言い方はおかしいと思います。

 

 

日本政策投資銀行の分析では、

 

東京都からの転出者は4万人増えたが、そのうち2/3にあたる2万6000人は首都圏に移動している。その他の転出先で多いのは北海道と大阪を除けば、北関東の茨城県、栃木県、そして中部地方の長野県、静岡県となっており、転出先が東京都からのアクセスの良い地域に集中している。

 




と、やはり広島県への転出は厳しい状況となっております。

 

そこで何故、移住希望地ランキングだけが常に上位にいるのかを調べてみたところ、このアンケートは、ふるさと回帰支援センターに来られた方々や各都道府県が開催しているセミナーへの参加者が回答しているとのことでした。

 

そして、広島県は、セミナー開催数が全国1位です。

 


https://www.furusatokaiki.net/topics/ranking_2021/ 



また、ふるさと回帰支援センターの資料を見てみると、そのアンケートの回答者の出身地の割合が載っていて、広島県出身者の割合が異様に多いことが判明しました。

 

すなわち、そもそものアンケート回答者の広島県出身者が多いから、希望地ランキングも上位にいるのでしょうし、そこから、希望者のうちに実際に移住した割合を調べると、おそらくかなり低い状況に違いありません。

 

広島県にその分析を求めていますが、未だに答えは返ってきません。

 

 

希望地ランキングを維持するために、セミナーを開催しているような状況では、本末転倒であり、費用対効果からみても事業として疑問があります。

 

 

 

このように、東京からの移住に力を入れるよりは、前回のブログでも述べたように、地方の中枢都市になるべく、周辺地域からの移住に力を入れるべきだと思います。

 

私のところにインターンシップで来ていた過去の学生たちも、広島以外では山口・島根・愛媛・大分・兵庫・大阪と、全て西日本の出身者でした。

 

 

 

今後の移住定住事業は、西日本を中心にやるべきであり、特に中四国でもっと広島をアピールするべきです。

 

札仙広福で、広島だけが置いて行かれている原因もここにあるのではと思います。

 

 

東京ばかりに目を向けている広島県では、周辺地域からも見放されてしまいます。

 

 

そして、移住してもらうのに一番いいのは、すでに住んでる人々の満足度が高いかどうかです。

 

人参をぶら下げるようなやり方では、一時的に広島に来たとしても、すぐに違う人参を追いかけて出ていきます。

 

今、広島県にいる人たちにとって、いい広島県になってれば、転出者も減るでしょうし、転入者も多くなるはずです。

 



広島県は、データを分析するときに、自分の成果を示すための数字を無理やり探すのではなく、悪い数字を含めて正確に、適切に分析するよう、あらためて考え直していただきたいと言及しておきました✋