学歴が会社で通用しない理由 | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

「いい大学をでないといい企業に勤められないよ」と親や社会の風潮でそんな雰囲気を感じつつも、実際に社会に出てみると学歴がある程度通用するのは入口の部分ぐらいで、仕事の中で学歴がものをいうことというのはあまりありません。

もちろん一部の業界や職種によっては学歴ありきのところもあるかと思いますけど、一般企業に入ってみればあの大学に入学しようと必死に勉強しても届かなかった偏差値ほどの開きは会社の中では感じないのではないでしょうか。

 

 

採用のためだけの資格としての学歴

 

大学までで学んだことが社会に出て実際に役立つ部分なんてほとんどないっていうのは思うところではありますけど、それは勉強をあまりしてこなかった人のいいわけであって、現実には微分積分ができないよりできたほうが(エンジニアならなお更)役に立つことはありますし、歴史に精通していたほうがネタがあってコミュニケーションを取りやすい場合もあります。

まぁ、実際学生の頃はこんな勉強が社会に出て何の役に立つのだという気分で勉強していたものですが、多分それは不確定な未来に対して色々な引出しをもっておくための準備であって、これだけはちゃんと勉強しておけというものはないし、不確定要素が多いのだから本人も疑心暗鬼になって真剣に勉強しない、としてこなかった人間から見ると思ったりするわけです。

 

最初に書いたように会社に入ってみると自分より偏差値の高い大学を出た人が大した評価を受けずに日々のルーチン業務に追われているのを見て学歴っていったい何なんだろうと思ったりするわけですけど、自分の子供にある程度良い大学を出てほしいと親たちはみな思いそれに向けて投資を重ねたりするわけです。

結局のところ社会に出て評価されるのは実績だけでなく、機転が利く人間や綱渡りがうまかったり、上の人に気に入られていたり、コネであったりして学歴でどうにかなる要素以外のものが数多くあるのが現実です。

新入社員から務めている人材より、中途採用で実績を重ねてきた人材のほうが高い評価でポジションに着けている状況を見たりすると学歴など関係ないとなお更感じたりもします。

 

もちろん給与テーブル的には高卒より大卒、大卒より院卒のほうがランクが上だったりもするのですが、十数年社会にいる中でそこで得られるポジションは細かく偏差値でランク付けされる学校のレベルの差ほどはない気がします。

正直、これは高校や大学のランク付けするために用意された偏差値という仕組みによって変な階級を若いうちから意識付けされてしまうことに問題があるとは思うのですが。

 

 

学歴がある人間をつぶす企業文化

 

良い大学を出て立派な肩書を持った人材を入社させたとして何故そう言った人間がその学歴ほど輝くことが少ないのかというのは、企業において必要な人材が現状の仕事で不足しているスポットを補うための要員であって、そこに学歴が介入する余地はないからではないでしょうか。

採用では学業で培った知識に若いアイデアをプラスしてそれを自社に活かしてほしいというようなうたい文句で口説いたりしてきますが、それは学歴がある人材を採用したほうがベースとなる基礎知識があることや地頭がいいとみなされたりしますので、学歴自体が一定の資格として働いたりもします。

 

乱暴に言うと、企業が人材を求めるのは学生がそれまで学んだ知識が企業で不足しているのではなく、単に作業者がいないから採用するわけで、そこで必要なのは学歴とは無関係の作業を覚える能力であったりするので、企業側もそれを全く活かそうとはしなかったりします。

実際には活かしたいんでしょうけど、現場ではいち早く売り上げを立てられる人材にすべく効率化した教育プランで詰め込み作業が行われますし、そういった状況の中ではそれまで学んだ知識の洗い替えをされているようなもので、最終的には単にルーチン業務しかできない人材を育ててしまうという企業文化に大きな問題があるのではないかと思ったりするわけです。

 

大学で学んだ知識をそのまま活かせる現場に配属されるケースというのはまれです。

エンジニア系ならとりあえず理系、管理職なら文系みたいな大枠でターゲットを絞るかもしれませんけど、英語を専攻してきた人を英語が活かせる現場にいけるケースというのはその企業自体がかなりグローバルなのか、よっぼどの能力を買われてのことだったりします。

エンジニアでも英語は重要視されますけど、それはマニュアルが英語だったり、技術の発信源が英語圏であることから重宝されたりするわけで、実際に英語をしゃべる機会というのはほぼありません。

つまりは、それまでの勉強で培った能力を活かす現場自体がかなり少ないですし、そこに巡り合うのはかなり運がいいことだったりします。

 

正直なところ企業側もその人のタレントを活用するための仕組みがなかったりして、履歴書だけで配属先を判断したり、企業内のどこの部署でどういった人材が不足しているかも把握できてなかったりします。

ですから行き当たりばったりの配置を行うことでその人の能力を活用せずに殺してしまう結果になっているのではないかと思ったりします。

 

 

まとめ

 

個人的には、現場が求めている人材を採用したいのであれば専門学校で学んでいる人をターゲットにしたほうが能力が尖がっているので手っ取り早いと思ったりします。

しかし、現実的には総合大学を出ている人材のほうが重宝されたりして、ただ企業側もその人にどんな能力があってそれが自社のどのポジションに最適なのかというのを把握できてないことに大きな問題があるんだと思います。

学歴社会を良しとは思いませんけど、個々の能力を活かす職場にきちんとつけて人材活用する努力というのは企業側に必要なことではないかと思うわけです。