仕事が中断するというコミュニケーションの弊害 | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

仕事をする上では、少なくとも数名でチームを組んで取り組むことが多いですし、そもそも会社という組織に入れば上下関係などからコミュニケーションは避けて通れない状況に陥ります。

ただ、そこでのコミュニケーションによってたびたび自分の仕事が中断に追い込まれ、酷く生産性の悪い状況に陥ったりするのですが、こういった議論ってチーム内であんまりされませんしオフィスでも意図的ではないにしろ邪魔してくださいといわんばかりの環境が多かったりします。

 

 

中断から再開へのエネルギー

 

仕事が中断に追い込まれる理由は多々あります。

 

部下が不明点を質問にきたり、同僚が雑談してきたり、上司が資料を作るように急かして優先度を変更してきたり、打ち合わせが入ったり、トラブルが起きたり。

仕事のことではなければ「今は忙しいので後にして」とあしらうこともできますが、仕事のこととなれば相手も急いでたりしてどうしてもすぐの答えが求められたりします。

 

こうやって中断する仕事を再開するエネルギーって結構なもので、自分の事で言えばコードを書いてる集中力が途切れたり、ログを追っている状況なら何処まで見たかわからなくなったり、設計資料を書いているものなら実装しようとしている仕様が頭から飛んだりもします。

 

そんな状況ですぐにまた同じ状況に復帰できるかというと難しく、かなりの時間をかけて徐々に回復させていかなくてはなりません。

集中力とかは再開できるってレベルのものでもなく、「もう今日は無理」って状況になったりもしますし、エンジニアの仕事に限らず黙々とやるタスクってゾーンに入ることがあったりして、ものすごいスピードで処理できる気分を味わえたりもするんですけど、そんな中で仕事が中断させられると再びゾーンに入れることはありません(そもそも長続きする状況じゃないのにさらに横槍入れられたらモチベーションも下がりますし)。

 

仕事が中断されるというのは生産性が悪くなるという以外に、本人にとってとてもフラストレーションが溜まります

 

気分が乗っていたのに止めさせられたり、思い出す作業で時間をとられてしまったり、やりたいことができないという自分のペースを乱されることへのイライラが募ります。

相手は自分の目的を達成するので特に気にしませんが、中断された側としては自分の目的が達成できない状況に追い込まれることにかなりの負担を強いられたりもするわけです。

 

これは誰しも経験があることだと思いますが、仕事を中断させてしまって悪いなと思いつつ、「今ちょっといいですか?」という問いに対して「大丈夫」と答えられたらついつい相手の仕事を遮ってしまいがちです。

 

多くの場合は肯定的な回答を貰うことで相手の仕事を中断させる免罪符を得てしまいますし、それ以降は気にも留めずに話し込んでしまったりもします。

オフィス環境も、多くは長机に数人が座るような構成が多いでしょうから話がしやすいですし、回りで話し込まれたりウロウロされたりしたら気が散ってしまうような環境も悪循環に拍車をかける形になっている気がします。

 

 

集中する環境を作る

 

で、どうやって仕事に集中できる時間をなるべく多く確保できるようにするかって事に関して色々言われてたりもしますけど、権限をフラット化してある程度個々の判断に委任することで細かい承認作業を省略したり、私語や会議を禁止する時間帯を設けている企業もあるとか聞きますし、オフィスにしても各自に個室を分け与えるのは無理でも別室で仕事ができるようにする事で雑音を遮断できる環境を与えてあげることができるかもしれません。

 

 

まぁ、多くのことは一個人として状況を変えていくのは難しいので、うまいこと喋りかけるなオーラを出す方法を身につけるぐらいしかないかなと思うんですが、こういうのって個人の性格にもよったりするので会社の中でのキャラクターというのも大事な要素になってくるな、とか思ったりします。
後は、一日の予定の中で予め時間が細切れになることが予想できるのであれば、長く時間がかかるようなタスクというのは諦めてしまうとか、時間を確保するために集中的に雑務をこなしてしまうというのもありかもしれません。

 

が、大体の場合は今日の雑務が片付いても明日の雑務が発生するので、やりたいことややらないといけないことは他の雑務を切り捨てることを割り切って、最初から優先度を上げてやっていってしまった方が効率的だったりもするんですけどね。

 

これが管理職の立場となると、部下にその集中する時間を確保してあげなくてはなりませんので、ある程度自分が犠牲にならざるを得ないことも多々あります。

 

「お前まだ仕事終わってないのか」とか自らが集中する時間を遮ってしまうのは害悪でしかないですし、そもそも当人に依頼しているタスクは、その当人がやることが現状を考慮してベストと判断しているのであれば、その人が最も集中して仕事をする必要があるわけです。

会議なんかでダラダラと説教とか始めると、その全ての人の時間を奪うことにもなっているわけで、「その話を聞いたところで仕事が進むわけではないんだよ」とかはよく思うところです。

 

コミュニケーションをとることでしか進まない仕事も当然ありますので一概に言えないことではあるんですけど、馴れ合いの組織環境にいたりするとそれがかなり悪く働いたりしますし、一方で疎遠な環境だと仕事は集中できるものの、それぞれがあらぬ方向に進んでしまうミスも発生したりし、息苦しさを感じる人も多くなるかもしれません。

 

 

ある程度、話すことでしか解決できないコミュニケーションと、話さなくてもよいコミュニケーションというものをルール付けして仕事をした方が効率的になるのではないかと思います。

 

前者は厳密に言うとそんなものは存在しないんでしょうけど、早急に決めないといけなかったり、トラブルなどの対処が必要なものだったり、話す内容が複雑でテキストで伝えることが困難な場合といったものがどうしてもあったりします。

後者の話は要はメールとか、チケット管理システムとかのツールを使うといったケースで、大体の場合はこちらで相手の時間をさえぎることなくコミュニケーションができたりもします。

問題は、すぐに答えを欲しがったり、人と話すことが好きだったり、権威を示したいと思うような人がいるってところで、結局はメンバーの意識改革をするというのが一番難しいところだなと思う今日この頃です。