文化の違いという言葉への違和感 | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

自分の職場にも外国人の人がいたりして、そういった人から日本で働く難しさというものの中に「文化の違い」っていう言葉を耳にすることがたびたびあります。

確かに言葉だけでなく生活スタイルや企業独自のルールなどもあいまって形成される目に見えない文化というものを理解できなくは無いのですが、難しくしているのはそれだけなのかなって思ったりもします。



文化の違いって結局ルールの違い


文化って特に住む国の間にあるものだけでなく、日本国内でも仕事をしているとその企業文化というのは耳にするところです。

ですので、外国にいるからとか外国人だからってわけだけでなく、その職場や属するチームにおいても面倒なルールが蔓延して文化を形成していたりもするわけですね。


「日本人は行間を読むから多少曖昧な仕様でも適当に取り繕ってくれるけど、オフショアで出してみたら仕様どおりにしか実装してこないのな」、なんて話をされたこともあるんですけど、それって別に文化の違いってわけでもなんでもなくて、同じ日本人でも空気読む力って個人で全然違いますから当然のように品質も異なるわけで、単純に第一印象が悪かったからそう思っているんでしょうと感じたりする部分もあります。

まぁ、言葉の壁って結構でかいので細かい行間を読むどころか正しく情報を伝えられていないというところがあるのは身を持って経験していたりするところではありますけど、どちらかというとそういうのが気になるのは細かすぎる性格というか、繊細に人をコントロールしすぎようとして失敗しているのではないかと思ったりもします。


ですので文化の違いといっても、日本人である私にも適用されていて、その変なルールや規律の中で仕事をしなくてはなりませんので条件は同じです。

転職したら新しい会社での企業文化を理解していかなくてはありませんし、プログラマとしてはその環境でのコーディングスタイルや開発環境を理解していかなくてはならないってな具合にです。

過去の経験に似たようなものがあればカンが働いての見込みが早くなりますが、全くの新境地であれば一度怒られたり、指摘されて恥じかいてってな具合にその領域を埋める経験をしない限りは気づきもしません。



文化の違いの受け入れ方


文化の違いが難しいというのは、そういった独自のルールというものを覚えたり、そもそも自分が全く知らない領域のところを当たり前のように振舞われ、それに従わなくてはならないところに大変さがあったりもするんですが、簡単に言ってしまえば経験の積み重ねでどうにかなる部分でもあります。


この辺で、真っ向から覚えていこうというのは当たり前のように大変なわけですが、ただその文化を形成するのはそこにいる個の人たちの集合であるので、その人たちをよく観察してみたら見えてくるものもあって理解を助けることにはつなげられます。

要はそのローカルルールを覚えるのにいちいち手順書や規定を読んだりってな事をしなくても、そこに長くいる人と話をしたり、その人自身の行動を見てたら「あそこはあーやればいいのね」ってわかるところも多くあります。


まぁ、大概は単にその人が気分屋さんだったり、お堅い人で細かく管理しないときがすまない人であったり、取りあえず権力があるんだから俺様のルールに従えだったり、民主制で決めたものが幾年も受け継がれていたりと、そんな感じで変な文化が形成されていたりもするんですが。

結局のところ文化の違いに対応するためには、そこにいる人をよく観察したり、そこでの経験を活かして現場に適応していく能力次第なのかなと思ったりします。

まぁ、私は外国で仕事をしたこともありませんし、色んな企業を渡り歩いているわけでもないので、その文化の違いという苦労を実際のところ体験してないからそんなことが言えるのかもしれませんが。


自分の経験では、子供の頃に転校を繰り返したことがあって新しい環境にどう適応しようかと悩んだ時期がありました。

一番強烈だったのは、関西から関東に移り住んだときで、普通に関西弁で喋ったら全く通じないわけです。

当時は関西弁なんてテレビでも喋っている人が少なかったですし、ましてや子供でしたのでそれをどう標準語に翻訳すればいいのか頭を悩ませた記憶があります。

そんな環境があったからか、(職場には関西人が多いんですが)今でも関東に住んでも関西弁を喋ることは無いですし、その環境環境でどう適応していくのが一番手っ取り早く波風立たないのかなんて事を昔から考えるようになってしまいました。


話を戻すとそういった文化の違いって言うのはあるのが当然ですから難しく考えずに郷に入れば郷に従えでいいんじゃなかろうかと思います。

それは何でもかんでも従順に受け入れろということではなく、そのルールを理解してみることからスタートする必要はあります。

「文化の違いだ」なんて言葉を使ってしまえばそこで思考停止してしまって互いに歩み寄ることもできないでしょうから、単に環境が違うだけ、価値観が違うだけ、考えの方向性が違うだけとシンプルに考えてみたらいいのではと思うわけです。