- オペレーティングシステム (情報処理入門コース 2)/清水 謙多郎
- ¥2,940
- Amazon.co.jp
情報処理入門コースという副題の通り、この本は自分の大学の時の教科書となっていました。
実家に帰省した際にたまたま見つけ、復習も兼ねて読んでみることに。
もう少しまじめに勉強しておけばよかったね、という反省も込めて。
社会人となり、IT関係の仕事に就いたとはいえ、ここに書かれているようなOSの詳細までは実際よくわかってなかったりもします。
また、仕事の実践によりここに書いてあるようなことは経験を経て知っていますが、基礎となる部分はぬけていることも多く、見直してみて初めて理解できるということも多くありました。
逆に言えば、大学の授業だけでここに書かれているようなことを全て理解するのはやっぱり難しいのかなという感想も持ったりします。
プログラミングもそうですが、やはり机上の知識よりは実際に触れ、動かしてみてわかることの方が多かったりします。
ただし、それがどういった仕組みで動いているのかまではなかなか理解しようとはしません。
それを補うのはやはりこういった専門の書籍から得る知識なんだなと改めて感じます。
この本自体は、OSに関連する仕組みが基本的に網羅されており、ITエンジニアで1年か2年もすればここに書かれているようなことは一通り仕事を通して学ぶことが多いのではないでしょうか。
改めて読んだ感想としては、基本情報処理技術者試験の教科書のような印象です。
計算式まではあまり出てきませんが、用語についてはほぼ網羅されているのではないでしょうか。
基本情報処理の参考書は、その用語を抽出して問題文を羅列しているような感じですが、その知識をきちんと学びたいなら、だいたい本書に載ってるかなと思います。
初版が1992年とかなり古い本ですが、MS-DOSやUNIXなど性質が異なるOSを網羅して基本的な動作の仕組みについて書かれており、今でも通用するものとなっています。
実際、OSは進化しているとはいえ、根本的なH/Wの機能をどうやって効率的に動かすかや、ユーザーへの基礎となるソフトウェアの提供という点については、ほとんど変わりはありませんからね。
たまたま見つけた本ですが、いい復習となりました。
目次
1 オペレーティングシステムとは 1-1 ハードウェアとソフトウェア 1-2 オペレーティングシステムの基本機能 1-3 オペレーティングシステムによる仮想化 1-4 コンピュータの処理形態 1-5 コンピュータシステムの発展と現状 2 ユーザから見たオペレーティングシステム 2-1 コマンドとプログラムの実行 2-2 利用の開始 2-3 グラフィカルユーザインタフェース 2-4 日本語処理 3 プログラムの開発とオペレーティングシステム 3-1 プログラムのコンパイル 3-2 プログラムの実行 3-3 プログラミング環境 4 ファイル 4-1 ファイルとは 4-2 ファイルの基本設計 4-3 ユーザから見たファイルシステム 4-4 ファイルシステムの構造 4-5 プログラムからのファイルの利用 5 入出力と割込み 5-1 入出力ハードウェアとその制御 5-2 入出力のためのソフトウェア技法 5-3 ファイルと入出力 5-4 割込み 5-5 マルチプログラミングのしくみ 6 プロセス 6-1 プロセスとは 6-2 プロセスの基本設計 6-3 スケジューリング 7 記憶管理 7-1 主記憶の管理 7-2 仮想記憶のしくみ 7-3 仮想記憶の管理 7-4 仮想記憶上でのプログラムの実行 8 セキュリティ 8-1 アクセス制御 8-2 ユーザの認証 8-3 暗号化 9 並行プロセス 9-1 プロセス間の相互作用 9-2 プロセス間の同期 9-3 プロセス間通信 9-4 プロセスの階層構造 9-5 プロセスの効率化 10 コンピュータネットワークの分散処理 10-1 コンピュータネットワーク 10-2 分散処理の技術 11 オペレーティングシステムの構成法 11-1 基本的な構成法 11-2 システム構成例 11-3 複数のオペレーティングシステムの実行