サイバーセキュリティとインターネットの未来 | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

CIO Magazine2月号を読んでいて、その特集の一つでサイバーセキュリティの動向について書かれている記事に興味を持ちました。

サイバーセキュリティの根本の原因は、今のインターネットのインフラにあるという内容でした。

古くからあるインターネットの技術を今の今まで利用しているわけで、セキュリティアプライアンス に頼ったりその上位層で色々と対策をしたところで限界があると言う事です。


確かに、インターネットは80年代に確立されたものを今も引きずって利用しています。

これは、実に30年近くも前のものです。

しかも、その当時は数千のコンピュータが接続されるものでしたが、いまやそれと比べ物にならないほどのコンピュータが接続される時代となっています。

そういった時代で構築されたものが、今の環境を想定していた事は考えられませんし、下位層が脆いのであれば、その上に成り立つ上位層も当然脆さが残ります。

砂の上に立てた棒はすぐに倒れてしまいます。しっかりとした地盤の上に立ててこそ、安定した構造物がその上で構築が可能になります。


では、今後のインターネットはどうなっていくのでしょうか?

現在でもそれらの技術については、色々議論されていたり片鱗が見えるものもありますが、そういったものが実際誕生したにしても、我々利用者はどのようにそこに移っていけばよいのかという問題が残ります。

インターネットに対して「メンテナンスのお知らせ」と出して、全世界のネットワークを切り替えるなんてありえないわけなので、如何に今の環境に影響を与えることなく移行していくかという点が議論になります。

とすれば、当然今の環境、新環境の併用を行い、その後現環境をなくしていくという方法が現実的になると思っています。

ですが、これには利用者側やインターネットに乗っかるあらゆる機器やソフトウェアに対してその対応を迫る事にもなります。

それには果てしなく長い時間がかかりそうな気がします。


これは、TVの地上波デジタルへの完全切り替えが行われる事に似ているかもしれません。

2003年に開始された地上波デジタルは、8年の期間を用意して2011年7月に完全に移行する予定にしています。

日本という一つの国だけでそれだけの期間を用意しているわけです。

インターネットは全世界と、インターネットを構成するあらゆる機器が対象になります。

これが、新しいネットワークとして再構築されるのは果てしなく長い道のりになる事は想像に難くない事だと思います。



CIO Magazine2月号