僕がK子さんを最初に見たのは、伯母の家だった。僕は小学生、彼女は20代半ばぐらいか? K子さんは伯母の息子、つまり僕の従兄弟にあたる人のフィアンセだった。結い上げた髪と、それによって強調されたうなじが小学生の僕にも印象的だった。いわゆる「水っぽさ」を感じさせる人だったのかもしれない。それは、伯母や母たちが、従兄弟とK子さんのことをあれこれ言いながら、「◯夫にも困ったもんだ、勝手にあんな女を連れて来て結婚すると言い出すのだから」という伯母の言葉から得たものだったと思う。僕はきれいな人だなと思いながらも、伯母たちの困惑の原因となっているK子さんのことが嫌いだった。 ある夏の日、僕が1人で叔母の家に泊まりがけで遊びにいったときのことだ。K子さんも伯母の家に来ており、従兄弟の帰りを待っているとのことだった。「ご飯の前にお風呂に入っちゃいな」という伯母のすすめで、僕が風呂に入ろうとすると、K子さんがついて来て、湯加減はどうだ、タオルはここだと、あれこれ面倒を見てくれた。しかし、僕が服を脱ごうとしてもK子さんは立ち去ろうとはしない。風呂の蓋で陰部を隠して湯舟に入る僕を見て、「私が見てると恥ずかしい?」と言う。その時の僕の心の中には不快感と、どぎまぎする感情が混在していたような気がする。そして、確か小学3年生だったと思うのだが、K子さんに対し「この人は、男の体に興味があり、僕を観察しているのだ」と思ったのだ(続く)。