日野宿散策 | 大山格のブログ

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おもに歴史について綴っていきます。
実証を重んじます。妄想で歴史を論じようとする人はサヨウナラ。

 昨日の爆破予告のために、ひの新撰組まつりは一部行事が中止となった。晴れの舞台のために練習を積んできた子どもたちもいたのに、まことに気の毒だ。また、遠く白河や会津、宮古、長岡などからの出展もあったのに、2日目は無駄になってしまった。さらには、飲食物を売っていた人たちが大損害を蒙ったのは申すまでもない。おりしも昼前の中止だったので大量に仕込みをしていただろうに、すべて廃棄するよりなかったのだ。

 そして、なにより気の毒なのは地元の日野である。すっかり面目を潰されてしまったから。

 そこで、いささか鮮度は落ちてしまったが、冬に日野宿跡を訪れた際に撮影した写真を画像庫から引っ張り出してきた。日野は新宿から乗り換えなし、しかも一時間くらいで行ける至便の地なので、まだ訪れたことがない方は一度は行ってみることをお勧めしたい。

$大山格のブログ-多摩都市モノレール

 町おこしに「新撰組のふるさと」を掲げる日野宿を端から端まで歩いてみた。まず多摩都市モノレールの甲州街道駅で下車し、日野渡船場跡へ。かつては甲州街道でも屈指の景勝地といわれだけに眺望が開けている。渡船場の名残を示すのは堤防上の説明板だけだが、近藤勇や土方歳三も渡船を利用したのかと思えば感慨深い。ここから旧甲州街道に沿って日野宿へ向かおう。

$大山格のブログ-日野渡船場跡

 スポーツ公園の外周に沿って流れる水路は、日野郷が水に恵まれた土地柄であったことを示すもの。水利の悪い多摩郡のなかで多くの水田を有した日野郷は豊かであった。

$大山格のブログ-用水路

 道路わきの「東の地蔵」は、江戸方向から見て日野宿の入り口にあり、いまも旅人を見守っている。手前は道中で斃れた駄馬を供養するための馬頭観音供養碑。

$大山格のブログ-東の地蔵

 宿場の中心まで進むと、問屋場跡に日野図書館がある。二階には新撰組にかぎらず幕末関連の文献や資料を豊富に揃えている。

大山格のブログ-日野図書館
大山格のブログ-問屋場跡碑

 図書館の向かいは新撰組の後援者、佐藤彦五郎が経営していた日野宿の脇本陣があり、土方歳三が昼寝をしたと伝えられる部屋など内部も見学できる。

$大山格のブログ-脇本陣の門
$大山格のブログ-脇本陣の内部

 JR日野駅の手前に八坂神社がある。その先で左に折れ、線路沿いの細い道をゆくと「西の地蔵」があり、ここが日野宿の出口にあたる。

$大山格のブログ-八坂神社
$大山格のブログ-西の地蔵

 いったん駅前へ戻って、バスで「新選組のふるさと歴史館」へ。近藤勇の書状など貴重な史料を展示するほか、新撰組の衣装を借りての記念撮影もできる。

$大山格のブログ-資料館

 日野駅の夕景。散策に疲れたら駅前の飲食店で身体を休め、夕映えの空と駅舎の灯りを見て帰るのも味わい深い。

$大山格のブログ-日野駅夕景

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