江戸開市を延期 | 大山格のブログ

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おもに歴史について綴っていきます。
実証を重んじます。妄想で歴史を論じようとする人はサヨウナラ。

 グレゴリオ暦1867年11月27日水曜日
 慶応三年一一月二日 ユリウス暦1867年11月15日

 この日、老中外国総裁で田野口藩(一万六千石)の藩主大給乗謨と、老中格海軍総裁で館山藩(一万石)の藩主稲葉正巳が入京した。

 同じ日、幕府は一二月七日に予定されていた、江戸開市(外国人居留を認める)を翌年三月九日に延期する旨を各国に申し入れた。


                       大貌利太泥亜特派公使全権
                        ミニストル兼コンシュルゼネラール
                          ヱキセルレッシー
                         スル、ハルリー、エス、パークスケシビヘ
以書翰申進候、江戶表外國人貿易ノ爲、我カ十二月七日ヨリ居留可致、兼テノ約定二付、今般取極候規則書二通差遣候處、右規則中ニ、外國人旅籠屋竝ニ自普請場ノ支度、右日限迄可爲捗取義ニ有之候ヘトモ、何分期限通り出來シ難キ模樣ニ相成、且當今ノ形勢、江戶、大阪同日ニ相開キ候テハ、都テ不宜ト存候閒、江戶開市ノ儀ハ、來ル貴國四月一日迄延期相成候樣イタシ度存候、御承諾有之候ハヽ、別紙ノ通、國內へ普ク布吿可致候、此上猶精々取急キ、右期限無相違成功致シ可申卜存候、此段申進度如此候、拜具謹言。
   慶應三卯年月十一月二日           小笠原壹岐守 花押
 觸案、
來ル十二月七日ヨリ江戶開市ノ儀、兼テ相觸置候趣モ有之候處、御都合モ有之候ニ付、各國公使等ヘモ談判之上、來辰年三月九日迄延期相成候閒、其旨可相心得候
『復古記』第一冊 90p


 政局緊迫は各国公使らも承知してはいるだろうが、延期を受け入れるかどうかはわからない。

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