核融合発電に挑むノーベル賞中村修二氏
核融合発電に挑むノーベル賞中村修二氏
1.2014年にノーベル物理学賞を受賞した中村修二・CA大特別教授(69)は現在、核融合発電の実現に取り組む。朝日新聞のインタビューに応じ、「戦争につながるエネルギー問題を解決できる。核融合で平和につなげたい」と強調。30年の実現を目標に、年内にも国内で実証実験を始めるという。 【写真】核融合発電のしくみ
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2.「20世紀中は実現不可能」と言われた青色発光ダイオード(LED)を発明した中村氏は22年、レーザーを使った核融合を目指す新会社「ブルー・レーザー・フュージョン」を米国で設立。今年2月に日本法人も立ち上げ、大阪大や東芝子会社などと連携して研究を進めている。
3.学生時代から核融合実現が夢だったという中村氏の起業のきっかけの一つがロシアによるウクライナ侵攻だったという。 核融合は太陽の内部と似た反応で原子核の融合を起こす。実現できれば、燃料1グラムで石油8トンを燃やしたのと同等のエネルギーが得られる。 「戦争の原因の多くはエネルギーやその資源をめぐって起きた。ふんだんにあれば防ぐことができるはずだ」
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