「半光技術を使った次世代通信基盤“アイオン”実用化 | ある女子大講師

「半光技術を使った次世代通信基盤“アイオン”実用化

「半導体技術開発の中心に再び日本が戻ってくる」光技術を使った次世代通信基盤“アイオン”実用化でゲームチェンジなる

1.NTTなどが進める光技術を使った次世代の通信基盤「IOWN(アイオン)」実用化計画に国がおよそ452億円の支援。日本の半導体産業復活をかけたその計画に、東北大学が参画。 政府が支援するのは、NTT東日本などが開発を進める光技術を使った次世代の通信基盤「IOWN」の実用化に向けた開発計画で、支援額はおよそ452億円です。 齋藤健経産大臣: 「情報伝達の高速化や低消費電力化による将来の『ゲームチェンジ』につながっていくことを期待す。

 

2.現在のデータ通信が光に置き換わると、乗り換えする電車から直通電車になる感覚です」 IOWNは、端末やサーバーの情報処理で使われる電気の信号を全て光の信号に置き換えるという次世代通信の基盤技術で。現在よりも消費電力を100分の1に、通信容量を125倍に、通信の遅れを200分の1にできる。AIの研究など高度情報化が進む社会で通信の効率化につながるとして世界的に注目。

 

3.東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター 遠藤哲郎センター長: 「これは基本的なメモリ素子のパラメータというデバイス特性を詳細に計測する設備です」 国内の半導体研究で最先端の技術を持つ東北大学はIOWNの計画に研究機関として参画することになりました。計画の根本にある「光通信」の研究は、東北大学と切り離せない関係にある。 大友惇之介記者: 「次世代の通信技術開発に参加する東北大学ですが実は現在使われている光通信技術発祥の地」 「ミスター半導体」と呼ばれた東北大学の元学長、西澤潤一。発光ダイオードや光ファイバーなど世界的な研究成果を挙げ、その功績から東北大学は光通信発祥の地と呼ばれている。2018年に亡くなった西澤さんは電気を光に置き換える「光電融合」の技術を研究し続けていた。

 

4.東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター 遠藤哲郎センター長 「まさにゲームチェンジの黎明期の研究を西澤先生が引っ張ってきた。そういった歴史も含めた東北大学が今回大きな『IOWN』プロジェクトに参加するのは改めて歴史の繋がりを感じている」

 

5.日本を半導体技術における世界のトップランナーに。ゲームチェンジに向けた大きな研究が始まる。 東北大学国際集積エレクトロニクス研究開発センター 遠藤哲郎センター長: 「日本が半導体では少し遅れてきた国になっていたが、『IOWN』構想という大きなフラグが立つことによって、半導体技術開発の輪の中心にまた再び日本が戻ってくるという意味でも大きなゲームチェンジになると考えている」

 

6.改めて東北大学が研究に参加する次世代の通信基盤「IOWN」についてまとめた。 IOWNとは、これまでの電気信号による情報処理を光信号に置き換える技術のこと。AIの活用の拡大などデジタル化の進展で、今後はさらに多くの情報通信量が必要になると予想されている。このIOWN計画が実現すれば、このように情報伝達による電力消費量を抑えつつ大量の通信を高速でやりとりできる。 半導体の分野でアメリカや韓国、台湾に大きく遅れをとっている日本にとって、果たしてゲームチェンジャーとなるのか、IOWNは2030年の実現を目指す。

 

7.「IOWN」:Innovative Optical and Wireless Network

は、NTTが2019年(令和元年)に提唱した、次世代の情報ネットワークに関する構想。IOWN構想(アイオンこうそう)またはIOWN(アイオン)とも略される。

 

8.次世代ICT基盤構想「IOWN」(アイオン)とは、光電融合技術と光通信技術をベースにした次世代通信・コンピューティング融合インフラのこと。圧倒的な電力効率下で実現する低電力消費、大容量低遅延通信が、既存インフラに対し大きな優位性を持つ。目標とする消費電力効率は現在の100倍、伝送容量は125倍、遅延低減は200倍というICTインフラであり、2030年目途に実現を目指し研究開発が進められている。

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