重力波の根源 | ある女子大講師

重力波の根源

重力波の根源

 

0.「重力の根源」という言葉の意味には、大別して2種類の回答がありえます。

・1つの回答は「重力の源」について、もう1つは「重力の正体」についてです。これらは異なる2つの概念です。実際に、この2種類に対してそれぞれ異なる回答が既にご質問に提供されていますね。

、「アインシュタインはこの方程式の中に 重力波を発見した! Gμν アインシュタイン・テンソル 幾何学量 時空の曲がり C4 円周率3. 14159265.. 万有引力定数 6.67408×10-11m3/kg.s2 /kg.s2 6.67408×10- 8nG Τμν μν エネルギー・ ・運動量テンソル 物質の存在 光速 299792458 299792458m/s アインシュタイン方程式 (1915年)」というテキストのアニメ風の画像のようです

図1 一般相対性理論の帰結の1つである、アインシュタイン方程式。重力源(エネルギー・運動量テンソル)が重力場(時空の歪み)を生み、重力場が重力源(主に物質)の分布に作用することを記述する。

出典:重力波の発見は数学のおかげだった アインシュタイン方程式~数学の絶大なる威力 | (Japan Business Press)

1.重力の源は、一般相対性理論によれば、単純化すればエネルギーです

・物質の質量の形態になっているエネルギー(質量エネルギー)が、実際の場合での主な重力源です。

・エネルギーが質量の形態になること、質量もエネルギーの1種であることは、特殊相対性理論の効果です。こういう意味でも、加速度運動も扱える一般相対性理論は、特殊な場合(慣性運動)の理論である特殊相対性理論を含んでいます。

・我々が観測する物質質量のほとんどは、ヒッグス機構由来ではなく、特殊相対性理論の効果である「強い相互作用のエネルギーが質量の形態に転化していること」に由来しています。この質量発生は特殊相対性効果です。

図2 我々が観測する物質質量において、ヒッグス機構由来は小さい。カイラル対称性の自発的破れにより生まれる「強い相互作用」でクォークが閉じ込められ、核子(陽子、中性子)を形成する際に、特殊相対性効果(質量はエネルギーの一形態)により、「強い相互作用」のエネルギーが大きな質量に転化します。

出典:https://agenda.hepl.phys.nagoya-u.ac.jp/indico/getFile.py/access?sessionId=6&resId=0&materialId=0&confId=274