ある女子大講師
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石丸伸二氏のブチギレ本性の一端

1.石丸伸二氏は都知事選2位と大健闘も…投票締め切り後メディアに見せた“ブチギレ本性”の一端。現職の小池百合子知事(71)が3選を果たした7日投開票の東京都知事選で、抜群の知名度を誇った蓮舫・前参院議員(56)を抑え、2位に食い込んだのがSNSなどを駆使し、若者から支持を集めた前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)だった。「恥を知れ」。市長時代、議員をこう面罵し、地元メディアとの確執も伝えられた石丸氏。知事選期間中は市長時代に見せていたような“ブチギレ本性”を表すことはなかったものの、最後にその一端が垣間見える場面があった。午後8時の投票締め切りと同時に、メディア各社で「小池氏当確」の報道が流れた直後のメディア各社との質疑応答だ。

 

2.「(当選に)及ばなかった要因は」と質問。すると、石丸氏は苦笑いしつつ、「NHKをはじめ、マスメディアが当初まったく扱わなかった」と切り返し、「切られる(カットされる)のを覚悟で最初の質問をされてきた。立派な覚悟です」と皮肉交じりに答えた。社会学者の古市憲寿氏に対しては一貫して“塩対応”日本テレビ系のユーチューブ番組に登場した社会学者の古市憲寿氏(39)に対しては一貫して“塩対応”。古市氏が「政治屋の一掃っていう話がありました。一方で、その世の中を変えるためには別に政治家にならなくても、できることはたくさんあるわけですよね」「政治家にこだわる理由は」と聞くと、石丸氏はややムスッとした表情で、「こだわってないですよ」と即答。さらに古市氏が「なんで都知事選に出たんですか」「石丸さんが批判する政治屋と石丸さん自身はどう違うんですか」と問うと、石丸氏は「もう1回言えってことですか」などと逆質問し、市長時代に議員や記者との間でやり取りする際にみられた「顔」が出現した。

 

3.民主主義政治の基本は「多数決の原則」「少数意見の尊重」だ。政治家であれば、意見が違う相手であっても話をよく聞き、議論したり、説得したりするのが仕事。相手の話が気に障るからと言って一方的に打ち切ったり、論点をすり替えて自分勝手な話をしたりするのは、それこそ石丸氏が「一掃」と訴えた政治屋の類ではないのか。奇しくも、都知事選と同日に行われた石丸氏の辞職に伴う広島県安芸高田市長選では、石丸氏の政治手法を厳しく批判した無所属新人の元郵便局長・藤本悦志氏(51)が初当選し、石丸市政の継続を訴えた無所属新人の元市議らを退けた。岸田文雄首相(66)の地元、広島1区からの出馬もほのめかした石丸氏が「政治家」になる日は来るのだろうか。

関連記事【もっと読む】では、地元・広島での石丸氏の評判などを詳しく報じている。

大河ドラマ「光る君へ」第17回「うつろい」4月28日

大河ドラマ「光る君へ」第17回「うつろい」4月28日

1.第16回「華の影」では、都に蔓延する疫病をめぐって、まひろ(吉高由里子)と道長(柄本佑)との運命の交錯が描かれた。石山詣での帰路、道綱(上地雄輔)からまひろと間違って夜這(よば)いされかけたさわ(野村麻純)は「私なんてどうでもいい子」とまひろを突き放す。もちろん、まひろにはなんの落ち度もないが、自分が「どうでもいい子」であることを思い知らされたさわの気持ちを思うと胸が苦しくなる。居場所のなさを憂う人間がいるということが、のちのまひろにどう影響を与えるだろうか。また、異母兄から夜這い未遂の話を聞き、人知れずホッとする道長もほほえましい描写だった。

 

2.「枕草子」に記されている、定子(高畑充希)と清少納言(ファーストサマーウイカ)による、超有名シーン「香炉峰の雪は簾(すだれ)をかかげて見る」も満を持して実写化。かつて「枕草子」で読んだ時には、女房たちが居並ぶなかで清少納言が才気を示した描写のように思えたが、一条天皇(塩野瑛久)をはじめ、殿御がわんさか顔をそろえている場面に融合させるとは。実写化ならではの面白さがある。  雪見から派生する雪遊びシーンの麗しさや、雅やかな笛や踊りに興じる後宮の極楽浄土のようなシーンを見せつつ、都では道隆(井浦新)の無関心ゆえに、疫病で下々の民が道端にガンガン打ち捨てられていく。その描写の対比がエグ過ぎるし、いまを生きる我々にはコロナ禍の記憶がよみがえってつらい。

 

3.まひろは、字を教えていた少女・たね(竹澤咲子)の頼みで疫病患者が収容されている悲田院に急ぐが、目の当たりにしたのは疫病で次々に命を落としていく民の姿。たねの両親も、たねもあっけなく死んだ。第9回で散楽の直秀らが放免にあっけなく殺されたときも感じたが、この「あっけなさ」こそがとてつもなく空虚で、そして悲しい。石山帰りのさわが嘆いた「どうでもいい子」という呪いのような言葉が、形を変えてここに効いてくる。  改心し“汚れ仕事”を買って出た道兼(玉置玲央)とともに悲田院を訪れた道長は、疫病にかかって倒れたまひろの姿を発見。気を失ったまひろを家に連れ帰り、夜通し看病する。道長の「生まれてきた意味は見つかったのか?」「逝くな。戻ってこい」のせりふもいいけど、一番ブッ刺さったのは「久しいのう」。この「久しいのう」にいろんな感情が詰まっていて、息がうまくできなくなった。まひろの父・為時(岸谷五朗)は病に倒れた愛人を献身的に看病し、最期をみとった経験があるだけに、2人のただならぬ関係には気づいたはずだ。そしてもうひとり「殿のお心には別の誰かがいる」ことに気づいた倫子(黒木華)。久々登場の猫・小麻呂を抱っこしながら不敵な笑みを浮かべる。どことなく「源氏物語」っぽい展開が始まる予感がして怖さ半分、ウキウキ半分というところだ。

 

4.第17回では、疫病から一命をとりとめたまひろは従者の乙丸(矢部太郎)から道長が一晩中看病してくれていたことを知らされる。一方、道長は民を救うべく疫病患者を収容する小屋を建てようとしていた。内裏では道隆が体調を崩し衰弱し始め、定子は兄の伊周(三浦翔平)が関白に準ずる職につけるよう一条天皇に働きかけようとする。対する一条天皇の母・詮子(吉田羊)の策は…という政の転換点が描かれていく。  独裁を満喫していた道隆の体調にいよいよ陰りが見え、後継をめぐり周囲も騒がしくなり始める。またまひろのところにも意外な来訪者が。この来訪は救いになるだろうか。

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大河ドラマ『光る君へ』の魅力を読み解く5つのキーワード

大河ドラマ『光る君へ』の魅力を読み解く5つのキーワード

1.恋あり、権力をめぐるドロドロあり、次週が待ち遠しくなる展開が満載。平安時代を舞台とした紫式部のドラマが、なぜ現代の視聴者を惹きつけるポイントとなる5つのキーワードをドラマ、古典の識者がピックアップ。 ヒロイン・まひろの境遇や言動を“自分事”として共感できる。「大河ドラマといえば、伝統的には国を動かすような偉人伝が多かったが、近年はおそらく視聴者の多様化により、そのテーマに変化が感じらる。『光る君へ』にもそれはあり、ヒロインのまひろ (吉高由里子/紫式部) は下級貴族。貴族社会の中では弱者ですが、自らの知性と文才で自己実現しようとする。その姿は今の人たちも共感できる。 平安時代というと雅な暮らしをイメージする人も多いと思うが、まひろの家はそれとは程遠い。 「貴族とはいえセレブではないところに親近感が持てます。『源氏物語』も中流階級の女性がさまざま登場して、当時の読者に“私の物語”と共感されました。紫式部は日記の書きぶりから“陰キャ”とされることが多いのですが、『源氏物語』を読んでもわかるように、面白いことが好きな人。『光る君へ』ではその点が生かされていて、まひろが明るい。応援したくなるキャラクターです」 。 まひろの父・為時 (岸谷五朗) は官職を失い、家が没落。まひろは上流貴族に仕える女房としての職を得ようとする。苦労人…だけど主体性ある言動で道を切り拓く。

 

2.身分違いの恋。まひろと道長の関係から目が離せない。 物語の軸となっているのが、まひろと藤原道長 (柄本佑) の恋。 「ドラマの中で、二人は幼馴染みの設定ですが、史料から読み解くと、二人の出会いは紫式部が彰子 (道長の娘) の女房として仕えてからと考えられている。それ以前に倫子 (黒木華/道長の妻) の女房だったとの説もありるが、いずれにしろ幼馴染みではない。しかし、家系図では道長の“妾”とされているので、男女の関係はあった。ドラマでは幼馴染みとしたことで、ずっと好きだったんだと、二人の恋愛に説得力が増している」 。お互いに惹かれ合いながらも、道長は上流貴族で、まひろは下級貴族。 「道長は左大臣の娘・倫子との政略結婚を選ぶが、当時としては必然。でも、まひろは正妻を望み、妾になることを断る。そこに、まひろの誇りと強さが表れていている。今後、まひろが彰子の女房になり、二人がまた接近して、生々しい情愛が描かれていく」 。町での遭遇、文のやり取り、共通の友人との死別などを経て、絆を深める二人。廃邸での熱いラブシーンも話題に。

 

3.恋だけじゃない。策略や陰謀渦巻くスリリングな展開。 そもそも『源氏物語』は恋愛と権力闘争の物語。『光る君へ』でも道長の父・兼家 (段田安則) など藤原家を中心とした権力争いが、ドロドロした策略や陰謀とともに描かれる。 「権力への上り詰め方が、刀で人を殺すということではない。上流階級は、娘をいかに天皇家に嫁がせるか。その娘が男の子を産み、天皇になれば、娘の家系の権力が強くなる」 。兼家は孫 (のちの一条天皇) を即位させるべく、陰謀を企てて花山天皇を出家させ、退位に追い込んだ。 「兼家は、右大臣という左大臣の倫子の父親よりも低い階級だったのに、孫を即位させたことで一発逆転、すべての人事権を持つ摂政に出世した。それができたのは、もちろん策略もあるが、娘を産む、産まないなど人間の力が及ばないところが大きい。それが権力を握るうえでのカギになっている」 。歴史的には道長vs甥・伊周 (三浦翔平) など一層の激化が予想される。 兼家の命で花山天皇の出家の際に最も暗躍した道長の次兄・道兼 (玉置玲央) 。出世を期待したがハシゴを外された。

 

4.脚本家・大石静の真骨頂がギュッと詰まっている。 脚本は、数々のヒット作を世に送り出してきた大石静。紫式部の物語に多くの人が熱中しているのは、やはり大石脚本があってこそ。 「大石のドラマには、強い女性が描かれることが多い。『知らなくていいコト』で吉高が演じていたヒロインもそうだが、スーパーウーマンではなく普通に生きている人の強さ。だからこそ励まされる。まひろは格差社会のハンデに屈しない人だし、ききょう (清少納言/ファーストサマーウイカ) は自己主張の強いタイプ。倫子は身分を鼻にかけることなく凛とした賢い女性。それぞれ魅力的」 。そんな女性同士を敵対させるのではなく、“連帯”が描かれる。 「とはいえ“連帯するぞ ”みたいな感じではなく、例えば『アフリカの夜』では、生きにくさを抱えた女性たちが心を通わせていく。今作では、まひろと倫子が単なる恋敵ではなく、道長を挟んで、ある種の友情のようなものを継続させていく」 。更に、男性登場人物を輝かせる手腕が随一とのこと。 「『セカンドバージン』の長谷川博己に、『大恋愛~僕を忘れる君と』のムロツヨシ。そして今作の柄本佑さんは演技がうまいだけでなく、独特の色気もある。それを引き出すのが大石脚本の力。これから権力の頂点に上り詰めるが、野心満々のいやらしい感じにはならない。柄本の道長は、みんな好きになるはず」 。芯の強い女性登場人物が魅力的。 ききょうは、家庭に縛られることなく自分のために生きることを決意する自立心の強い女性。一条天皇 (塩野瑛久) の妃・定子 (高畑充希) のもとに宮中女房として出仕し、『枕草子』を書く。 男性登場人物を輝かせる名手。 愛する人への思いを秘めながら、別の人と結婚。また、家族間での権力争いなど、さまざまな葛藤を抱えながら生きる道長を、魅力的に演じている柄本佑。大石脚本で、その色気が薫り立つ。 女性同士の“連帯”にフォーカス。 立場の違う女性を単純な敵対関係にするのではなく、連帯にフォーカスするのが大石作品の醍醐味。まひろと倫子も身分違いだが、倫子はまひろの聡明さに好感を持ち、まひろも倫子を慕っている。

 

5.『源氏物語』のエピソードのちりばめられ方が巧み。 『源氏物語』を読んだことがある人は、ドラマを見て「これは『源氏物語』のエピソードでは…」と思うことがちょくちょくある。「紫式部自身を描いたドラマでありながらも、『源氏物語』に寄せられている。それにより、まひろの経験したことが『源氏物語』に生かされていると感じられる」 。「例えば、第8回では、まひろたちが男性陣の打球を見たあとに、たまたま彼らが女性の品定めをしている会話を聞いてしまうが、それは『源氏物語』の『帚木 (ははきぎ)』巻に登場する『雨夜の品定め』の引用だ。また、第10回の廃邸での密会は、『夕顔』巻で、源氏と夕顔が密会した空き家のイメージを使っている。『源氏物語』で詠まれている和歌が登場することもあるが、物語への落とし込み方が素晴らしい。ほかにも『蜻蛉日記』や『古今和歌集』のエッセンスなど、古典好きにはたまらないし、未読の人が原作に興味を持つきっかけにもなるのでは」 。突如、雨が降ったことがきっかけで、まひろは道長たちが女性の品定めをしている会話を聞いてしまうが、「雨夜の品定め」との関連を考えると、その前提が秀逸。

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