NHKの朝の連続ドラマ「らんまん」で、本当に久し振りに「かる焼」を思い出した。
小学生の頃(今では笑ってしまう程何も無い時代)、親戚のひとつ年下のヒデシと、火鉢にあたりながら何をするでもなく向かい合っていた時、どちらからとも無く「カルメ焼き作ろうか?」と。私が台所で「ザラメ」を捜し、ヒデシが二人の小遣いを持って「重曹」を薬屋に買いに行く。何故かは知らないが家にはカルメ焼きを作る銅製のお玉と、膨らますのに使う棒があった。
ヒデシが白い袋に入った重曹を持って帰って来た。銅製のお玉にザラメと水を入れ、火鉢の炭にあてがう。ザラメが水から湯になって溶け、泡だって来る。棒の先に重曹を付けザラメの泡に付ける。すると泡は白っぽくなり棒を引き上げていくと膨らんでくる。
「出来た出来た」と歓声を上げ、二つに割って熱々を食べる。そして、重曹が無くなるまで作っては食べたものだった。時々、失敗して膨らまない事もままあったが。
小遣いも少なく、こうしてたまに「カルメ焼き」を食べれば幸せだった。味もさることながら、泡の色が変わり膨らんでくる時の「ドキドキ感」がたまらなかった。
何も無かったが幸せだった…なんて事は言うつもりは無いけど、懐かしく思い出す。
ヒデシは長じて転勤を機に東京に出て、モテモテ男故に華やかな世界で働き、今は遠い南国で暮らしている。
*当時、地元では「カルメ焼き」とか、子供の間だけかも知れないけど「カルメン焼」と言っていたと覚えている。

