Apple MUSICでストリーミングを利用し始めてから、音楽の聴き方が激変しつつあります。
雑誌で情報を得ることがなくなって、凝り固まっていた音楽嗜好に、次々と触れていなかったミュージシャンが現れてワクワクし、LPで持っていて聴くのが面倒くさくて遠のいていた昔のアルバムをあらためて聴き直し、旧知のミュージシャンがこんなアルバムも出していたのかと惚れ直しと、月に4-5枚を選びに選んで購入していた頃に比べると音楽の幅がはるかに広がりました。
いつでもどこでも限りなく聴けることは、逆に一枚のアルバムを皿を舐めるように聴き込み、隅から隅まで頭に入れるような聴き方から遠のいてしまうことでもあります。
大学生時代には買えても一ヶ月にLP一枚でしたから、登場したばかりのカセットデッキをかかえて、友人宅を泊まり歩き、徹夜で友人の持つLPを録音しまくったり、FMのエアチェック(死語ですね)をこまめにしたりして音を集めては聴いていたのです。
そうやって苦労してコレクションにした音源も今ではクリック一つで簡単に手に入ってしまいます。
ありがたさがない分、聴き込まないのですね。
休日に昔友人のLPから録音してカセットで持っていたクインシー・ジョーンズ”You've Got It Bad Girl”をApple MUSICで40年ぶりに聴いていました。40年前でも隅から隅まで覚えています。
https://www.amazon.co.jp/Youve-Got-Bad-Girl-Dig/dp/B001NHZ2PC
1973年作品。クインシーがマイケル・ジャクソンに出会って大御所になる以前、ポップ色が色濃くなりつつもジャズが根底に流れていた時代です。
このバンドの来日公演も観ていますので思い出はより鮮明になります。
この曲など今聴いても色あせることがありません。
Toot Thielmansのハーモニカはもちろん、Ray Brown のベースもかっこいい。
確かドラムスはGrady Tate キーボードは Bob James Dave Grusin
こういう名演がいつも私の心の底に流れています。