ERIC CLAPTON LIVE AT BUDOKAN 2023!!!

Clapton武道館100公演目となるDay4から、参戦させていただきました。

高校2年生だった2009年に初めてコンサートを経験したのもClaptonであり、ここ武道館。

以来、武道館は自分にとっても特別な場所。

 

2019年の来日公演後、コロナ禍となり、もう2度と生演奏を聴くことはできないと思っていたので、感無量でした。ああ、よかった。。。

 

御年78歳、しかしながら2時間弱のステージを難なくやり切る姿に、また次回の来日公演もあるかも。。と期待してしまいます。

 

キャパ1万強の武道館ですが、「あれ、こんなに小さかったかな。。。」と無意識に思ってしまうのは、さすがClaptonでした。

 

1曲目の「Blue Rainbow」

今年に急逝したJeff Beckへの追悼曲となるinstrumental。

速弾きやらタッピングやらの超絶技巧を使わないClaptonらしいタッチ、しかしながらスローハンドと言われるClaptonにしか表現できないトーンというか、いやぁ、もう1曲目から虜ですね。

 

2曲目は2014年、2019年のOpeningでもあった「Pretending」。

Claptonが唯一使用するエフェクターでもあるWahペダルがイントロから炸裂。

Claptonの好きなところの1つ(個人的にだけかもしれませんけど)は、CD音源よりも圧倒的にライブ演奏が良い点。今回のPretendingも最高。

 

3曲目はお決まりの「Key to the Hingway」

2001年ツアーで、Martin 000-28ECをひっさげながらステージに登壇して、弾き語りでライブを始めるという(個人的には)伝説の曲。Claptonを好きになったきっかけの曲。

近年はelectric ver.での演奏が通例、安定のギターソロに酔いしれました。

 

5曲目は、「I Shot the Sheriff」!!

近年のClaptonで、最もギターソロに力が入る1曲。

イントロのネイザンのベースソロも素晴らしかったし、Claptonの演奏も最高潮。最高。Claptonの演奏でLaylaの次に好きな曲。

 

Acoustic setでのいちおし曲は、

Irish traditional songの「Sam Hall」。

弾き語りに近いかたちで、Claptonの魅力が存分に感じられた曲。

早速練習しなくては。

 

続く「Tears in Heaven」は近年のレゲエアレンジにて。

ポール・キャラックは、キーボードソロにてクラプトンの親友で昨年亡くなったゲイリー・ブルッカーの名曲「A Whiter Shade of Pale(青い影)」のメロディーを弾いていたらしい、あとで聴いて納得。

 

Electric Setに戻り、Badge, Wonderful Tonight, Crossroads, Little Queen of Spadesと、近年ツアーでのお馴染みの曲を当たり前のようにこなしていく。

Day3まではここで「Layla」がきていたものの、Day4以降は「Cocaine」に差し替え。

これは残念としか言いいようがない。。。無念。。。

前回2019年のツアーでも初日のみのelectric Layla。この時も聴けなかった。

生で聴けたのは2009年の初めてのClatponライブのみ。。。

 

もし次回の来日があれば、と淡い期待を寄せてしまう。

その時に自分がどこで何をしているのか想像もつかないけども、

Claptonツアーを全日程参加できるような場所・職場で働いていたい。そのために尽力したい。。。切に。北東北は武道館から遠すぎるよな。。。おれ。。。。

ここで一区切りでアンコールへ。

Day4の100回記念公演は、UDOおよび武道館から記念品の贈呈がありました。

武道館から、100回記念に合わせて100本の赤いバラが贈呈されたのが印象的。

 

アンコールはお決まりの「High Time We Went」。

2014年のツアーから、アンコールはこの曲。

Claptonの歌唱が聴けないのは残念なものの、楽しそうにギターを弾くClaptonの姿を拝めるので良しかなぁ。。。

 

ということで、まだまだ書き留めたいことはありますが、とりあえずの備忘録。

 

Face BookのClaptonグループで、初来日から見ている方からも、今回のツアーは歴代で一番よかった、とコメントがあったほど。

78歳とは思えないエネルギッシュな演奏に酔いしれた3日間でした。

 

また来て欲しい、また観に行きたい、その時は全日程で!

そんな気持ちで明日からも馬車馬のように働きたいと思います。

 

 ギター制作 近況報告 (ボディ塗装)

 

 

ブログの更新が滞っておりました💦

というのも、どうしてもこの時期は急患やら、年度末のあれこれで仕事の方が忙しく。。。

 

というのはおいておいて、夜な夜な少しずつ作業をすすめております。

できれば制作記形式で順をおってブログを更新していきたいのですが、今回は簡単な近況報告を。

 

 

現在、ボディをステイン塗装しています。

まずは黒のステインで。

これはトラ杢を目立たせるため。

 

乾くとこんな感じ。

 

これを削って、ある程度白い木地が見えるようにします。

濃淡がついているのが理想。

 

事前に試しておいた、ブルーとイエローを調合したステインを塗っていきます。

ボロ切れが良いと思いますが、キムワイプも良い感じで、多用しています。

 

これは先ほどの写真。

海面のようなスカイブルー(矛盾してる!?)を目指していますが、やや黒の下地が残りすぎか。。。

 

乾いた後に、もう少し削ってから青を着色していくか要検討ですね。

いずれにしても、青の着色は、ステインを非常にうすめて、段階的に何回にも分けて、好みの色味を探っていく予定です。

 

ではでは。

 

 番外編:無印 スタッキングシェルフをギタースタンドに

 

現在、手元には5本のギターがあり、制作中が1本 (正確には制作が止まっているものを含めれば3~4本...)、

ギタースタンドが足りません。

 

というわけで、ウチのメインの棚である無印のスタッキングシェルフをギタースタンドにします。

以前、Dysonの充電スタンドをねじ止めしたことがあり、今回はその応用です。

 

使用するのは、HERCULESのこいつ。ギターハンガー。

実は、10年弱しまいっぱなしで、メルカリ等で売ろうか迷ってましたが、今回活用することに。

 

穴と穴の感覚を測ります。

穴の中心通しを図るのは至難の業ですので、上端通し、または下端通しを図るのが簡便です。

 

設置場所はこんな感じ。

 

距離を正確に測り、垂直につけられるよう細心の注意です。

 

 

ドリルビットでチップしないよう、相手側には端材を当てがっておきます。

 

 

こんな感じに。

 

垂直を出すためにこんな治具も。

今回は付属のネジではなく、M4のさら小ネジを使用することにしました。

というのも、無印のスタッキングシェルフは、場所により中空になっておりますので、木ネジタイプよりもナットで両端から締め上げる方が良いと思われたためです。

 

写真ではトラス小ネジですが、実際はさら小ネジを使用しています。

40mmでは微妙に足りず、50mmでは長すぎる感じでした。

 

40mmだと、ちょうどネジが出てきませんね。

 

 

この厚み分だけ出てきてくれればドンピシャです。

 

 

分解は簡単にできました。結構ネジが硬いです。

 

 

ワッシャーとナット分だけ面どりビットで削り足します。

 

 

こんな感じです。

 

 

いい感じに出るようになりました。

 

 

スポンジむき出しだと、ネックの塗装に悪影響ですので、

塗装保護のスタンドブラを短く加工して取り付けます。

 

 

こんな感じに被せます。

 

 

いい仕上がりです。

作業PCと近い位置どりになり、練習もしやすくなりました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネック制作⑧(ネックグリップ成形)

 

いよいよネックのグリップ成形をしていきます。

 

少しでもネック成形が楽になるように、面どりのコロ付きビットである程度削っておきました。

 

 

 

削りすぎは修正が効かないので、ある程度マージンをとっての加工になります。

 

 

お馴染みのネックシェイビングプレーンで削っていきます。

南京カンナに近い形状ですね。

 

端っこはノミなども使って。。。

 

 

ボール盤にサンダーをつけて加工したりもしました。

機械任せではあるものの、さすがはメイプル、硬くてなかなか削れません。

 

 

同じ作業だと飽きるので、上記の作業をかわりばんこにローテーションしていきます。

ソラチで燃料補給してますね(笑)

 

 

ネックシェイビングプレーンで削っていくのが一番気持ちがいいですね。

削りカスがすごい量です。

 

というわけで、いったりきたりなネック成形をしていましたが、

こちらの動画が非常になりまして、

 

 

 

まずは、グリップのはじめとおわりを適切な厚みで成形し、

 

ここにあわせるようにシェイビングプレーンで削るのが最も効率的でした。

 

グリップのはじめと終わりは、

このようなのこやすりが非常に効率が良いです。

硬いメイプルもさくさく削れていきます。

 

適宜厚みを確認します。

 

さきほど図示したとおり、シェイビングプレーンで間を整えるように削っていきます。

指板面と同様に、色鉛筆をつけておくとわかりやすいです。

 

 

適宜直線を確認し、削りすぎ、削り足りないところを把握します。

 

 

グリップ ボディ側の方もご覧の通りに微調整。

結局、グリップ成形で丸々2-3日を要しました。。。

しかしながら、一番手に触れるところで妥協はしたくないところ。

必要な時間ですね。

 

 

ボディと組んでみて、記念撮影。

いいですねぇ〜。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネック制作⑦(ネック補強と、指板のアール成形)

今回、レスポール DC(ダブルカッタウェイ) TAK MATSUMOTO モデル が原案になっています。左右非対称ダブル・カッタウェイが特徴で、かっこいいですよね〜。

 

ネック接合部が短い上、フロントピックアップがありますので削られる分、厚みがそれなりに薄いです。

一応、メイプル1ピースネックが作れる26mm厚メイプルに、8mm厚のメイプル指板を貼り付けていますが、加工後、それでも薄い印象を受けました。

せっかく作ったギターが、チューニングの安定性が低かったり耐久性が低くては...。

よって、ネック接合部に指板の8mm厚 カーリーメイプル端材を貼り付けることにしました。

 

まず、ボルト貫通穴をあけて、バンドソーでラフカット。

 

タイトボンドでがっちりと貼り付けます。

 

コロ付きビットで整えます。フロントピックアップ部も十分な厚みが確保できたと思います。

 

Fenderで一般的な9.5Rをメインとしますが、どうしてもハイフレット側は弦高を下げた際、チョーキングすると音がつまりやすくなります。原理はこちらのサイトが参考になります。

 

 

よって、ハイフレット側は12Rとしておきます。擬似的なコンパウンドラディアスですね。

 

 

 

それと、ストレートラディアスの場合、ハイフレット側の指板の厚みがどうしても薄くなります。中心線からより離れるためです。

演奏中に目にするのはネックの側面ですので、ハイフレット側の指板が薄いとなんだかアンバランスな感じがしますよね。12Rにすることで、それも少し緩和されるわけですね。

 

やすりがけはどうしてもクセがでます。なるべく均等に削れるよう、赤鉛筆でマーキングしておき、均等に消えていくか確認しつつ作業します。

ペーパーは空研ぎ#100を使用してます。通常のサンドペーパーの倍程度の価格はしますが、仕上がりのクオリティが高く、耐久性も良いので頻用しています。白っぽい色のやつですね。

 

 

 

いい感じです。

 

消えては書き、削り、の繰り返しです。

 

そして、指板面のストレートが出ているかも確認していきます。

 

よい仕上がりだと思います。

このあと、裏返してネックグリップの成形になります。

小傷等つく可能性があるので、指板面の磨き上げまではせず、ラフな成形で留めておきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネック制作⑥(ポジションマーク埋め込み)

指板の接着が終わりました。

ネックよりわずかに指板が大きい状態です。スクレーパー等を使って削っていきます。

 

ポジションマークを入れましょう!

実はフレット溝を作る時、設計図の線に木片を固定して、それにあわせてノコギリで切っています。

よって、溝の中心が設計図の線の直上ではありません(各フレットの間隔は計算通りなんですが)。

ゆえに、フレット溝間の距離のど真ん中に、ポンチでマーキングしておきます。

このマーキングがあるのとないのでは、精度がかなり変わってきます。

 

ポジションマークは、ギターワークスで購入した6mm メキシコ貝 だったと思います。

 

 

このあとの指板R形成で削りますので、わずかにポジションマークが出るくらの深さにしておきます。

完全に入ってしまうと、凹んでしまうのでダメです。

真ん中以外のポジションマーク(7, 12, 19F)は、写真奥の直尺を下に敷いて穴を開けていきます。

そうすると、指板のRに対してより垂直になりますので。厳密ではなく、敷かないよりは敷いた方が良い、程度ですね。

 

こんな感じですね。

 

こんな感じになりました。23Fはポジションマークなし が正解ですね。

(製図段階では誤って入れてしまっていたので)

 

ポジションマークの柄をみつつ、どこにどれを入れるか並べていきます。

(実際は上部削られるので、最終的な柄・色合いは微妙に変わりました。。。)

 

瞬間接着剤で固定していきます。穴に接着剤をまんべんなく塗布し、ポジションマークを置いた後、いらない木片でしっかりと上から押し込むように接着しました。

 

ひとつ工程が終わると、嬉しくなってついボディとくっつけて記念写真を撮りたくなりますぇ〜。

夜はハイボールを片手に作業していますが、嬉しくてぐびぐび進んでしまいます(笑)

 

ドライバーは、ラチェット付きの短いものを新導入しました。作業性なかなか良いです。

 

ナット部は、このような専用の小さなノミを使って加工します。確かstewmacで購入したものです。

2022年末〜のすさまじい円安で、stewmacから購入するのもやや躊躇されるようになりましたね。。。昔の方がまだ良かったな。。。

 

きれいになりましたね。ナットがギリギリ入るか入らないか、くらいの幅になれば良いのですが、ほんの少し余裕がありました。

メイプル指板で塗装予定ですので、塗装被ればきつきつになるかな?

 

高さはちょうど良いですね。

今回は0フレット仕様です。弦高は0フレットに依存しますので、そこまで神経質にならなくて良いのがいいですね。

 

ポジションマークを削って、指板とツライチにします。

 

こんな感じですね。やすりがけの際、どうしても端は削られすぎることがありますので、慎重を期す場合、マスキングテープで保護などしておいてます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネック制作⑤(指板の接着まで)

指板の全体像です。

通常GIBSONは22Fまでですが、欲張って23F仕様にしてみます。

 

ネック側の平面をつくっておきます。

プレナーの跡等残っていますので、接着前に綺麗にしておきます。

 

皿ネジがおさまり良いように、M4ネジの方を面取りしています。

 

本器の特徴である1本締ボルト(M8)を打ち込みます。

(打ち込まなくても入りますが、気持ち的に)

 

指板を仮置きして、フロントピックアップとのアライメントを確認しておきます。

 

指板を中心線に合わせて微調整し、クランプで挟みます。

 

細い径の釘でフレット溝からネックに打ち込みます。

フレット溝よりやや太くても、フレットのクラウンで隠れるので大丈夫です。

 

今回は3箇所くぎで位置決めしました。

 

くぎは一旦抜き、ネックと指板を分離します。

 

廃棄する歯ブラシなどを使って、

ギター制作家御用達のタイトボンドを均一に塗布していきます。

 

指板、ネック両面いい感じに塗れました。

 

手持ちのクランプを総動員して接着します。

もちろん、釘を再挿入した後で。

先ほどの釘穴がガイドになり、クランプを締め込んでいく時にズレ防止になるわけです。

 

ギター制作においてクランプの数はクオリティを上げます。

今回、これでもやや足りなかった印象ですね。。。

プラスチック製も何本か動員していますが、やはり金属製が安定感があり、買い足すときは金属製ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ネック制作⑤(指板の作成)

フロントピックアップが乗るところ、指板直下の部分を加工します。

これで組み込んだ時にボディ平面とツライチになります。

 

トラスロッドのボルト部をフタしたところ、削って平面にしていきます。

ここでもドレメルを使用します。

 

続いて指板です。今回、スケールは620mmにしています。

各ギターのスケールですが、

・レギュラースケール:25 1/2インチ = 647.7mm

(FENDERスケール。ストラトキャスターやテレキャスターなど)

・ミディアムスケール:24 3/4インチ = 628.65mm

(GIBSONスケール。レスポール、フライングV、SGなど)

・Red Special:24インチ = 609.6mm

 

ということで、Red specialとGIBSONのあいだくらいですね。

ミリ規格の方が、製図・作業しやすいので、キリ良いところを狙いました。

(あ、申し遅れましたが、このギターはレスポール DC(ダブルカッタウェイ)を主軸にアレンジしたものになります)

 

ギター制作でも、ここはかなり数値が大事になります。製図をプリントアウトする際、1cm幅のメモリを印刷しておき、最適な拡大率を算出します。

いろいろ試した結果、うちのプリンターでは100.3%で原寸大になるようでした。

 

シール用紙を貼り付けます。正確に。

12フレットがスケール半分の310mmになります。

今回は0フレットを採用していますので、0フレット〜12フレットの距離ですね。

 

メイプルの端材(直線がでている)を利用し、これをガイドにノコギリで切っていきます。

ここは手切りです。

 

こんな感じですね。

 

切り終わったら、カンナで直線を出していきます。

トラ目が綺麗ですね。

 

またまた直線・直角が出ているメイプル端材を利用して、フレット溝を切っていきます。

 

使用するのはフレットソー。フレット専用の刃幅のノコギリです。

穴が2箇所空いてますが、これは後ほどの記事で解説します。

ここでは深さ1mmちょっと程度くらいにおさえておきます。

 

位置合わせが非常に重要なので、セッティングに時間がかかります。

溝を切るだけですが、トータル1-2時間以上かかる工程です。

ナット部はこのよう両端を切っておきます。

 

指板ボディ側はバンドソーでラフカット。

 

紙やすりで最終成形していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 ネック制作④(ヘッド成形など)

ヘッドの厚みを調整します。

ルーターテーブルで、1-2mmずつ削っていきます。最終的には16mmになるようにしました。

手元のFenderは15mm厚でした、より厚みをもたせてチューニングの安定性を期待します。

 

メイプルは硬いので、本当に1-2mm程度ずつ、慎重にですね。

 

ヘッド先端を少しだけ残しておきます。

そうすることで、指板側とヘッド先端が同じ高さを維持できるので、均一な厚みで削っていくことが可能です。

 

目標の16mmまで来ました。

ロック式ペグのおさまりも良いようですね。

写真を撮りそびれましたが、最後にヘッド先端もトリマーテーブルで同様に削りました。

 

木屑がもとの体積の10倍くらい出ます...笑

 

さて、トラスロッドの作動について確認していきます。

このように時計回りに回すと、指板側中央が浮き上がる形になりますね。

いわゆる順反りした場合に、その力に拮抗するように働き、ネックが直線にもどせるわけですね。

ただし、指板中央のどのあたりに力が働くかは、設計段階で決まっていますし、ネックがどのように順反りするのかも、木材やネックの加工状態等に大きく左右されます。

すなわち、トラスロッドでは完全にネックを直線に戻せるわけではない...わけです。

よって、なるべくネック自体が反りにくいよう工夫してあげるのが重要と思います。

これまたBrian MayのRed Specialの話になりますが、

超極太ネックであることから、トラスロッド機構をほとんど使うことなく、半世紀以上弦の張力に耐えているという記述を目にしたことがあります。

可能な限りネックを太くしてあげる、というのが私のギター制作の主軸になっています。

(そして太いネックでも演奏できるよう精進するのもセットですね...)

 

半時計回りに回すと、今度は指板側両端に力がかかり、先ほどとは反対方向に作用するわけですね。

 

ドレメル(ルーターの小さい版)を使用してメイプルの端材を...

 

半円掘るように加工します。

 

バンドソーで切り出して、

 

削り、トラスロッドの頭側先端のフタにします。

 

錆止め効果を狙って、油を塗布しておきます。

 

トラスロッド溝下側は、ルータービットの形状から半円になっています。

ネジ山の出し具合を調整し、良いおさまりになるよう調整します。

 

いい感じですね。

フロントピックアップ側は、ご覧のようにヘッド厚み調整と同じ要領で削っています。

 

EMGのハムバッカータイプを装着予定です。

おさまりは良いようですね。(あとでもう少し厚み調整やボディザグリ追加が必要でした)

 

 

 

 

 

 

 

 ネック制作③(ネック成形・一本締めボルト・ペグ穴作成など)

 

先端が少しチップしてしまいました...

でもここは削りとられるところなので、まだリカバリーできます。

 

 

 

ペグはSperzelのロック式を採用しました。

端材で収まりを確認、主穴は直径10mm, ピンは3mmが最も良さそうでした。

 

また図面をシール用紙で出力し、ネック裏面から穴を開けていきます。

 

さて、一本締めボルト部の加工です。

M8のボルトを入れて、マーキングしていきます。

 

ぴったりおさまるよう、ナット溝加工用の小さなノミで加工していきます。

ここの加工について、ボルト頭より大きな穴をあけておき、接着剤でくっつける等いろいろ考えたのですが、最終的に指板の下に隠れることになるので、

いざボディとの接合の時に空転してしまうともうどうしようもありません。

空転予防のためにはこれが確実かと思いました。本家Red Specialはどうなっているのだろう...。

 

よい収まりですね。

 

ボディにとりつけ、M8 = 8mmのドリルでボディ側にも穴を貫通させます。

が、ここで一工夫。

 

 

ドリルビットの先端がかすかにわかるくらいで止めておきます。

 

このように。

これをどうするか、ボディ編でのお楽しみ。

 

M4の方も同じく。

 

ここでも一工夫で、ドリルビットの先端がわかる程度にとどめておきます。