和歌山県 学文路(かむろ)地区 だんじり行脚 | 板原村のだんじり会館

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10月26日(土)

 

和歌山県は橋本市、学文路地区。

何度かこの地区を訪れているのですが、ここは懐かしい岸和田のだんじりが活躍しているので、またまた見に行きたくなりました。

相方の房吉くんの車に乗り、一路、橋本方面へ。

訪問した時間帯に、どの地区のだんじりがどこを走ってるかなどと言う情報は全くなく(汗)、自身に潜む本能的な「だんじりレーダー」だけを頼りに、駒のあとを追うなどして、だんじりを捜しながらの行脚。

 

これがまた楽しいんです。。

 

そんな様子をご覧ください。

どうそ。。。

 

 

まずは、この日1台目「学文路」のだんじり。

南海高野線駅前の広場に向うと、ちょうど出発前でしたので、比較的簡単にだんじりを発見できました♪

 

○学文路だんじり
 明治20年頃。
 大工・彫師は不詳。
 岸和田市積川西が新調

 ~堺市神石市之町

 ~橋本市小原田

 ~学文路

 

 

前後の姿見です。

積川西時代と変わらぬ姿見、懐かしいです。

 

 

続いて平方向から。

 

 

特徴的な懸魚と鬼板です。

 

 

後屋根・平の桝組。

岸和田型だんじりでは唯一無二、桝合が省略されてます。

 

 

後屋根も切妻。

ほおづき提灯用の金具が破風に固定されています。

かつて大常さんのだんじりには同様の加工がなされてました。

 

 

正面腰周りの様子。

縁葛・連子・土呂幕の三段です。

 

 

摺り出しは、ご覧のような獅子。

 

 

このだんじりの彫刻といえば、やっぱり見送りですね。

巌流島の決戦!!宙に浮いてます!!

 

 

芯金の上、積川西時代に活用されていたであろう油差しの穴が残ってます。

 

 

さて、出発の時間です。

チビッ子も楽しそうでした。

 

次は南馬場を探しに移動。。。

 

 

 

 

だいたいの位置関係だけを聞き、探してますと・・・

ありました!!!

南馬場!!!

 

○南馬場だんじり
 明治20年頃。
 大工・彫師は不詳。
 岸和田市内畑町山口

 ~新在家山出

 ~下大沢

 ~春木中町

 ~春木中町の個人

 ~富田林市の飲食店

 ~高石市高陽

 ~橋本市南馬場

 

 

前後の姿見です。

個人的には春木中町の時代によく拝見しました。懐かしい!!

 

 

平方向から。

 

 

特徴的な桝組、幅広の懸魚。

 

 

この部分だけで「春木中町の先代!」とついつい言ってしまう懸魚。懐かしいです。

 

 

主屋根桝合正面。

大蛇退治でしょうか???

 

 

後屋根平の桝合、組物に隠れて見づらいですが、武者が居ました。。。

 

 

後屋根はこちらも切妻。

 

 

土呂幕三方です。

 

 

曳行シーンを少し。

子どもさんがたくさん曳いてました。

外国人さんも♪

 

 

紀ノ川の横にあります公民館にて。

ここまで拝見し、次なる3台目を探しに移動。

次は、清水だんじりです。

 

 

 

だんじりを見つけるのに少々難儀しましたが、「だんじりレーダー」が冴えてまして、見事に発見!!

 

 

○清水だんじり
 平成30年購入
 大工:植山義正
 彫師:木下舜次郎
 昭和33年「別寅かまぼこ」の社長が孫の誕生を祝して新調。
 のちに有志によって曳行されるも2年ほどで休止に。
 昭和40年頃岸和田市小松里町が購入
 平成元年泉州健康センターリバティー内で展示
 平成13年堺市の小松工務店へ
 平成14年和泉市若樫町の有志(リース)
 平成15年和泉市若樫町が購入
 平成17年若樫町入魂式
 平成29年若樫町昇魂式
 平成30年に清水地区へ

 

 

やや控え目サイズの懸魚、ええですね~♪

 

 

金縄で桝合いの半分は見えませんが、アメノウズメノミコトのお顔はバッチリ!これぞ舜さん!!
桝合虹梁が入り、上段には組物。

貝塚東地車同様、義正さんの美しい大工仕事です。

 

 

平の桝合い左右です。

 

 

幟を外されたところでしたので、正面二重見送りを拝見できました。

 

 

美しい屋根型細工。

正面左右6本で開いた扇垂木。

 

 

舜さんの仕上げと、筒井さんと思われる仕上げが混在してました。

やっぱり淡路彫りはいいものです。

 

 

ええなぁ。。。

 

 

こちらの巴さんは筒井さんの仕上げかな?

 

 

これぞ、THE黒田系という雑兵で締めくくります♪

 

 

この日拝見したのは、明治20年代の2台と、昭和30年代の舜さん1台。

田舎道を大人も子どもも、楽しそうに曳く光景は、まさに祭。

ええもんみせていただきました。

祭りの本質、ここにあり! ですね。