見比べて楽しもうよ!美濃の3名が作ったぐい吞たち | せともん道楽だもんで・・・

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主に東海地方の焼き物産地の瀬戸・美濃の陶芸作家が作った酒器(ぐい吞)を集めています。
作家が作った酒器は、作家の個性と技術が凝縮され、使って良し、飾って良しのコレクションアイテムです。
そんな酒器の魅力を紹介できたらと思っています。

 

ボクは愛する岐阜県東農地域で活躍している3名の陶芸家の作品を紹介します😄

まだまだ好きな作家💛は多くいるのですが、

今回は、ボクの保有する最上位作品と旧作品を一緒に紹介しますので、

ぜひ出来や作風の違いに注目して見てください👀

どれも希少ですよ~✨

 

 

今回選んだ三名は、安藤日出武久野勝生岸本謙仁

三名とも戦前生まれ80歳を超えた美濃を代表する陶人であります。

ぜひ読んで見てください👇

 

安藤日出武 (あんどうひでたけ)

1938(昭和13)年1月生まれ。

岐阜県重要無形文化財「黄瀬戸」保持者に認定されています。

可児市の山中にある穴窯で6昼夜かけて焼き上げる黄瀬戸・志野・瀬戸黒を手掛けられています。

 

 

上のぐい吞たちはどれも20年以上前に安藤先生が薪窯焼成🔥で焼いた黄瀬戸のぐい吞です。

左から 「極光ぐい吞」

南極越冬隊の人から貰った南極の砂に美濃もぐさ土に混ぜて黄瀬戸釉で焼いた特別な品で、

独特な模様と、ボツボツした肌が南極の砂の作用によるものだそうです。

中央 「黄瀬戸ぐい吞」

多少、生焼け感と黄色の発色が鈍い感を感じます。

でもこれが薪窯の難しさで、個性でもあります。

右の 「黄瀬戸ぐい吞」

作品にたっぷりと降りかかった薪の灰が覆う姿、

濃く発色した美しい黄色。なかなか良い出来だと思います。

 

 

 

これ👆がボクが保有する最上級の安藤日出武先生の 「黄瀬戸ぐい吞」

やっぱり別格の気品と風格、一味も二味も違いますね~🥰

 

久野勝生 (くのしょうせい)

1941(昭和16)年2月生まれの多治見市の陶芸家です。

長年に渡り伝統工芸展や各種公募展で活躍されていました。

主に志野や鉄釉、天目作品を手掛けられています。

 

 

どれも同手で赤志野と言われる 「志野ぐい吞」 です。

久野先生の志野と言えば、この赤と白の対比の緋色、艶やかな肌に現れた大きなピンホールが特徴です。

どれもなかなか良い焼けですが、左のぐい吞は唯一、赤土を用いてあります。

中央のぐい吞は形も良くよい焼けです。

右はう~ん、この中では一番落ちるかなぁ~

 

 

これ👆がボクが保有する最上級の久野勝生先生の 「志野ぐい吞」 です。

濃く発色した赤い緋色、気品ある姿、最大級の大きさ・・・どこをとっても一番です❗

 

 

岸本謙仁 (きしもとけんにん)

1934(昭和9)年10月名古屋市生まれの陶工で、

瀬戸と美濃を結ぶ土岐市三国山麓の山中で活動しておられました。

現在は、残念ながら病気を理由に窯を閉じ、陶芸家人生に終止符を打たれました。

 

 

岸本先生の 「伊賀盃(ぐい吞)」 です。

どちらも口元が外に反った形で、岸本先生の伊賀盃の特徴です。

小ぶりな左側は、岸本先生らしい緋色に灰が溶けた黄緑色の自然釉となっています。

右側は真っ赤に良く焼けた緋色が非常に美しいです。なかなか大ぶり豪快で良い作品です。

 

 

 

これ👆がボクの最上級の岸本先生の 「伊賀ぐい吞」 です。

岸本先生が最後まで手元に残っていたぐい吞で、緋色と自然釉の景色、素晴らしいです。

 

3名の陶芸家が作った代表作のぐい吞たちはいかがでしたか👀❓

皆さん美濃を代表する陶芸家で、大ベテランであられます。

 

今回は同じ作家が作り、同じ技法でも形や色、雰囲気の違いを楽しんでもらいたく記事にしてみました。

一点一点どれも個性があり、並べて見比べるととても楽しいです😄

陶芸作品は全く同じものが出来ないところに面白みがあります❕

 

安藤日出武先生の「黄瀬戸」久野勝生先生の「志野」岸本謙仁先生の「伊賀」

ぜひ見て覚えて頂けたら嬉しいです。

 

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