【癒し】怖がりの猫、寺に来る。 | 猫ポスト

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コーギー、猫との暮らし。昨年はベンガル猫をお迎えし、ダックスと銀次郎を看取りました。

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ある日の午後。

風のやわらかいニャン寺。


境内は静かで、

木の葉がさらさら揺れていた。


そんな中――


山門の前で、

ぴたりと止まっている一匹の猫がいた。


レオン君である。


耳はぺたん。

目はきょろきょろ。

しっぽは、やや低め。


どう見ても――

かなり緊張していた。


「こ、ここが……ニャン寺……」


レオン君は小さくつぶやいた。


お寺は気になる。

でもちょっと怖い。

知らない場所はもっと怖い。


石段。

鐘の音。

しんとした空気。


全部が少しだけ

“ちゃんとしすぎて見える”のである。


そこへ――


ジャンジャン和尚がやってきた。

「おや、見学でありますか?」



レオン君、

びくっ。

「ひゃっ」


ジャンジャン和尚、目を丸くする。

「驚かせたでありますか」


レオン君は慌てて頭を下げた。

「す、すみません……!

 ぼく、ちょっと怖がりで……」


ジャンジャン和尚は深くうなずいた。

「大丈夫であります。

 この寺には、もっと落ち着かない者もいるであります」


ちょうどその時、

廊下の向こうでメルタン住職が

何もないのに一人で小さくびくっとしていた。




レオン君

「……あの方は何があったんですか」


ジャンジャン和尚

「たぶん気配であります」


レオン君

「気配で……?」


少しだけ、緊張がゆるんだ。


ジャンジャン和尚は、

レオン君を境内の池のほとりへ案内した。


「ここには、寺でもっとも静かで、

 もっとも小さくて、

 たまにもっとも深いことを言う者がいるであります」


レオン君

「だ、誰ですか……」


ジャンジャン和尚

「コリちゃんであります」


つづき



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