財務省も認めた事実 日本は財政危機ではない 参議院議員 亀井亜紀子氏
「月刊日本6月号」によりますと、
「第一回の野田・小沢会談は予想通り物別れに終わった。
小沢氏は「大増税は納得できない」と述べているが、
その理由の一つとして、
日本がギリシャのような
財政危機ではないことが挙げられよう。
これは財務省自身も認めている事実である。
そうであれば何のために増税するのか、
目的は一つしかない。
財務省の権益拡大である。
震災復興を妨げた郵政民営化
―― 4月27日、改正郵政民営化法が成立した。
これにより、小泉改革の目玉であった
郵政民営化に一定の歯止めをかけることができるようになった。
郵政民営化とは何であったのか、
我々は改めて知る必要がある。
亀井 小泉政権が郵政を民営化しようとしたのは、
アメリカがそれを求めていたからです。
日本への参入を目論んでいた
アメリカの保険業界にとって、優良なサービスを提供する
かんぽ生命や共済事業の存在は疎ましいものでした。と同時に、
ゆうちょ銀行とかんぽ生命の持つ莫大な資産は、
アメリカにとって大変魅力的なものでもありました。そこで、
アメリカは郵政を民営化させて分社化することで、
貯金と保険を切り離し、その資産を放出させることを狙ったのです。
郵政が地域別ではなく事業別に分社化されたのもそのためです。
仮に分社化が正しいとするならば、
JRやNTTのように、西日本、東日本といった
地域別に分社化しても良かったはずです。
それをしなかったのは、赤字である郵便事業を分離させ、
黒字であるゆうちょ銀行とかんぽ生命だけを
手中に収めようとしたからです。
この分社化は郵政に大きな弊害をもたらしました。
三事業が分断されたために、
現場で働く人々の意思疎通が難しくなり、
郵便局の窓口業務もこの上なく煩瑣なものとなってしまいました。
また、経済効率が優先されるようになったため、
地方の郵便局が整理されることになりました。
私の地元でも集配局が遠くに移動することになったのですが、
こうした不便さは都市部の人にはなかなか理解されません。
分社化の弊害が如実に現れたのは、
東日本大震災においてです。
被災地では、
津波によって郵便事業会社の自動車が流されてしまったため、
郵便局会社の自動車を借りようとしたが、
別会社であるため融通することが難しい、
といった事態が頻発しました。そのため、
被災者に対する機動的な対応が遅れてしまうという事態まで
招いてしまいました。
―― ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の株式について、
小泉政権時代の郵政民営化法では
2017年9月末までに
全株処分することが定められていたが、
改正郵政民営化法では
「全部を処分することを目指す」との
努力規定に改められた。また、
その期限については「できる限り早期に処分する」として
明示されず、日本郵政の経営判断に委ねられることとなった。
亀井 今回の法案は民主・自民・公明の三党による
共同提出であり、私が離党することになった
国民新党が本来目指していたものではありません。しかし、
現場で働く人々は先が見えず不安を抱えていたため、
一先ず方向性を示すことがどうしても必要でした。
この法案では三事業のユニバーサルサービス
(全国均一サービス)が義務付けられているため、
これを達成するためには、
ゆうちょとかんぽの全株式を売却することは
事実上不可能です。しかし、
経営者が物凄い努力をして努力目標を達成すれば、
必要以上に株式を放出する可能性もあるため、
残念ながら日本国民の資産が完全に守られているとは
言えません。(中略)
日本は財政危機ではないと認めた財務省
―― そもそもTPPは菅総理が突然主張し始めたものであり、
当時はその内容についても明らかにされていなかった。
亀井 私は「TPPを慎重に考える会」に参加していますが、
そこで講演していただいた海外の専門家たちの話によると、
諸外国においてもTPPの内容について
国民は知らされていない、ということでした。
内容が明らかになれば
国民が必ず反対することがわかっているからでしょう。
米韓FTAに対する
韓国国民の抗議運動を見れば、それは明らかです。
菅政権時代から民主党は大きく変節しました。
彼らは自民党に擦り寄るような政策を
次から次へと出すようになりました。
これは明らかに自民党と大連立を組むことを想定した上での行動です。
突然TPPと言いだしたのも、
経団連がバックについている自民党が
反対しにくいことを見越してのことでしょう。
消費増税などその最たるものです。
菅前総理は消費税を10%にまで引き上げると言っていましたが、
そもそもなぜ10%という数字が出てきたかと言えば、
自民党が消費増税10%を掲げていたからです。
この自民党案に関わった与謝野馨議員を引き抜いて、
入閣させた理由もそこにあります。
―― 大手メディアや財務省は、
消費増税をしなければ
日本はギリシャのような
経済危機に陥ると主張している。
亀井 菅前総理が消費増税にあれだけこだわったのも、
財務大臣時代にギリシャ危機について
財務官僚から徹底的に吹き込まれたからでしょう。
それは野田総理にしても同様です。
野田総理も財務大臣を経験しているわけですが、
財務大臣時代に徹底的に洗脳して
増税政策をとらせるというのが財務省のやり方です。
増税に賛同している自民党の谷垣総裁が
財務大臣経験者であるというのも、
決して偶然ではないでしょう。しかし、
彼らの認識は間違っています。
日本は財政危機ではありません。
これは財務省自身が認めていることです。
私はある勉強会で財務官僚と議論する機会がありました。
デフレを脱却するために
無利子非課税国債を発行してはどうかと提案すると、
無利子非課税国債など発行すれば
諸外国から日本は財政危機に陥っていると思われるから
それはできない、という答えが返ってきました。
財政危機だから消費増税しなければならないと主張していたのは
財務省ではないか、と問うと、
国債は安定的に償還されているので
日本は財政危機ではない、と、自ら認めたのです。また、
彼らが消費増税の根拠としている、
欧米と比べると日本の消費税率は低いという主張も
そのまま受け止めてはいけません。
日本とヨーロッパとでは、税率には差がありますが、
税収全体の中で消費税の占める割合は
ほとんど変わりません。また、
欧州では、高価なもの、贅沢なものに税をかけており、
食料品などの必需品には税をかけていません。
このように、単一税率をかけている日本とは
本質的に異なるのです。」とのことです。
以下全文は『月刊日本6月号』をご覧ください。
『月刊日本』6月号
http://gekkan-nippon.com/?p=3916
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『増税は誰のためか <神保・宮台マル激トーク・オン・デマンド Vol.9> 』
神保 哲生 (著), 宮台 真司 (著), 神野 直彦 (著),
高橋 洋一 (著), 野口 悠紀雄 (著), 波頭 亮 (著), 大野 更紗 (著), 武田 徹 (著)
扶桑社
「月刊日本6月号」によりますと、
「第一回の野田・小沢会談は予想通り物別れに終わった。
小沢氏は「大増税は納得できない」と述べているが、
その理由の一つとして、
日本がギリシャのような
財政危機ではないことが挙げられよう。
これは財務省自身も認めている事実である。
そうであれば何のために増税するのか、
目的は一つしかない。
財務省の権益拡大である。
震災復興を妨げた郵政民営化
―― 4月27日、改正郵政民営化法が成立した。
これにより、小泉改革の目玉であった
郵政民営化に一定の歯止めをかけることができるようになった。
郵政民営化とは何であったのか、
我々は改めて知る必要がある。
亀井 小泉政権が郵政を民営化しようとしたのは、
アメリカがそれを求めていたからです。
日本への参入を目論んでいた
アメリカの保険業界にとって、優良なサービスを提供する
かんぽ生命や共済事業の存在は疎ましいものでした。と同時に、
ゆうちょ銀行とかんぽ生命の持つ莫大な資産は、
アメリカにとって大変魅力的なものでもありました。そこで、
アメリカは郵政を民営化させて分社化することで、
貯金と保険を切り離し、その資産を放出させることを狙ったのです。
郵政が地域別ではなく事業別に分社化されたのもそのためです。
仮に分社化が正しいとするならば、
JRやNTTのように、西日本、東日本といった
地域別に分社化しても良かったはずです。
それをしなかったのは、赤字である郵便事業を分離させ、
黒字であるゆうちょ銀行とかんぽ生命だけを
手中に収めようとしたからです。
この分社化は郵政に大きな弊害をもたらしました。
三事業が分断されたために、
現場で働く人々の意思疎通が難しくなり、
郵便局の窓口業務もこの上なく煩瑣なものとなってしまいました。
また、経済効率が優先されるようになったため、
地方の郵便局が整理されることになりました。
私の地元でも集配局が遠くに移動することになったのですが、
こうした不便さは都市部の人にはなかなか理解されません。
分社化の弊害が如実に現れたのは、
東日本大震災においてです。
被災地では、
津波によって郵便事業会社の自動車が流されてしまったため、
郵便局会社の自動車を借りようとしたが、
別会社であるため融通することが難しい、
といった事態が頻発しました。そのため、
被災者に対する機動的な対応が遅れてしまうという事態まで
招いてしまいました。
―― ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の株式について、
小泉政権時代の郵政民営化法では
2017年9月末までに
全株処分することが定められていたが、
改正郵政民営化法では
「全部を処分することを目指す」との
努力規定に改められた。また、
その期限については「できる限り早期に処分する」として
明示されず、日本郵政の経営判断に委ねられることとなった。
亀井 今回の法案は民主・自民・公明の三党による
共同提出であり、私が離党することになった
国民新党が本来目指していたものではありません。しかし、
現場で働く人々は先が見えず不安を抱えていたため、
一先ず方向性を示すことがどうしても必要でした。
この法案では三事業のユニバーサルサービス
(全国均一サービス)が義務付けられているため、
これを達成するためには、
ゆうちょとかんぽの全株式を売却することは
事実上不可能です。しかし、
経営者が物凄い努力をして努力目標を達成すれば、
必要以上に株式を放出する可能性もあるため、
残念ながら日本国民の資産が完全に守られているとは
言えません。(中略)
日本は財政危機ではないと認めた財務省
―― そもそもTPPは菅総理が突然主張し始めたものであり、
当時はその内容についても明らかにされていなかった。
亀井 私は「TPPを慎重に考える会」に参加していますが、
そこで講演していただいた海外の専門家たちの話によると、
諸外国においてもTPPの内容について
国民は知らされていない、ということでした。
内容が明らかになれば
国民が必ず反対することがわかっているからでしょう。
米韓FTAに対する
韓国国民の抗議運動を見れば、それは明らかです。
菅政権時代から民主党は大きく変節しました。
彼らは自民党に擦り寄るような政策を
次から次へと出すようになりました。
これは明らかに自民党と大連立を組むことを想定した上での行動です。
突然TPPと言いだしたのも、
経団連がバックについている自民党が
反対しにくいことを見越してのことでしょう。
消費増税などその最たるものです。
菅前総理は消費税を10%にまで引き上げると言っていましたが、
そもそもなぜ10%という数字が出てきたかと言えば、
自民党が消費増税10%を掲げていたからです。
この自民党案に関わった与謝野馨議員を引き抜いて、
入閣させた理由もそこにあります。
―― 大手メディアや財務省は、
消費増税をしなければ
日本はギリシャのような
経済危機に陥ると主張している。
亀井 菅前総理が消費増税にあれだけこだわったのも、
財務大臣時代にギリシャ危機について
財務官僚から徹底的に吹き込まれたからでしょう。
それは野田総理にしても同様です。
野田総理も財務大臣を経験しているわけですが、
財務大臣時代に徹底的に洗脳して
増税政策をとらせるというのが財務省のやり方です。
増税に賛同している自民党の谷垣総裁が
財務大臣経験者であるというのも、
決して偶然ではないでしょう。しかし、
彼らの認識は間違っています。
日本は財政危機ではありません。
これは財務省自身が認めていることです。
私はある勉強会で財務官僚と議論する機会がありました。
デフレを脱却するために
無利子非課税国債を発行してはどうかと提案すると、
無利子非課税国債など発行すれば
諸外国から日本は財政危機に陥っていると思われるから
それはできない、という答えが返ってきました。
財政危機だから消費増税しなければならないと主張していたのは
財務省ではないか、と問うと、
国債は安定的に償還されているので
日本は財政危機ではない、と、自ら認めたのです。また、
彼らが消費増税の根拠としている、
欧米と比べると日本の消費税率は低いという主張も
そのまま受け止めてはいけません。
日本とヨーロッパとでは、税率には差がありますが、
税収全体の中で消費税の占める割合は
ほとんど変わりません。また、
欧州では、高価なもの、贅沢なものに税をかけており、
食料品などの必需品には税をかけていません。
このように、単一税率をかけている日本とは
本質的に異なるのです。」とのことです。
以下全文は『月刊日本6月号』をご覧ください。
『月刊日本』6月号
http://gekkan-nippon.com/?p=3916
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『増税は誰のためか <神保・宮台マル激トーク・オン・デマンド Vol.9> 』
神保 哲生 (著), 宮台 真司 (著), 神野 直彦 (著),
高橋 洋一 (著), 野口 悠紀雄 (著), 波頭 亮 (著), 大野 更紗 (著), 武田 徹 (著)
扶桑社