泉田裕彦・新潟県知事
『水俣病のとき、
国は「薄まるから安全だ」、
「風評被害だ」と言ったが、
後から多くの被害者が出た』
「MERX」によりますと、
新潟県では長岡、新潟、三条、柏崎、新発田の
5市がガレキの受入れ方針を示しているが、
以前から広域処理に批判的な姿勢を示していた
新潟県の泉田裕彦知事は5月9日の会見で、
『総量としての放射能を
どうコントロールするつもりなのか』
『自分達が「安全だ」と言っている
基準値を超える放射性物質が
現実に検出されているのに、
なぜ安全と言えるのか
説明ができていない』
『なぜ安全と言えるのか
説明ができていないのです。
回答も出せないような基準を盾にして、
(がれきの受け入れを)進めるのは
大きな問題』と5市の姿勢を批判。
広域で市町村レベル処理する問題についても、
『(3.11以前は)日本で言えば、
集中管理で処分できる場所が
1カ所しかなかったわけです。
市町村毎に放射能についての
知識がない人たちが
埋めていくということは
考えにくいです。』
『専門知識が必要な分野について、
測定機関や専門組織を持たないような
基礎自治体が突っ走っていいのか』などと述べ、
改めて疑問を呈している。また、
『水俣病のときも同じなのですが、
国は「薄まるから安全だ」、
「風評被害だ」と言ったのです。
それで後から多くの被害者を出しているのです。
そういった歴史の教訓をどのように考えるのか
ということです。』と、
過去の公害の歴史から教訓をくみ取るよう促した。
☆平成24年5月9日 泉田知事定例記者会見
震災がれきの受け入れ等について
Q
三条市のがれき受け入れの件ですが、
一部の自治会が受け入れの反対を決め、
「知事に会いたい」というようなことを言っているようです。
そういった自治会があっても
三条市はスケジュール通りに
(試験焼却等を)進めると言っているのですが、
この手順についてどのように思いますか。
A 知 事
手順というものがあるのかどうか分かりませんが、
濃縮された焼却灰をどうするのかということです。
(代表的なろ過集じん装置の)
バグフィルターにはバイパス
(直接排ガスを逃してしまう回路)があるのです。
バグフィルターを通らずに
排煙が出て行くケースがあり得るということを
三条市がきちんと説明しているのかどうか
分かりませんが、
情報提供は行っていかなければいけないと思っています。
市は放射能監視のための専門組織がありませんので、
このまま動いていくことになれば、
県としてはモニタリングの体制は取らなければいけない
ということになります。
(受け入れを表明している5市に対しては)
文書でも差し上げていますが、
総量としての放射能をどうコントロールするつもりなのか
ということです。それから
国の基準がでたらめだということは、
返事ができないことから明らかなのです。
矛盾しているのです。
自分達が「安全だ」と言っている基準
(値内の燃え殻等を埋めた場所の排出水)から
基準値超えの放射性物質が現実に検出されているのに、
なぜ安全と言えるのか説明ができていないのです。
回答も出せないような基準を盾にして、
(がれきの受け入れを)進めるのは
大きな問題だと思います。
Q
今後、三条市が試験焼却等を進めていくに当たって、
民主主義のあり方として
住民の合意は必要だと考えていますか。
それとも説明するだけでいいのか、
どのように考えていますか。
A 知 事
難しいです。
広域自治体としては
専門行政、広域行政に携わっているわけで、
特に放射能のような専門知識が必要な分野について、
測定機関や専門組織を持たないような
基礎自治体が突っ走っていいのかという
疑問は当然あります。
住民合意をどうするかということですが、
水俣病のときも同じなのですが、
国は「薄まるから安全だ」、
「風評被害だ」と言ったのです。
それで後から多くの被害者を出しているのです。
そういった歴史の教訓をどのように考えるのか
ということです。
大きな懸念があるのに突っ走るということになれば、
行政としては今の制度、仕組の中でできるのかもしれませんが、
最後は住民がどのように判断していくのか
ということにならざるを得ないと思います。
Q
国は、「バグフィルターで99.9%は
放射性セシウムを捕集できる」というような言い方で
(受け入れを表明している)市に対して説明していますが、
具体的にどういった点が問題なのでしょうか。
A 知 事
(バグフィルターには)
バイパスがあるのです。
温度が上昇してくると
バグフィルターを通らないルートがあるのです。
技術的な点が多いのですが、
県庁内の担当職員が内容を認識していますので、
聞いていただければ説明します。
Q
国の説明とは違う部分があると・・・。
A 知 事
国も嘘はついていないと思います。
違うという説もありますが、
メーカーは放射能(を除去するということ)について
保証はしていません。一方で、
温度がかなり上昇してくると
バグフィルターを通さずに
(排煙を)流すルートがあるということを
どのように考えるのでしょうか。
Q
(放射能の)総量規制の件ですが、
専門家の中でも
「100ベクレルに満たない場合であっても
総量が増えた際には総量規制が必要だ」
というようなことを発言している方もいます。
その点に関して、
(がれき受け入れを表明している)5市が
今ひとつ曖昧な感じがするのですが・・・。
A 知 事
すごく曖昧なのです。さらに言うと、
3.11前に何をやっていたのかを見てもらえれば
分かるのです。
水溶性の放射性物質は、溶け出したら
環境中に放出されてしまうのです。ですから
出ないようにモルタルで固めたり、
ガラスで固形化する等して、
300年間封印して(放射能)レベルを下げよう
ということをやっているのに、
そのまま埋めようとしているわけです。
そうすれば量の多寡にかかわらず、
水に溶け出して1カ所に濃縮され、
それがどこかに行ったら危ないと思いませんか。
だからこそ、低レベルであっても
放射性廃棄物については、
日本で言えば、集中管理で処分できる場所が
1カ所しかなかったわけです。
市町村毎に放射能についての知識がない人たちが
埋めていくということは考えにくいです。
3月11日以前にやっていたことを
しっかりとやるというのが
最低限なのではないでしょうか。
Q
がれきの関連で、
三条市の住民が、県と5市が説明していることが
異なるために不安を感じ、
説明を求める声もあります。それに対して、
(県として)説明する機会等を設ける予定はありますか。
A 知 事
要望があれば行います。
Q
知事自ら(が説明する)ということでしょうか。
A 知 事
かなり専門的な部分も含まれますので、
ご要望があれば会わないということではありませんが、
専門的な部分は専門職員から聞いてもらった方が
いいと思います。
Q
昨日、新潟日報「窓」の投書欄に、
知事が「地元の同意なしには
原発の再稼働を認めない」としたことは
心強い発言であり、
「がれき処理についての慎重姿勢についても
立派だ」という投書がありました。
知事は以前、行政官と政治家の話をしていましたが、
がれき処理や原発再稼働の問題について、
知事はどちらの立場で判断しているのでしょうか。
A 知 事
まず、(慎重なのは)がれき処理でなく
放射能についてなのです。
がれきの受け入れは認めているのです。
がれきを受け入れる以上は
放射能に対する防護措置を
きちんと取るべきだと言っているので、
そこは誤解しないでいただきたいと思います。
行政官か政治家かと言えば、
行政官的側面が強いと思います。
「東日本大震災以前に適用していた基準を
なぜ緩めるのですか」ということです。
普通であれば(放射性物質の処理に当たっては、
基準により適切な)手続きを取るのです。
今回は災害のどさくさにまぎれて、
(県や知事会から国に対して)意見を言ったにもかかわらず、
国はそれをほとんど無視して
一方的に決めたわけです。
ではその根拠は何かと言ったら、
逆算して決めているのです。
実際にこれだけ(がれきが)発生してしまうので、
これを処理するためにという形で計算して、
後付けで理由を出しているので、結果として
国の基準を守っても
基準値超えの排水が出たりするわけなのです。
もしこのようなことが
通常の行政過程の中であったとしたら問題です。
直ちに今の基準は間違っているということで
見直しするのです。
見直しをしないというのは
国の方が行政的に動いておらず、
政治的にやっているということではないでしょうか。
私は、通常の行政だったら
当然こうするだろうということしか
言っていないつもりです。」とのことです。
☆「布施純郎医師のTwitter(@)」によりますと、
「 武田邦彦談氏:たとえば、静岡県島田市は
「バグフィルターの除去率が99.9%であり、
煤塵濃度は0.004~0.005g/m3N以下だから大丈夫」
としていますが、
セシウム137は1グラムあたり
3兆ベクレルですから、
仮に0.003gでも1立方メートルあたり
100億ベクレルになり、
安全性の目安とされる30ベクレルの
実に3億倍になります。
「だから危険なのだ。
とうてい焼却できない」ということになり、
この時の除去率が99.9%とすると、
現実は99.9999999・・・%
でなければならない
ということなのです。」とのことです。
☆関連書籍☆
『なみだふるはな 』
石牟礼 道子 (著), 藤原 新也 (著)
河出書房新社
『水俣病のとき、
国は「薄まるから安全だ」、
「風評被害だ」と言ったが、
後から多くの被害者が出た』
「MERX」によりますと、
新潟県では長岡、新潟、三条、柏崎、新発田の
5市がガレキの受入れ方針を示しているが、
以前から広域処理に批判的な姿勢を示していた
新潟県の泉田裕彦知事は5月9日の会見で、
『総量としての放射能を
どうコントロールするつもりなのか』
『自分達が「安全だ」と言っている
基準値を超える放射性物質が
現実に検出されているのに、
なぜ安全と言えるのか
説明ができていない』
『なぜ安全と言えるのか
説明ができていないのです。
回答も出せないような基準を盾にして、
(がれきの受け入れを)進めるのは
大きな問題』と5市の姿勢を批判。
広域で市町村レベル処理する問題についても、
『(3.11以前は)日本で言えば、
集中管理で処分できる場所が
1カ所しかなかったわけです。
市町村毎に放射能についての
知識がない人たちが
埋めていくということは
考えにくいです。』
『専門知識が必要な分野について、
測定機関や専門組織を持たないような
基礎自治体が突っ走っていいのか』などと述べ、
改めて疑問を呈している。また、
『水俣病のときも同じなのですが、
国は「薄まるから安全だ」、
「風評被害だ」と言ったのです。
それで後から多くの被害者を出しているのです。
そういった歴史の教訓をどのように考えるのか
ということです。』と、
過去の公害の歴史から教訓をくみ取るよう促した。
☆平成24年5月9日 泉田知事定例記者会見
震災がれきの受け入れ等について
Q
三条市のがれき受け入れの件ですが、
一部の自治会が受け入れの反対を決め、
「知事に会いたい」というようなことを言っているようです。
そういった自治会があっても
三条市はスケジュール通りに
(試験焼却等を)進めると言っているのですが、
この手順についてどのように思いますか。
A 知 事
手順というものがあるのかどうか分かりませんが、
濃縮された焼却灰をどうするのかということです。
(代表的なろ過集じん装置の)
バグフィルターにはバイパス
(直接排ガスを逃してしまう回路)があるのです。
バグフィルターを通らずに
排煙が出て行くケースがあり得るということを
三条市がきちんと説明しているのかどうか
分かりませんが、
情報提供は行っていかなければいけないと思っています。
市は放射能監視のための専門組織がありませんので、
このまま動いていくことになれば、
県としてはモニタリングの体制は取らなければいけない
ということになります。
(受け入れを表明している5市に対しては)
文書でも差し上げていますが、
総量としての放射能をどうコントロールするつもりなのか
ということです。それから
国の基準がでたらめだということは、
返事ができないことから明らかなのです。
矛盾しているのです。
自分達が「安全だ」と言っている基準
(値内の燃え殻等を埋めた場所の排出水)から
基準値超えの放射性物質が現実に検出されているのに、
なぜ安全と言えるのか説明ができていないのです。
回答も出せないような基準を盾にして、
(がれきの受け入れを)進めるのは
大きな問題だと思います。
Q
今後、三条市が試験焼却等を進めていくに当たって、
民主主義のあり方として
住民の合意は必要だと考えていますか。
それとも説明するだけでいいのか、
どのように考えていますか。
A 知 事
難しいです。
広域自治体としては
専門行政、広域行政に携わっているわけで、
特に放射能のような専門知識が必要な分野について、
測定機関や専門組織を持たないような
基礎自治体が突っ走っていいのかという
疑問は当然あります。
住民合意をどうするかということですが、
水俣病のときも同じなのですが、
国は「薄まるから安全だ」、
「風評被害だ」と言ったのです。
それで後から多くの被害者を出しているのです。
そういった歴史の教訓をどのように考えるのか
ということです。
大きな懸念があるのに突っ走るということになれば、
行政としては今の制度、仕組の中でできるのかもしれませんが、
最後は住民がどのように判断していくのか
ということにならざるを得ないと思います。
Q
国は、「バグフィルターで99.9%は
放射性セシウムを捕集できる」というような言い方で
(受け入れを表明している)市に対して説明していますが、
具体的にどういった点が問題なのでしょうか。
A 知 事
(バグフィルターには)
バイパスがあるのです。
温度が上昇してくると
バグフィルターを通らないルートがあるのです。
技術的な点が多いのですが、
県庁内の担当職員が内容を認識していますので、
聞いていただければ説明します。
Q
国の説明とは違う部分があると・・・。
A 知 事
国も嘘はついていないと思います。
違うという説もありますが、
メーカーは放射能(を除去するということ)について
保証はしていません。一方で、
温度がかなり上昇してくると
バグフィルターを通さずに
(排煙を)流すルートがあるということを
どのように考えるのでしょうか。
Q
(放射能の)総量規制の件ですが、
専門家の中でも
「100ベクレルに満たない場合であっても
総量が増えた際には総量規制が必要だ」
というようなことを発言している方もいます。
その点に関して、
(がれき受け入れを表明している)5市が
今ひとつ曖昧な感じがするのですが・・・。
A 知 事
すごく曖昧なのです。さらに言うと、
3.11前に何をやっていたのかを見てもらえれば
分かるのです。
水溶性の放射性物質は、溶け出したら
環境中に放出されてしまうのです。ですから
出ないようにモルタルで固めたり、
ガラスで固形化する等して、
300年間封印して(放射能)レベルを下げよう
ということをやっているのに、
そのまま埋めようとしているわけです。
そうすれば量の多寡にかかわらず、
水に溶け出して1カ所に濃縮され、
それがどこかに行ったら危ないと思いませんか。
だからこそ、低レベルであっても
放射性廃棄物については、
日本で言えば、集中管理で処分できる場所が
1カ所しかなかったわけです。
市町村毎に放射能についての知識がない人たちが
埋めていくということは考えにくいです。
3月11日以前にやっていたことを
しっかりとやるというのが
最低限なのではないでしょうか。
Q
がれきの関連で、
三条市の住民が、県と5市が説明していることが
異なるために不安を感じ、
説明を求める声もあります。それに対して、
(県として)説明する機会等を設ける予定はありますか。
A 知 事
要望があれば行います。
Q
知事自ら(が説明する)ということでしょうか。
A 知 事
かなり専門的な部分も含まれますので、
ご要望があれば会わないということではありませんが、
専門的な部分は専門職員から聞いてもらった方が
いいと思います。
Q
昨日、新潟日報「窓」の投書欄に、
知事が「地元の同意なしには
原発の再稼働を認めない」としたことは
心強い発言であり、
「がれき処理についての慎重姿勢についても
立派だ」という投書がありました。
知事は以前、行政官と政治家の話をしていましたが、
がれき処理や原発再稼働の問題について、
知事はどちらの立場で判断しているのでしょうか。
A 知 事
まず、(慎重なのは)がれき処理でなく
放射能についてなのです。
がれきの受け入れは認めているのです。
がれきを受け入れる以上は
放射能に対する防護措置を
きちんと取るべきだと言っているので、
そこは誤解しないでいただきたいと思います。
行政官か政治家かと言えば、
行政官的側面が強いと思います。
「東日本大震災以前に適用していた基準を
なぜ緩めるのですか」ということです。
普通であれば(放射性物質の処理に当たっては、
基準により適切な)手続きを取るのです。
今回は災害のどさくさにまぎれて、
(県や知事会から国に対して)意見を言ったにもかかわらず、
国はそれをほとんど無視して
一方的に決めたわけです。
ではその根拠は何かと言ったら、
逆算して決めているのです。
実際にこれだけ(がれきが)発生してしまうので、
これを処理するためにという形で計算して、
後付けで理由を出しているので、結果として
国の基準を守っても
基準値超えの排水が出たりするわけなのです。
もしこのようなことが
通常の行政過程の中であったとしたら問題です。
直ちに今の基準は間違っているということで
見直しするのです。
見直しをしないというのは
国の方が行政的に動いておらず、
政治的にやっているということではないでしょうか。
私は、通常の行政だったら
当然こうするだろうということしか
言っていないつもりです。」とのことです。
☆「布施純郎医師のTwitter(@)」によりますと、
「 武田邦彦談氏:たとえば、静岡県島田市は
「バグフィルターの除去率が99.9%であり、
煤塵濃度は0.004~0.005g/m3N以下だから大丈夫」
としていますが、
セシウム137は1グラムあたり
3兆ベクレルですから、
仮に0.003gでも1立方メートルあたり
100億ベクレルになり、
安全性の目安とされる30ベクレルの
実に3億倍になります。
「だから危険なのだ。
とうてい焼却できない」ということになり、
この時の除去率が99.9%とすると、
現実は99.9999999・・・%
でなければならない
ということなのです。」とのことです。
☆関連書籍☆
『なみだふるはな 』
石牟礼 道子 (著), 藤原 新也 (著)
河出書房新社