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フェレットは、5歳を過ぎると病気になりやすいと言われておりますが、なりやすい病気と言われている3大疾患があります。
インスリノーマ、副腎腫瘍、悪性リンパ腫です。
今回は、インスリノーマについて書いていきます。
インスリノーマとは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンを過剰に分泌する膵臓の腫瘍のことで、インスリノーマは低血糖による症状を引き起こすことがあります。
インスリノーマと診断される血糖値は、獣医師により違って来ますが、90を下回ったら低血糖と思って下さい。
症状(低血糖発作)として、最初に気付くのは、後脚に力が入らず、遊んでいる時に後脚を滑らせてコケる事が多くなります。
その他は、歯ぎしり、ヨダレ、失禁、昏睡状態、ひきつけなどです。
但し、個体により症状が出るタイミングも変わって来ますし、低血糖状態に身体が慣れてくると、症状が隠れてしまう事もあります。
極端な例として、血糖値40でも見た目の症状が出ない事もありますし、血糖値80で症状が見受けられる事もあります。
インスリノーマの診断や治療には、血液検査や画像検査、外科手術などが必要になることがありますが一般的には、内科的治療になります。
内科的治療というのは、ステロイドを投与する治療となります。
但し、治療と言っても治す事が目的(出来る)ではありません。
インスリノーマにおけるステロイド治療の効果と目的(効果)は、主に以下の2つです。
ステロイドは血糖値を上昇させる作用があります。
インスリノーマによって過剰に分泌されたインスリンによる低血糖症状を軽減し低血糖症状の緩和、腫瘍の縮小すること見込まれます。
副作用として、肝臓にダメージを与えてしまう事が多く見受けられますので、血液検査で様子をみながら肝臓のケアも同時に行う事があります。
ご家庭でする事は、薬を忘れずに投与する事は勿論、3~4時間おきに食事をさせる事が必須となります。
自分でしっかり食事をしてくれているなら良いけど、そんな事を言ったって仕事もあるし3~4時間おきに食べさせるなんて無理という方は、フラクトース(フルクトース)を、ご飯に混ぜたり飲水に溶かしたり、ふやかしご飯の子ならご飯に混ぜたりして与えます。
フラクトースは、ゆっくりと血糖値を上昇させ、ゆっくりと降下する特徴がありますが、砂糖などの糖分は、急激に血糖値を上昇させ、急激に降下させてしまいます。
*低血糖だからといって、砂糖やバイトなどの糖分は、日常的に与えてはいけませが、緊急時の場合は、それらを与え大至急病院に行って下さい。
腫瘍なら手術で取ってしまえば良いのでは?と思われた方も多いかと思いますが、最後に添付した、エコー写真(苦手な方はご注意)の様に爪楊枝などで、つついた様に点々と増殖していくので、手術で完全に除去する事は難しく再発の可能性も多く、麻酔のリスクや年齢的(6才以上)や体力的な問題もあるので、内科的治療が主流となっています。