IT分野の起業のコストが大幅に低下しているようです。このため、スマホ関連技術を持つベンチャー企業にも投資するファンドやベンチャーキャピタルも出てきた。


今春大学を卒業したHさんは、スマホ向けアプリの使い勝手やデザインを検証する会社を設立予定だそうだ。8月からの創業予定である。


ここでは、モニターの意見をきめ細かく顧客に届けてアプリ開発に反映させる仕組みが売り物だそうだ。


ここに投資を予定しているのは、サムライ・インキュベートである。Hさんは目の付け所がよいという評価でした。


ネット経由でサーバーを使うクラウドなら、従来数千万もかかった創業初期コストが、月々数千円に抑えられる。


スマホやSNSといった世界共通の基盤が出て来たため、お金をかけなくてもアプリやサービスを海外に売り込めるようになった。


日本では、ベンチャー創業というと、敷居が高く、従来はほとんどアメリカや海外の話だったが、ここに来て、このような話題が、結構、経済系の新聞紙上をにぎわしている。


うれしい限りです。日本も捨てたもんじゃーないぞ。

日本経済新聞記事によれば、アメリカの「ネット業界の大物が日本のベンチャーを物色」という記事が載った。今回は、この内容の要点をかいつまんで書いてみたい。


これによると、フェイスブックのザッカーバーグ、アマゾンのジェフ・ベゾフ、そして、ツイッターのディック・コストロの各氏が4月の中旬にかけて、日本に来たという。


低成長に落ちたとは言え、日本は、世界2位のIT市場ということで、彼らにとっては、重要な市場である。しかし、この時期に3人が日本に立ち寄ったことの理由には意味があるらしい。


彼らは、いつもベンチャー企業に目を光らせ、成長株を物色しているらしいのである。日本のベンチャーに積極投資して、有名なのは、クラウドの社長、マーク・ベニオフである。


彼は、日本のネットベンチャーは国内で正当に評価されていないとして、すでに、複数のベンチャーに出資しているし、結構頻繁に来日している。


今回の3氏の来日も、偶然とは言え、日本の成長期のベンチャー企業を直接確認したかったのかもしれない。それらの候補に名前が挙がったのは、下記の企業である。


1.NHNジャパン :メールアプリの「LINE」の登録ユーザーが、231ヶ国で、3000万人をたった10ヶ月間で達成した。


2.イーパーセル :グーグル、ヤフー、AOL、などを特許侵害で訴えている。携帯の「ブラックベリー」のカナダメーカー(リサーチ・イン・モーション)とは、ライセンス契約で和解したということです。


 この2社だけでは、ないと思われますが、彼らが、わざわざ、来日するだけの意味があるような気がしました。ただ、我々が知らないところで、ひそかな、調査や行動をしているのかも知れません。


ザッカーバーグ氏は、その際、確か、野田首相とも会ったニュースが流れた覚えがあります。


ネット上から不特定多数の人から集めた寄付を資金として、事業を立ち上げる動きが増えているようです。以下いくつかの実際の例を、ピックアップしてあります。


1.カスタムメードのジーンズ製造企業

 アメリカの例ですが、最新の機械で、お客の体にぴったり合うジーンズを、注文を受けてから3日で出荷する。少量多品種のメードインUSAとなった。事業の賛同者を募るのに、紹介ビデオを作り、流した。


ユーザーに喜ばれるサービスを提供できれば、支持が得られると、この創業者は言っている。


2.携帯端末と連携する腕時計事業

 ベンチャーキャピタルに却下された事業だったが、この事業で、5億円の出資を集めたようです。


こういった、ネットで仲介の場を提供するアメリカの大手、「インディーゴーゴー」の共同創業者は、「自由の女神の台座作りの頃からあった手法だが、ネットの発達と、ソーシャルメディアの登場で、誰でもできるようになった。これは、資金調達の民主化だ。」という。


 日本でも、大震災の後、仙台などを中心に、同様な動きが広がっていて、ファンド事業者もいくつか出てきているようです。これは、アメリカでは、クラウド(民衆)ファンディングと呼ばれているようです。


日本の場合は、事業的な意味よりも、支援したいという善意の活動が見られることが多い気がしていますが、やはり、ビジネスとなる環境が認められてゆかないと、やがて立ち行かなくなることは、過去の例でも言えるのではないでしょうか。


ビジネスとして考えるベンチャーこそが、起業こそが、新しい雇用を生み、やがては社会や経済の発展のエンジンとなるのは、米国の例でよく分かっているはずなのに、お金を稼ぐ話にになると、悪い側面を捕らえすぎて、しり込みし、批判的になってしまう風潮は、そろそろ終わりにしていきたいものです。