1人でメーカー起業の時代がやって来た。この話題が最近メディアで飛び交い始めました。


これは、少し前からあったのですが、いわゆる「3Dプリンター」の価格が下がったことが大きな原因です。


つまり、これを購入し、あるいは安い価格で、レンタルなどで利用すれば、従来、大変高価な金型が必要だった分野の3次元の物体が1個から作れてしまうのです。もちろん量産までです。


「3Dプリンター」は、その名前の通り、印刷機のように、樹脂などの材料を印刷する工程を、何回も繰り返して立体的な物体を成形してしまうのです。最短なら1日で試作品が作れるのです。


この方法は、CADやCGと言った手法で、設計・デザインが短時間で出来ますので、思いついたアイデアをすぐに試せるのです。


この「3D出力サービス」を受注して、3Dプリンターで立体物の製作代行を始めた中小企業もありますし、このビジネスを利用して、アクセサリーなど個人作品を世界に販売しているアメリカの企業(エッツィーなど)もあります。


 米国の雑誌「ワイアード」の編集長のクリス・アンダーソンさんは、最近の著書「新産業革命」で、こうした新時代について書いています。誰でもが、製品をデザインし、生産できるようになったと。

起業家精神は、アントレプレナーシップ。これは、昔からこういうが、起業は最近、スタートアップと訳すらしい。


キチンと日本語があるのに、なぜ、こんなおかしな英語を使いたがるのだろうか。ネイティブスピーカーは、それで語感を感じているのだろうが、日本人には軽すぎる言葉である。


最近この起業をテーマにした書物が多く出ているという。今回は、新聞から拾ったこの手の本の紹介である。


スタートアップ」(アメリカの訳本。R・ホフマン著)


  ビジネスマンは、常に、起業家精神を持ち、その発想を取り入れて人生を切り開きたい。自分の人生は、「永遠のベータ版(未完成品)」と位置づけると良い。


つまり、そう考える習慣を持っておくと、「自分には、欠点があり、さらなる向上を目指す余地があり、順応や進化が求められていると意識せざるをえなくなる。」からだという。


僕は君たちに武器を配りたい」(瀧本哲史著)


 人材のコモディティ化が急速に進んでおり、余人を持って代えがたい唯一の人になれと指摘した。この時代に必要なのは、ゲリラの戦いかたである。新しいビジネスモデルを作り出せる能力があるかどうかが重要だ。


 すでにあるものの組み合わせを変え、見方を変えることで、(アップルのジョブズのように)イノベーションを起こすことができる。業界で常識とされていることを書き出し、ことごとくその反対のことを検討してみれば良いとアドバイスしている。

高級ホテル予約サイトの「一休」は、今や有名になりました。ここの創業者の森社長のインタビュー記事が新聞に出ていました。


今回は、その起業時の苦労話です。


森社長は、日本生命保険の社員でした。順調な会社員生活を送っていましたが、30歳の時に転機が訪れました。


C型肝炎が見つかり、4年に及ぶ通院生活が始まったのでした。ウィルスを減らすインターフェロンを1日おきに注射する必要があり、会社は週3日しか行けませんでした。


闘病生活の間、「人間の時間は有限だ」と感じた、森社長は、治ったらの起業を決意しました。幸い病気は治り、36歳の頃、98年に退社しました。


初めから、ネット起業を目指していましたが、当初は、オークションを目指していたと言う。しかし、商材が見つかりませんでした。今から、12年以上前ですから、そうかもしれません。


ある日、夜の新宿で、高層ビル群を見上げていたら、ホテルの空室の多さに気付いたのでした。90年のバブル崩壊のための不景気の影響が強かったようです。


そして、宿泊予約を対象にしたオークションのアイデアが浮かび、翌日から飛び込み営業を開始したというから、うまく行く予感はあったのでしょうか。それとも、当たって砕けろでしょうか、いずれにしても決断が早いですね。


ホテルセンチュリーハイアットから最初の契約をすぐに取ったということです。そして、「これはいける」と飛び込み営業を繰り返し、名古屋では、日帰り出張で6件の契約を取ったこともあるという。


2年後の、2000年に、現在の宿泊予約サイトを開設しました。今では、登録するホテルや旅館は1300件に登るようです。1年後に黒字化して以来一貫して単月黒字を続けているようです。


現在では、楽天トラベルやリクルートとの競争となったようですが、「アイデアが浮かび、翌日から飛び込み営業を開始」という、すばやい決断力や物おじしない性格と行動力が、創業者には求められるようです。


いまでも、ネット分野では、このような「がら空きのマーケット」はあるのでしょうか。もうそんなにはないでしょうが、それを見つけた人が、マーケットを取り、成功者となるのは疑いありません。