今回は、中国のAtcom社製AT-530という機種です。

まず箱からして怪しいです(苦笑)
High Performance Ethernet Phoneとしか書かれていませんし、製品名・型番やメーカー名等も一切表記がありません。
唯一、シリアルナンバーの表記はありました。
※OEM用の商品なのかもしれません…
※電話機本体にも型番やメーカー名も何も書いてありません。
中身の電話機本体ですが、これもまた不思議なデザインです。
液晶パネルを覆うカバーと、メモリーキーのカバーが波々していて、まったく必然性ないデザインで好き嫌いは別としても頭をひねります。
問題はボタンの配置と、大きさ・形状です。
ボタン自体は、テンキー・メモリーキー・ファンクションキー・液晶の隣と、大きく4つのブロックに別れ、ファンクションキーは丸ボタンと、楕円ボタンのさらに2つのブロックに分かれます。

…と書くと、なにやらけなしているようですが、値段(1万円以下)を考えるとコストパフォーマンスは悪くないと思います。
音質も、インフィニオンのVoIP用のチップを使っているようで、音質に関してはとても良いと思います。
※IP電話につきものの、エコーや変な環境ノイズっぽいものもまったくありません。
しかし、不思議な機能がいっぱいです。
IP電話機なのに、なぜかルータ機能が搭載されており、PPPoE等で直接インターネットへ接続ができます。
もちろんファイアーウォールの機能や、LAN側のDHCPサーバ機能、L2TP等のVPN接続機能 等々、これでもか! というほど、不思議機能が満載です。
※たしかに、ルータ代わりにIP電話というコンセプトは斬新ではありますが…
※IAX2のプロトコルが使えるのは◎です。
普通のIP電話として使うには、WAN側はDHCPクライアントに設定し、LAN側にはブリッジ接続にして同一セグメントでつなぐようにするのが一般的でしょう。
ただ、保留ボタンを押して受話器を置くと回線が切れてしまうという仕様は正直理解できません(苦笑)。
この辺はファームウェアでどうにでもなる部分ですから、これからのバージョンアップに期待します。
個人宅で一台でIP電話を使うのであれば、こういう製品もありかもしれません。
※Webサイトを見る限り、ビジネス用って書いてありますが… 謎!?