鍼治療で不妊治療の成功率は向上しない | 幸せは手の中に

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体外受精による不妊治療を行う前後に鍼治療を受けても、生児出生率を高める効果は期待できないことが新たな研究で示された。

 

この研究結果は「Journal of American Medical Association(JAMA)」オンライン版に掲載された。

 

体外受精を受ける女性の多くが成功率の向上を期待して鍼治療を受けているが、その有効性は明らかにされていない。

 

ウェスタンシドニー大学国立補完医学研究所のCaroline Smith氏が率いる研究チームは、体外受精を受けるオーストラリアおよびニュージーランドの女性824人を対象に、鍼治療を受ける群(424人、実治療群)または「偽」の鍼治療を受ける群(424人、対照群)に分けて治療を実施し、アウトカムを比較した。

 

対象となった女性は18~42歳(平均年齢35.4歳)で、まず卵巣刺激ホルモン投与の6~8日目に初回の治療を行い、その後、新鮮胚を用いた体外受精を受ける前後に2回、治療を行った。対照群では、非侵襲的な針を用いて実際のつぼとは異なる位置に打った。

 

その結果、生児出生率は、実治療群では18.3%、対照群では17.8%であり、両群間で統計的に有意な差はみられなかった。

 

しかし、特により頻繁に鍼治療を受けた場合などは、さらに詳しい研究が必要と考えられると、Smith氏は述べている。また、鍼治療の強力な「プラセボ」効果も無視できず、「一部の研究では、何の治療も行わなかった場合に比べ、鍼治療を行うと妊娠率や出産率が向上する可能性が示唆されている」と指摘している。

 

2人の専門家は、不妊治療によるストレスを感じている女性にとって、鍼治療には別の面でもベネフィットがあると述べている。米レノックス・ヒル大学のTomer Singer氏は、「不妊治療を受ける女性をリラックスさせ、ストレスを軽減できる方法があるなら歓迎すべきである。例えば、鍼治療、マッサージ、運動や(許可されていれば)性行為、専門家への相談など、その手段は何でもよい」と話す。同氏はさらに、排卵誘発剤によって生じる腹部膨満や吐き気の対処にも鍼治療が役立つ可能性があると指摘する。

 

また、米ノースウェル・ヘルスのAvner Hershlag氏は、今回の研究で示された生児出生率は極めて低く、2つの治療群は多くの重要な点で大きく異なっていたことから、鍼治療の効果について判断を下すことはできないとしている。

 

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