筋や骨格系のつくるからだの形が内臓にどんな影響があるのか、
という考え方が細分化された医学にはないです。
つまり、ひとのからだを「ひとつで全部」としてみることをしないのです。
ですから、西洋医学は全体に広がっている病気をケアすることとは違うのです。
私たちの手足は、何の変形もゆがみもなければ、曲げたとき、広げたとき、
回したときなどで、左右に大きな差が出ることはありません。
これは、人間のからだの60%を占めている筋や骨格系が
左右対称性に機能するからです。
この手足の動きは、からだが動くときの基本となっています。
なぜなら、からだ全体が背骨を中心に繋がっているからです。
分かりやすいですね。
たとえば、両手を動かしている筋肉の働きが
左右の対称性を失って上半身が変形したとします。
その影響は手だけではなく、必ず背中や腰、
脚にもあらわれてくるのです。
血液検査でもレントゲンでも何の異常もないのに胸が痛い、腰が痛い。
このような原因の分からない痛みを訴える人は、
もっとたくさんの痛みや不自由さを感じているはずです。
でも、患者さんからその症状を聞かされても医師は病気を特定できませんから
「次は神経科に行ってみてください」と、たらいまわしにされるだけです。
ところが、人間のからだの60%を占めている筋や骨格系が
左右対称性に機能していることや、手足の動きも含めて、
背骨を中心としてからだが動くときの基本となっていることを
理解していれば、腰でも胃でも、痛みや不調と言う症状が起きたとき、
病気との因果関係が分かるはずです。
林 宗駛 著 「形の医学」より引用
変形の概念
http://shinso-j.com/shinso.html