松下電器に「破壊と創造」のマインドを持ち込み、見事に松下電器を復活させた中村邦夫氏。
彼の実績を前に、あらゆるジャーナリストは「破壊と創造は、本来の選択と集中の枠を超えた」と言っていますが、本来、中村氏が「破壊と創造」をマーケティング的要素を持って発言していたのか、解りません。
恐らく中村氏は旧態依然とした松下電器に染み付いている「慢心や安泰、奢り」を破壊し、「生産者としての挑戦心や誇り」を想像することを念頭に置いて、破壊と創造と言ったのではないか?とすら思います。
実際、彼が50代はいらないと言っていたのも、50歳を超えて今までの自分を破壊し、想像するという新陳代謝は行えないからだろう……と思ったからではないか?と推測しています。
実は東京に出張しました。
完全に頭を叩かれました。
今まで僕は、曲がりなりにも技術者だと思っていました。
プロダクトを技術開発―テクノロジーデヴェロップメントし、世の中に価値を提供しているものだと思っていました。
しかし、東京で見たのは本物の「テクノロジー」でした。
これぞ技術でした。
僕がしていることは、技術開発ではなく、単なるお遊び開発作業。
土方のように、力技で体力使って、家を建てているだけ。
そこにテクノロジー要素は無い。
当然、斬新な思想や、イノベーションは無い。
僕はただ、有り触れた開発言語と、有り触れた開発環境、有り触れた開発内容で、
いつの間にか「凄いことをしているんだ」と思い込んでいたようです。
上には上がいる。
それなのに、安定した収入があって、安定した環境があれば、いつの間にか挑戦心なんて無くなってしまい、慢心が僕自身を、そして組織をむしばんでいる。
本当に情けないです。
本当に恥ずかしいです。
プロフェッショナルの心構えを持たないといけないのに、とりあえず過去の人間が悪いと言っておけば、それが許されてしまう。
もう、そんなことは止めないといけない。
絶対に過去からは逃げられない。過去の結果が現在であり、現在の積み重ねが未来になる。
であれば、現在の結果を受け止め、素晴らしい将来を迎えるために、今を変えていくしかない。
それしか生き残るチャンスはない。
変わらないといけない。
今までのままだと、破滅してしまう。
東京出張―いろんなものを得ることが出来ました。