横浜ベイスターズ・大矢監督の憂鬱 | それもまた良し

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関西のとあるベンチャーで働くSEのブログ。

日々のインプットから、アウトプットを定期的に行うことが目標です。主に組織論やドラッカーの話題が中心ですが、タイトルにもあるように「松下幸之助氏」のような互助の精神を持ち、社会人として成長出来る事が最大の目標です。

今回は簡潔に。



組織のリーダーを入れ替えることで期待出来る効果は2つだけ。

雰囲気を変える。
危機感を抱かせる。

横浜首脳陣は、悪い流れを断ち切るためと説明したが、その流れを作っているのは大矢監督だけではなく、選手でありコーチであり、そしてフロントである。

大矢監督1人のせいにしたとしても、その責任を選手やフロントが感じなければ、横浜はこれからも強くならない。



なぜか?

人間は、自ら変わろうと思わない限り、変わらないからだ。
大矢監督1人が途中休養したぐらいで本当に選手が危機感を抱くのだろうか?

1999年~2001年に阪神タイガースの監督を務めた野村克也氏が良い例だ。
この時代の選手は、結局、誰も変われなかった。

しかし時代を経て、色んな経験を積み、矢野、桧山らが「考え方を変えた」。
その結果、何れも40代にしてグラウンドに立ち続けている。



大矢監督にとっては、間違いなく憂鬱だろう。
あれこそ、中間管理職の悲哀だと思う。

選手はいないのに、成果を求められる。
勝ちに拘りたいのに、気持ちが選手に届かない。

その結果が、フロントからの解任通告。



しかし、誰がいつ、大矢監督と同じ道を歩まないとも限らない。
大矢監督の失敗から、僕らは何かを学ばなければいけない。

それは停滞する組織を上昇させるための切っ掛けは何か?というものである。
しかも、リーダーを交代させること以外で。


そうすると、やはり2つの施策しか考えられない。


1.雰囲気を変える
  今までとは違う雰囲気を感じて貰う。やり方を変える、考え方を変える。
  とにかく、組織の人間に「今ままでと同じではダメなんだ」と痛感させる。
2.危機感を抱かせる
  「このままだとダメかもしれない」と思わせる。
  変わらないといけないと1人でも思えば、後は自然と伝染する。


つまり、大矢監督を休養させるという選択肢を取らなくても、組織は変われたと僕は思うのだ。

大矢監督が変化を拒んだなら、別だが。
どうしても僕には、大矢監督がスケープゴートにされたとしか思えない。