今回は、無料で誰でも簡単にバックアップが取れる「MiniTool ShadowMaker」をご紹介します。
「MiniTool ShadowMaker」
https://jp.minitool.com/backup/system-backup.html
最近はランサムウェアのようなファイルを暗号化して人質に取るような悪質なマルウェアが企業のシステムに感染して、甚大な被害を及ぼしています。
去年の本ブログでも、 製粉大手のニップンでの被害 や オリエンタルコンサルタンツ での被害をお伝えしました。いづれもランサムウェアによるファイルの暗号化ですべてのファイルが復元不能に陥ったことでビジネスに甚大が被害が出ました。
ランサムウェアに関しては感染しないことが大事ですが、感染したとしてもすぐに復旧できるようなバックアップ体制の構築も重要です。これは企業に限らず個人のPCでも一緒です。マルウェアの感染だけでなく、PCは精密機器ですのである日突然起動しなくなったりする可能性も十分にあります。事実、弊社ではそういった対応を日常的に行っていますので、PCが壊れることは間違いないのです。
そういった自体に備える意味でも、日々のデータのバックアップが非常に重要なわけです。
ただ、一口にバックアップと言ってもどのようにしてよいのか分からない方も多いかもしれません。方法や費用についても気になるところでしょう。今回は無料でもかなり高機能な「MiniTool ShadowMaker」というソフトを使って、簡単に行えるバックアップをご説明したいと思います。
「MiniTool ShadowMaker」は MiniTool Software Ltd.が開発しているバックアップソフトです。無料版と有料版がありますが、無料版でも通常のバックアップであれば問題なく利用できます。少なくともバックアップを取っていないよりは、間違いなく有事に頼りになることでしょう。
「MiniTool ShadowMaker」は以下のURLから無料でダウンロード出来ます。
https://jp.minitool.com/backup/system-backup.html
インストールが完了して起動すると以下のような画面となります。
機能としては「バックアップ」「同期」「復元」が主な機能となります。
「バックアップ」は、その名の通りドライブ単位でバックアップする機能となります。
「同期」は、ファイルやフォルダをバックアップ先のドライブと同期する機能です。
「復元」は、バックアップしたデータを復元する際に利用します。
では、実際にバックアップしてみましょう。バックアップ画面を開くと以下のような画面となります。
今回は500GBのSSDをバックアップします。バックアップ画面を開くと自動的に起動ドライブ(Cドライブ)が選択されますので、下記の画面の赤枠の部分で「バックアップ先」のドライブとフォルダを指定します。
「バックアップ先」の指定が終わったら、右下の「今すぐバックアップ」をクリックするだけでバックアップが始まります。バックアップ中は、下記のように「管理」画面にバックアップの進行状況が表示されます。
今回は500GBのSSDをバックアップしましたが、30分ほどでバックアップが完了しました。
中の人も、いくつかのバックアップソフトを試したことがありますが、その中でもバックアップ速度は早い方ではないかと思います。
今回は、一度きりのバックアップを行いましたが、当然スケジューリングすることも可能です。上記のバックアップ画面の中の「オプション」をクリックすると、以下のような画面となります。
上記の「スケジュール設定」をクリックすると以下のような画面となります。
上記右下の赤枠部分をクリックして「オン」にするとスケジュール機能が有効化されます。
これによって、「毎日」「毎週」「毎月」で好きな時間や曜日を設定してバックアップを自動的に取ることが可能です。
「MiniTool ShadowMaker」は、これだけでなく「ツール」の中にも強力な機能があります。
下記画面にある「ディスクのクローン」機能です。
ディスクのクローン機能は、現在利用しているストレージと全く同じドライブを作成することが出来る機能です。簡単に言うとストレージが故障した際などにクローンしたドライブと入れ替えることで、以前と全く同じ環境をすぐに利用できるようになります。
もちろん、データはクローンを作成したときのデータからは更新されませんので、データは別途バックアップから取ってくる必要はありますが、以前の環境がそのまますぐに使えることの利便性は計り知れません。
他にも「ディスクのクローン」機能を有するバックアップソフトは沢山ありますが、無料版でこの機能が利用できるソフトはおそらく「MiniTool ShadowMaker」だけではないかと思います。
それと特にランサムウェア対策として重要なのが、バックアップしたデータはPCやネットワークから切り離しておくことです。最近のランサムウェアは、感染したPCだけでなくPCに接続されている外付けHDDなども纏めて暗号化してしまいます。
せっかくバックアップしてあっても、ランサムウェアによってバックアップしたデータまで暗号化されたらバックアップの意味がなくなってしまいます。
ですので、バックアップしたデータは面倒でもPCから切り離して保存しておくと良いでしょう。
まだ、バックアップを取っていない方や、バックアップをしたことがない方も、この機会に無料にも関わらず非常に高機能なバックアップソフトである「MiniTool ShadowMaker」を使って、重要なバックアップを簡単に行ってみてはいかがでしょうか?