焦っちゃダメ・・・
PC Watchの記事に、 Windows 11へのアップグレードはいつまで無料?改めて10からのアップグレード要件を確認する てのがありました。
2021年10月4日にWindows 11(21H2)がリリースされてから、まもなく約1年が経過しますが、「Windows10の無償アップグレード期間が1年だったことを考えると、無償アップグレードの終了がそろそろやってくるのではないか?」という内容の記事です。
ただ、少なくともアップグレードするにあたっては、法人ユーザーの場合、利用中のアプリの互換性や従業員への教育等々やることが満載なので、最低でも半年程度の猶予が必要です。
ですので、Windows11のリリース後1年を経過して、いきなりWindows11の無償アップグレードを終了しますということはありえません。最低でも終了の半年前には大々的に告知をするでしょう。
ただ、無料でできるなら無料で出来るうちにやっておきたいと思うのが消費者心理です。今回の記事も含めてWindows11への移行を煽るものが増えています。中の人がつい最近見かけたのが以下のツイートです。
これはビックリしましたね。そんな情報どこにも見当たらなかったですし、リプにも情報の真偽を疑うものが多数付きました。結局、ヤバいと思ったのかすぐにこのツイートは削除されたのですが、魚拓が残ってましたので貼っときます。
アプライドという企業は東証Standardの上場企業です。上場企業がこのような詐欺まがいの煽り行為を行っているのは如何なものかと思います。
これもPCの売上減やWindows11のシェア停滞における焦りがあると思われます。StatCounter Global Stats による日本国内の現時点でのWindowsのバージョンにおけるシェアをご覧ください。
上記によれば、Windows10の2022年8月の日本国内シェアは73.08%に対して、Windows11のシェアは16.39%と約1/4のシェアしかありません。既に公開後1年も経っており、更にアップグレード条件を満たしたPCであれば無償でアップグレード出来るにも関わらずこのシェアはどうなんでしょう?
多くのウェブ上の情報でも確認できるように、Windows10でできたことがWindows11ではできなくなっているなど、機能的に後退とも言えるような部分が多数見受けられます。
こういったことがシェア低下につながっているのかもしれません。
ちなみに、Windowsの歴史を紐解くと以下のような流れになります。
Windows Xp 発売:2001/10/25 サポート終了:2014/4/9 サポート期間:約12年6ヶ月
Windows Vista 発売:2007/1/30 サポート終了:2017/4/11 サポート期間:約10年3ヶ月
Windows 7 発売:2009/10/22 サポート終了:2020/1/14 サポート期間:約10年3ヶ月
Windows 8 発売:2012/10/26 サポート終了:2023/1/10 サポート期間:約10年3ヶ月
Windows 10 発売:2015/7/29 サポート終了:2025/10/14 サポート期間:約10年3ヶ月
Windows 11 発売:2021/10/5 サポート終了:?
おおよそ3年から5年には新たなOSが出てきています。前述のようにWindows11はリリース後、既に1年を経過していますから2年後から3年後に新たなOS”Windows 12”が出ないともいい切れません。
Windowsの歴史は失敗の歴史です。失敗OSがあった場合にはその後のリリース期間が短くなっているところも特徴です。Vistaから7へのリリース期間や、8から10へのリリース期間はかなり短いですよね。それを考えると未だにシェアが伸びないWindows11に見切りをつけて新たなOSを出すことも十分に考えられるわけです。
現在、Windows10をご利用の中の法人様は、無理してWindows11に乗り換えるのではなく、2025年まで利用可能なWindows10をしっかり使い切ってからの移行でも問題ないと思われます。
前述のような、無償提供終了を煽って移行を急かせるような業者には十分にご注意ください。
本件は基本的に法人ユーザー様を対象としております。個人ユーザー様はご自身の判断にてアップグレードをお願いします。