Wi-Fi6Eが利用可能に・・・

 

INTERNET Watchの記事に、 Wi-Fiで6GHz帯が利用可能に、総務省が電波法を改正 てのがありました。

 

総務省は「電波法施行規則等の一部を改正する省令(令和4年総務省令第59号)」を9月2日に公布し、同日施行したそうです。これにより、”Wi-Fi 6E”とも呼ばれる6GHz帯と、自動車内での5.2GHz帯のWi-Fiが利用可能となるとのこと。

 

Wi-Fiの新たな規格として”Wi-Fi 6E”が利用可能となりました。従来の”Wi-Fi 6(IEEE.11ax)”の拡張版という形ですが、新たな帯域として6GHz帯が利用可能になったのは大きいですね。この帯域の拡張は1999年に5GHz帯が利用可能になって以来、実に約23年ぶりの帯域追加となります。

 

今までは2.4Ghz帯5Ghz帯の2つの帯域のみの利用でしたので、色々制約がありました。

 

2.4Ghz帯は帯域幅が狭く、利用機器も多いため既に飽和状態で電波干渉を受けやすい状態です。ただ、壁などの遮蔽物に強く電波が遠くまで届きやすいというメリットがあります。

 

5Ghz帯は帯域幅は比較的広いのですが、利用機器が増えており混雑による電波干渉を受けやすくなっています。2.4Ghz帯に比べワイドバンドを活用した通信速度が可能です。

ただ、壁などの遮蔽物に弱く、電波強度が減衰しやすいという特徴があります。
また、航空/気象レーダー波を検出すると一時的に無線出力を停止しなくてはならない帯域(DFS機能といいます)があるため安定して利用できない場合もあります。

 

それに対して、今回の6Ghz帯は帯域幅が広く、6GHz帯対応機器のみの通信となるため混雑による電波干渉の影響を受けにくく、更にワイドバンドを活用した高速通信が可能という特徴があります。

また、5Ghz帯と異なりDFS機能が不要なため、通信が途切れないというメリットもあります。

ただ、5Ghz帯と同様に壁などの遮蔽物に弱く、電波強度が減衰しやすいというデメリットもあります。

 

このように帯域それぞれにメリット・デメリットはあるわけですが、”Wi-Fi 6E”のように3つの帯域を利用できるとの、従来のように2つの帯域のみでの利用の場合と比べれば帯域が広がるほうがよりメリットが大きいのはご理解いただけると思います。

 

このように”Wi-Fi 6E”は高速に安定して通信ができるので素晴らしい規格なのですが、対応ルーターに交換しただけでは利用できません。当然ながら「受信側(スマホやPC)」が”Wi-Fi 6E”に対応していなければなりません。

 

問題なのは、”Wi-Fi 6E”の対応端末は現在ほぼ発売されていないということ。

 

USB子機の販売もまだされていないようですし、スマホで”Wi-Fi 6E”に対応している端末も現在市場で売られている端末では皆無と言っていいでしょう。

 

つまり、これからの規格なのです。

 

これから半年以内には子機も販売されるでしょうし、スマホの対応端末も徐々に出てくると思いますので、気長に待ちましょう。

 

Wi-Fiの速度や安定性に不満のある方などは、今後販売されるであろう”Wi-Fi 6E”対応ルーターや子機、対応スマホなどをご検討になってみてください。