利用環境に注意・・・

 

INTERNET Watchの記事に、 最大10Gbpsの「フレッツ 光クロス」を月6050円に値下げ、NTT東。エリア拡大し、集合住宅向けにも提供 てのがありました。

 

東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は、上り下りとも最大通信速度10Gbpsの光回線によるインターネット接続サービス「フレッツ 光クロス」の月額料金を9月1日より6050円に値下げし、提供エリアを拡大するとともに、集合住宅向けにも提供するそうです。記事によると・・・

 

同社では、2020年4月にフレッツ 光クロスの提供を開始し、これまで、東京23区の戸建て住宅をサービス対象としてきた。今回、東京23区外の市町村のほか、神奈川県、千葉県、埼玉県の一部を加えて提供エリアを拡大。あわせて、エリア内の集合住宅にも提供を開始する。
同時に、9月1日より月額利用料6930円から6050円に値下げする。新たに提供される集合住宅向けの工事費は1万6500円(戸建て向けの工事費は1万9800円)。また、Wi-Fi 6対応ルーターを月額550円の料金で引き続き契約者向けにレンタル提供する。

 

だそうです。「フレッツ 光クロス」は既に2020年から提供が開始されていましたが、提供エリアが限られていたり、マンションは対象外だったこともあり普及が滞っていた印象でした。

 

今回、提供エリアが拡大されるとともに、マンションも提供対象となったことでより普及が進むことが期待されます。

 

ただ、この最大10Gbpsの速度を誇る「フレッツ 光クロス」を利用する際には、注意する点があります。

 

まず、有線LANで利用する場合ですが、既存のLANケーブルの多くが”カテゴリ5e”という規格のケーブルを利用している場合が多いのです。この”カテゴリ5e”という規格のLANケーブルは最大1Gbpsの速度までしか対応していません。

 

つまり、10Gbpsの「フレッツ 光クロス」を利用してもケーブルが”カテゴリ5e”だった場合、ケーブルのせいで十分の一の速度しか出ないこととなります。それを回避するためには、ケーブルを”カテゴリ6”以上の規格のケーブルに変更する必要があります。

 

ケーブルの見分け方ですが、ケーブルに小さな文字で「Cat.5e」「Cat.6」と記載されていますので、その数字で見分けることとなります。

 

また、有線で利用する場合、”スイッチングハブ”(以下ハブ)を利用する場合もあるかもしれませんが、このハブも現在多くの場合は、ギガビットイーサ(最大1Gbps)の規格に対応したハブが殆どなので、10ギガビット・イーサネット(10GBASE-T)に対応したハブを利用しないと、せっかくの速度が利用できなくなってしまいます。

 

更に、無線LANで利用する場合ですが、最近の多くの無線LANルーターは”Wi-Fi5”(11ac)と呼ばれている最大速度6.9Gbpsの速度に対応したものが多くなっています。この規格の無線LANルーターでもそれなりの速度で通信できますが、最新の無線LANの規格である”Wi-Fi6”(11ax)という規格であれば、最大速度9.6Gbpsで利用できますので、10Gbpsの速度を最大限利用できます。

 

このように、「フレッツ 光クロス」を利用するためには、回線のみを契約するだけでなく、利用環境の整備も必要になってくることを理解しておく必要があるでしょう。

 

せっかく速い回線を導入しても、利用環境が追いついていないと宝の持ち腐れになってしまいます。

「フレッツ 光クロス」をご契約の際には、利用環境にも十分にご注意ください。