他にやることあるでしょ・・・
ITmediaの記事に、 Slack、MicrosoftをEUに提訴 「TeamsのOffice 365バンドルは独禁法違反」 てのがありました。
ビジネス向けコラボレーションツール「Slack」を手掛ける米Slack Technologiesは7月22日(現地時間)、欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会に米Microsoftを独禁法違反で提訴したと発表したそうです。記事によると・・・
MicrosoftがSlackと競合するコラボレーションサービスの「Teams」を「Office 365」にバンドルするのは独禁法に違反するとSlackは主張した。市場を支配するOffice製品にTeamsをバンドルすることで数百万人のユーザーにインストールを強要し、このサービスの本当のコストを顧客から隠しているという。Teams自体はOffice 365に含まれるのでOffice 365ユーザーは無料で使えるが、「Slackは企業のソフトウェア予算の2%程度しか必要としないが、MicrosoftのOffice製品は100%要求する」とSlackは主張する。
だそうです。言いたいことは理解できなくもないのですが、「じゃぁ。これによるSlackが受ける恩恵って何?」って思います。MSのTeamsが独禁法違反になったとしても、Slackのユーザーが伸びるわけではないですよね。
正直、Slackはこのところのウェブ会議の急激な普及の趨勢を見誤ったと思います。Slackに関しては確かにビデオチャット機能はあるのですが、無料版で利用できるのは1対1のみで複数人での利用は有料版を利用している必要があります。
対して、Zoomは無料版でも100人まで、LINEは200人まで、WebEXは100人まで利用可能です。ちなみにSlackがやり玉に挙げているMicrosoft Teamsは250人まで可能です。
Slackは素晴らしいビジネスチャットツールであることに変わりはありませんが、この対応はいかがなものかと思いますね。提訴するリソースがあるなら、コンペティターに対抗するための機能を開発するためのリソースに回すべきでは?と思います。
このままでは、素晴らしいツールが埋もれてしまうことになりかねませんし、現在Slackを利用しているユーザーがそれを望んでいるとも思えません。当然ながらSlackユーザーはZoomやTeamsと同等の機能を求めているはずですし・・・
Slackは素晴らしいツールですから、限りあるリソースを可能な限りユーザーが望む機能への開発に回してくれることを願ってやみません。