リコールしないのね・・・

 

スラドの記事に、 富士通のノートPC約1712万台で発火の恐れ、対策のためのアップデートをWindows Updateで配信 てのがありました。

 

富士通が2010年〜2016年に販売したノートPC(約1712万台)のバッテリーほぼすべてで発火の恐れがあるとし、対策のためのソフトウェアをWindows Update経由で配信すると発表したそうです。記事によると・・・

 

発表によると、バッテリの消耗により内圧が上昇することで発火や発熱が発生するという。配信されるアップデートを行うとファームウェアが更新され、「バッテリの消耗に合わせて充電制御を行い内圧を下げる」とのこと。

 

だそうです。富士通のリリースによれば・・・

 

このアップデートは、バッテリの消耗により内圧が上昇して発生する発火・発煙などの事故を未然に防ぎ、お客様の身体・生命の安全を確保することを目的としています。バッテリの消耗に合わせて充電制御を行い内圧を下げることで、これまで以上に安心してお使いいただくことができます。バッテリが消耗したときに備えて、アップデートを適用してください。

 

とのことなんですけど、これ利用者の身体に危害が加わる恐れがあるということですよね?これっていわゆるリコール対象なんじゃないですかねぇ?危険があるのに、ファームのアップデートのみで対応するのは果たしてメーカーとして正しい対応なのかどうかには疑問が残ります。

 

リリース内にはさらに注意事項として以下のことが書かれています。

  • 「コントローラー用ファームウェア修正プログラム」または「BIOS書換データ」のアップデートを適用すると、消耗したバッテリをお使いの場合、充電表示が100%であっても、実際のバッテリ駆動時間(充電量)はアップデートを適用する前の約85%になります。
  • 「バッテリ充電制御ユーティリティ」を適用すると、消耗したバッテリをお使いの場合、実際のバッテリ駆動時間(充電量)はアップデートを適用する前の約65%になります。

サラッと書いてますけど、充電容量は100%から85%に減ってしまいますし、駆動時間も約65%まで減ってしまうというのは、かなりユーザーにとって不利益ですよね。

 

危害が加わる恐れがあるのに、ファームのアップデートのみで対応するし、バッテリーの性能はかなり落ちてしまうしで、ユーザーは踏んだり蹴ったりです。

 

個人的には完全なリコール案件だと思うのですが、富士通のユーザー様はこの対応を納得されるのでしょうかね。非常に言いたくないですが、レノボ傘下になった弊害だと陰口叩かれても仕方ないような気がします。

 

富士通の誠実な対応が望まれます。