かなり生き残りそう・・・

(今日はかなり長文です。WindowsLiveメールを利用の方以外はスルー推奨です)

 

INTERNET Watchの記事に、 Microsoft、「Windows Essentials 2012」のサポートを2017年1月10日に終了 てのがありました。

 

Microsoftは2日、「Windows Essentials 2012」のリリースノートを更新し、2017年1月10日にサポートを終了することを明らかにしたそうです。

 

詳細は記事に譲りますが、「Windows Essentials 2012」と言われても普通の方は、

 

「Windows Essentials? ナニソレ美味しいの?」

 

的な反応をされる方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、「WindowsLiveメール」の入っている無料スイートであることは意外と一般的な認知が少ないようです。

 

この「WindowsLiveメール」のサポート終了は結構問題だと思うわけです。

 

御存知の通り、WindowsXPのサポート終了を受けて、ウチのお客様の主要層でもある多くの中小企業様が ”Windows7” へ移行されました。で、その際に多くの企業様はWindowsXPの時代に標準メーラーである、「OutlookExpress」をご利用になっていたんです。

 

Windows7では「OutlookExpress」は利用できませんので、必然的に後継メーラーである「WindowsLiveメール」 を利用する企業様が非常に多かったんです。ウチでも「OutlookExpress」から「WindowsLiveメール」への移行作業などを数多く承りました。

 

(言い訳するわけではありませんが、デスクトップのメールクライアントがこうなるであろうことは早晩見通せましたので、既にその時期に選択肢の一つとして、Gmailへの移行をお薦めしたことは申し添えさせていただきます)

 

Windows10の時代となった現在でも、Window7や8からアップグレードしてそのまま「WindowsLiveメール」を利用している中小企業様は非常に多いんですね。もちろん業務利用のアプリの事情などで、Windows10へのアップグレードを見送ってそのまま「WindowsLiveメール」を利用されている企業様もいらっしゃるでしょう。

そこへ来て今回のアナウンスですから、今日はスルーするわけには行きませんでした。

 

MSは公式にアナウンスするでしょうが、果たしてどれだけの方が「WindowsLiveメール」からキチンと移行していただけるか甚だ疑問です。

 

WindowsXPからWindows7への移行の際は、「OutlookExpress」に対して「WindowsLiveメール」という受け皿がキチンと用意されていたのですが、今回の場合、Windows10付属のUWP版「メール」は受け皿と呼ぶには無理がある仕様です。

 

他のメーラーからのアドレスやメールをインポートする機能が無いですし、メールの振り分け機能もないような良く言えば非常にシンプルな作り、悪く言えばとても仕事では利用できないようなアプリです。

 

記事にもある通り・・・

 

Microsoftでは、POPメールの受信について、ウェブメール「Outlook.com」へ転送することで利用が可能としている。

 

というように、今後MS純正のメールクライアントは用意されないことが容易に想像できるようなアナウンスになっている限り、「WindowsLiveメール」の後継メーラーは出ないと考えるのが妥当でしょう。

 

となると、選択肢は3つ

 

1. サポート終了を物ともせずに「WindowsLiveメール」の利用継続

2. OutlookやThunderbird等の他のメーラーへの移行

3. Gmail等のWebメールへの移行

 

「1.」はさすがにセキュリティの問題もあるので、オススメしかねます。現実的には「2.」「3.」という選択になると思うのですが・・・

 

OutlookやThunderbird等の他のメーラーへの移行に関しては、正直「MS Outlook」以外のメーラーへの移行に関しては、初心者の方には多少ハードルが高いと思います。

OutlookはMS謹製ですので当然「WindowsLiveメール」からの移行を正式にサポートしています。(有料ですが・・・)

 

Thunderbird(無料)に関してはアドオンが用意されてますので、それを利用するなどすれば移行は可能だと思いますが、Thunderbird自体が既にMozillaから開発を切り離されていて、「WindowsLiveメール」のようにサポート終了となる危険性を孕んでいるので、積極的にお薦めできない事情があります。

 

その他、老舗のメーラーの Becky! や ジャストシステムの Shuriken2016 なんかもありますが、どちらも「WindowsLiveメール」からの移行は正式にサポートしてないので、こちらも積極的にお薦めできません。Becky!もShuriken2016も有料ですし・・・

 

かと言って、3つ目の選択肢である「Gmail等のWebメールへの移行」も一筋縄ではいかないのは容易に理解できます。今までメールクライアントを利用していた方が、Webメールに移行するにはそれなりの準備期間が必要だと思いますし、使い勝手もかなり変わるので、慣れるまでに時間がかかるのも事実です。

 

どちらにしても、2017年1月10日にサポートが終了するのは決定のようですので、既に準備期間は半年もありません。メーラーを変更するのか、この機会にWebメールに移行するのかは早めに決定していただいた上で、テストも含めて対応していただくことをお薦めします。

 

中の人としては、メーラーに影響されずに利用できるGmailへの移行をオススメしていますよ。

 

9/6(火)追記:

 

お客様から本件に対して何件かお問い合わせやご要望がございましたので、他の選択肢も含めて追記させていただきます。

 

MSの「Outlook」が無い場合で、Gmail等のWebメールに移行する予定もない場合の選択肢ですが、Thunderbird(無料)への移行が最も現実的かと思います。Web上での移行に関する情報も非常に多いですし、公式サイトでも移行方法が記載されています。

本文中ではサポートに関する懸念を書いてますが、現時点では「Outlook」以外の選択肢としてはこれが筆頭だと思います。

 

他に無料で選択肢はないのかとのお問い合わせを頂戴しましたが、Thunderbird以外ですと、 Sylpheed という国産のオープンソースのメーラーがございます。Sylpheedも「WindowsLiveメール」からの移行をサポートしています。

非常にマメに更新されおり、一般的な知名度はあまりないかもしれませんが、安心して使えるメーラーだと思います。有料版の Sylpheed Pro も用意されています。

 

シェアウェアですと、秀丸エディタで有名なサイトー企画さんの 秀丸メール も「WindowsLiveメール」からの移行をサポートしています。2,160円(税込)で高機能でサポートも充実してますのでオススメです。

 

また、この機会にGmailに移行される場合ですが、WindowsLiveメールからGmailへのデータ移行に関しては、@ITさんの記事が参考になると思いますのでご紹介します。

 

過去に受信・保存したメールをGmailに移行・集約する

http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1406/09/news109.html

 

以上、ご参考になれば幸いです。

 

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