史上最大の失望・・・

ITmediaの記事に、 Microsoft、「OneDrive」の無料容量縮小ヘ “容量無制限”は終了 てのがありました。

米Microsoftは、クラウドストレージサービス「OneDrive」の提供方法の変更を発表したそうです。記事によると変更点は以下のとおり。

・ Office 365 Home、Personal、Universityエディションで提供しているOneDriveの容量無制限提供は終了し、無料で利用できるのは1Tバイトまでになる(同日から有効)

・ OneDriveの有料プランで、昨年6月から提供している100Gバイトおよび200Gバイトのプランはなくなり、2016年初頭から月額1.99ドルの50Gバイトプランのみになる。現在100/200Gバイトプランを利用しているユーザーについては変更はない

・ 非Office 365ユーザーが使えるOneDriveの無料容量は、現在の15Gバイトから5Gバイトに縮小する。カメラロール用の15Gバイトのボーナスストレージの提供も終了する。この変更は2016年初頭から段階的に開始する


MSも容量無制限を終了するようですね。本ブログでも何回か取り上げてますが、Bitcasaなど容量無制限から撤退する企業は後を絶たず、MSの容量無制限終了に関しても取り立てて驚きはありませんでした。
ただ、記事にある・・・

同社によると、一部のユーザーが多数のPCのバックアップや膨大な映画コレクションを保存する目的でOneDriveを利用し、中には平均的ユーザーの1万4000倍に相当する75Tバイトものデータをアップロードする人もいるという。

に関しては、SkyDrive時代も含めて長きにわたってオンラインストレージを運営するMSにとってみれば、容量無制限を始める段階でこのような輩が出ることは当然織り込み済みであるはずで、このようなユーザーがいるために今回の変更に至ったというのは全くの詭弁です。

百歩譲って、容量無制限を終了するのはいいとして、非Office 365ユーザーが使えるOneDriveの無料容量を、現在の15Gバイトから5Gバイトにまで縮小するというのは納得がいきません。通常こういった変更をする場合、既存ユーザーの容量はそのままで新規でアカウントを取得する場合に、容量が変更されるのが常です。
Skydrive時代に無料容量が25GBあったのですが、それが7GBに制限されるときにも既存ユーザーの容量に変更はありませんでした。

更におかしいのはスマホのカメラロールでの利用を増やしたいがために、15Gバイトのボーナスストレージを餌にユーザーを煽ったにもかかわらず、それも終了することです。

記事にある通り・・・

5Gバイト以上使っている非Office 365ユーザーは、2016年初頭に今回の変更が有効になってから向こう1年間は超過分を保存しておける。また、1Tバイト無料の個人向けOffice 365の1年間無料トライアルを使うことも可能(クレジットカード情報の入力が必要)。1年後に超過分がどうなるかの説明はFAQにも書かれていない

とのことで、さんざん煽った挙句にこの仕打は到底容認できるものではなく、ひいてはオンラインストレージの信頼性や将来性をも脅かす暴挙であると言わざるを得ません。

以前お客様から
「今はいいけど今後はファイルを人質に値上げしてくるんじゃないのぉ?草」
と冗談めいた話がありましたが、冗談では済まなくなってきました。

「嫌なら使わなきゃいいじゃん」という声もあろうかと思いますが、本当に嫌なのでOnedriveにあるファイルは全てDropboxとGoogleDriveに移しました。
中の人の中では既に「OneDrive」はファイルを人質に金銭を要求する「ランサムウェア」と同義ですので、今後使用することはないと思いますし、弊社のお客様に利用を推奨することもないでしょう。

今回のMSの発表は中の人の中では近年稀に見る失望であり、オンラインストレージの信頼性を根底から覆すもので、MSには猛省を促したいと思います。