MVNOは「どこも」一緒ではない・・・

ケータイWatchの記事に、キーパーソン・インタビュー NTT Com新村氏に聞く、音声対応を果たした「OCN モバイル ONE」の本気度てのがありました。

今週月曜日にMVNOであるNTTコミュニケーションズの「OCN モバイル ONE」音声対応SIMカードの提供を開始した記事をお伝えしましたが、その担当者へのインタビュー記事が載ってました。

詳細は記事に譲りますが、興味深いのは、音声対応SIMカードでの「即日開通」も取り組みを始めること。12月1日からゲオアキバ店で導入し、MNPの転入による即日開通への準備も進められているそうです。将来的には、「即日開通」に対応する店舗の拡大も目指しているとのこと。
これは現在のMVNOの最大のネックであるMNPの即日開通に対する回答としては理想的だと思います。同様のサービスはビックカメラのBIC SIMがビックカメラ店頭で行ってますが、既存店舗があるビックカメラはともかく、既存店舗のないNTTコムが店舗でのMNPを行っているのは、素直に評価したいと思います。

また、インフラ面の部分でも・・・

新村氏は、NTTドコモから卸提供を受ける帯域を毎月増加していることや、今回の「音声対応SIMカード」の追加でユーザー数が増えることを見越した対策も、すでに実施済みであることを明らかにした。「ギガを超えて卸してもらっているのはうちだけではないか」と、帯域幅も大規模になっている様子を語っている。

とのことで、ユーザーにとってはかなり安心だと思います。この部分に関しては、多少説明が必要かもしれないので簡単にご説明しますね。

端末から基地局の無線区間、基地局からバックボーンの有線区間までは、キャリアとMVNOのどちらも、通信速度に影響を与える要素は共通ですが、そこからISPまでの帯域がMVNOではボトルネックになりやすいのです。この帯域を広く取ればそのぶんMVNOからキャリアに支払う料金が増えるので、MVNOの提供するユーザーへの料金に影響しますし、広く取らないとユーザーから見ると通信速度が上がらないことになります。つまり、この部分への投資がMVNOにとっての生命線になるわけですね。

なので、今回の「OCN モバイル ONE」に関しては、その部分についてはかなりの自信があるということでしょう。単にMVNOと言っても、千差万別ですので実使用における速度がキッチリ確保されたMVNO業者を選ぶことが重要ですね。MVNO選びに参考になれば幸いです。