3.20「最近読んだ本(3/13-19 その1)」続玉葉 #13 | 伊勢守日記

伊勢守日記

吾妻鏡的、当たり障りない美辞麗句の公式記録。

2023年3月20日(月)

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

フリー素材ぱくたそ(pakutaso.com)

 

 3.20「最近読んだ本(3/13-19 その1)」続玉葉 #13

 

 

緑十字機 決死の飛行 岡部英一 (著)

 

ー当ブログ管理人前書きー

1945年8月15日の玉音放送で、戦争はすべて終わり、次の場面では闇市に「りんごの唄」が流れていた。というのが、多くの現代日本人の認識であろう。それは2度も映画化された『日本のいちばん長い日』の影響も大である。しかしながら、玉音放送後、内地は混乱を極め、外地では満洲開拓民は苦難の逃避行を続け、南樺太では悲劇があったのである。満州、樺太のことはテレビドラマにもなったから、知っている方も多いかも知れない。けれども、終戦直後、マッカーサーの命令を受け、陸海軍の高官、外務官僚、および随員と整備士、操縦士、総員28人がオンボロ飛行機2機に分乗し、進駐等の打ち合わせのためフィリピンのマニラに飛んだ(沖縄の伊江島からは米軍機利用)緑十字飛行のことは、これまでドキュメンタリーに取り上げたことはあっても、映画化、テレビドラマ化は一度もないゆえ、よほどの歴史マニアでもない限り知られていない。それは、帰路、2番機が伊江島からの離陸準備中、謎の接触事故を起こし、1番機は静岡県鮫島海岸に謎の不時着をするという、なんとも不可解なことに見舞われているように、極めて興味深い題材であるにもかかわらず、である。

 

序・第一章

ーあらすじ&感想ー

ポツダム宣言受諾から緑十字飛行、降伏文書調印までを、関連文献および当事者の証言を再構成し、時系列で淡々と述べる。

 

軍使でなかったゆえ、マニラまでは行けず、伊江島で待っていた搭乗員の証言は個別にネットで読むことも可能である。

その証言によると、一番機は鮫島海岸に不時着したものの、怪我人もさしたる苦もなく浜松経由で東京に帰って任務を遂行したとあるけれど、実際には、外務省の岡崎局長は軽傷を負っていたし、全権河辺陸軍中将は不時着の時も慌てず騒がず肝の据わっているところを見せ、さすが陸軍中将と思わせるが、なかなか東京に連絡がつかず、焦燥の色が見え始める…

 

いちばん憤慨させられるのは、終戦になった以上は犬死は御免とばかりに、責任から逃げ回る陸海軍高官(全権河辺中将と緑十字に関係なく責任を取って自決した将官を除く)の醜悪さである。

 

 

第二章

ーあらすじ&感想ー

大胆な仮説によって、一番機の不時着、二番機の接触事故の謎に迫る。

 

関係者全員が鬼籍に入ってしまった現在、ほんとうの真実が明かされることはもはやないと思われるが、筆者の推理から導かれた仮説は、限りなく真相に近いのではないかと思う。

 

第三章

ーあらすじ&感想ー

搭乗員、全権河辺中将ほか軍使、軍関係者の回想録、不時着現場となった磐田市の目撃者の証言集をそのまま収録。

 

河辺陸軍中将の回想録は格調高く、頭の良い人でないと中将にはなれないのだとただただ感嘆。一方、不時着した一番機が打ち捨てられた磐田市の住民は、終戦直後の混乱の中、不時着機から様々なパーツを持ち帰り、記念品(?)とした。外壁引っ剥がして、ちりとりに加工した人の逸話は混乱期を生きた庶民の逞しさを表していて、とても凄いと思った。

 

ーまとめー

日本が亡国の瀬戸際に追い込まれているというのに、首相・鈴木貫太郎は飄々として、陸相・阿南惟幾と海相・米内光政の口喧嘩ばかりが目立つ「日本のいちばん長い日」が2度も映画化されたなら、不時着事故や接触事故をどう描くかにもよるだろうけど、こちらの話を映画化すればたいへん興味深く、人々の耳目を引く話になると思う。

 

 

 

この項 了

 

 

バイオレットシアン

 

 

 

 

ここで1曲

乃木坂46で『心にもないこと』(2023年)

 

 

 

 

また長時間メンテナンスやるってさ…ぼけー

 

【重要なお知らせ】AmebaブログとAmebaアプリの再メンテナンスについて

 

メンテナンス日時
2023年3月22日(水)午前1時〜10時 ※時間は前後する可能性がございます。

 

 

 

イベントバナー

 

今日は何の日

 

 

 

 

 

 

 

 

ねこクッキー

前回の記事にいいねグッド!ありがとうございました

 

 

ラストナンバー

フジテレビ系月9(月曜21時)ドラマ「じんべえ」(1998年)主題歌・未来玲可で『海とあなたの物語』

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。