人情紙風船 | 伊勢守日記

伊勢守日記

吾妻鏡的、当たり障りない美辞麗句の公式記録。

■2016/01/07(木) 人情紙風船

戊子 七赤友引 晴


人に聞く。


従五位上伊勢守杉野朝臣一郎(鴫宮ディーノ勢州)、

病身押し御所訪問。従二位小松内府に近況報告。

その報告はだいたい以下の通り。


勢州、昨年最後の更新 で、『本三位中将さまのご処置は正しかった』

と記した理由を説明す。


今は天下り、民の禄を食む板倉前伯耆守、師走参拾日、

側近引き連れ我が物顔で行事にアラワル。


勢州、三位中将の栄誉捨て関わった上司・同僚・部下との縁を

スッパリ切った火の出さまの潔さ思い出し、前伯耆守どのの振る舞い

苦々しく思う。


なぜ古巣に来るのか?今の場所で立場を構築すれば良いじゃん?


今の同僚は今だけ、友情も然り。


と申せば内府曰く、


「前本三位中将の行動を肯定是認したからといって、同じコトをする

必要はない。同じコトをすればかえって勢州の不人情がなじられよう」

と、暗に前本三位中将さまの冷たさを指摘す。


杉野勢州「それではその時が来たらよく考えましょう」、と、再考を

約した、と伝えられる。






 (了)

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