11月24日
昨日皇室の秘宝展芸大と運慶展を見た。 疲れた。
昭和天皇のご成婚祝いの品々。凄い。
江戸時代地方で培われた技術は藩毎。明治になり、明治政府が廃藩で食えなくなった、各藩お抱え技術者を外貨獲得の為、各藩TOPを東京に集め、切磋琢磨させ、又地方に返して、一気に技術レベルが上がり、結果明治期後半に最高点に到達した。
その各部門のTOPが合作して造った品々。細かな技法が今では、滅んだ物も多い。
正に御物。
木彫の高村光雲と運慶を同じ日に見たので、良く解った。
「私失敗しないので」は、こうゆう人達が使うのだ。
木目を読んで実に巧みに、出来ている。
運慶らは、表面加工して木目など誰も見ないにも関わらず、木肌が実に、高村光雲と同じに、金箔や胡粉が落ちても大丈夫な様に彫刻をしていた。仏師恐るべし。
光雲も元は仏師。当人は死ぬまでそう思っていた。
唯々頭が下がる。
運慶展の解説で間違ていた所を一つ。
「鹿の目に玉目を入れ可愛らしくした。」と在った。
玉目を普通に入れると、怖く成るのが正しい。はく製の様に。
しかし、現物は実に可愛らしい。
玉目を奥に設置し瞼の影で睫毛を形成して、可愛らしく見せてる。大変高度な技を使っているのだ。
国立博物館の学芸員で、これでは、お茶の道具を見て、「まあ綺麗」と騒ぐ女性達も、今の平均値か。怖い、怖い。
今日はここまで。

