(※イメージ写真)
話に入る前に申し上げておきたいことがありまして。
記事の中に専門的な分析や学術的な見解などは、一切記載されておりません。
一介の素人が好きに書き散らかしているだけなので、そのあたりをご了承いただき、ご理解を賜りますようお願い申し上げ奉り候。
では、はじめにこの選挙の全体イメージを見てみましょう。
行われたのは2024年3月31日(日)。
1393 の地方自治体が対象で、選ばれるのは市長や市議会議員などです。
トルコで現在、大統領を務めているのはエルドアン氏。
彼は20年以上もの長きに渡り、国のトップとして君臨してきました。
与党は公正発展党(AKP)。
トルコの人々は AK Parti(アク パーティ)と呼んでいます。
野党の中で最大の党は、共和人民党(CHP)。
こちらは頭文字をそのまま読んだ ジェーへーぺー と呼んでいます。
この 「与党=アク パーティ(AKP)vs 最大野党=ジェーへーぺー(CHP)」の構図を押さえておけば良いかと
さて、これまでは アク パーティ(AKP)が圧倒的に強く、ずーっと第一党の座を守っていました。
ところが今回!
各都市で ジェーへーぺー(CHP)の候補者が次々と当選を果たし、何と ジェーへーぺー(CHP)が アク パーティ(AKP)を抜いて第一党に躍り出たのです~~~(ベベベン ベンベン!←三味線の音)
そういう状況が、ロイター通信によるニュースで伝えられています。(以下、青文字は引用文)
トルコ統一地方選で野党勝利、エルドアン政権に打撃
2024年4月1日午前 9:11
[イスタンブール 31日 ロイター]
31日に投開票されたトルコ統一地方選挙は、最大都市イスタンブールなど多くの市長選で野党が勝利し、エルドアン大統領と与党・公正発展党(AKP)に大きな打撃となった。
イスタンブールの市長選は開票率約93%の時点で、最大野党・共和人民党(CHP)の現職イマモール氏の得票率が50.92%と、AKPのムラト・クルム候補(40.05%)を10%ポイント差でリード。首都アンカラの市長選もCHPの現職が勝利した。CHPは全国的に票を集め、他の15都市で市長選を制した。
20年以上にわたって政権を運営してきたエルドアン氏とAKPにとって最悪の敗北となり、トルコの分裂した政治情勢に変化をもたらす可能性がある。
アナリストは、高インフレやイスラム教徒有権者の不満などが与党の敗因になったと指摘する。
エルドアン氏はアンカラのAKP本部で、有権者からのメッセージに対処する措置を講じると表明。「われわれが間違ったのであれば、(これからの数年に)修正する。不足しているものがあるなら、完成させる」と語った。
ニュースでは詳しく書かれていませんが、首都アンカラの市長選では ジェーへーぺー(CHP)の現職ヤワシ氏が約60%の得票率で、アク パーティ(AKP)の候補者は約30%と、倍ぐらいの差をつけてヤワシ氏の圧勝でした。
詳しい内容はトルコ版ウィキペディアに載っているので、興味のある方は以下をご覧いただければ
(トルコ語で書かれているので、そこはグーグルさんに助けてもらいましょう!)
3月31日は報道の規制が解除になったあと、各局では特集番組を放送していました。
時間帯は局によって違いますが、わたしがチェックした番組は夕方5時半から翌日の明け方までで、一晩中やっていた模様…
(もちろん全部は見ていません w)
市長選の結果。
ぶっちぎりで黄色(アク パーティ)が圧勝!
これ見たら今年のアク パーティの負けっぷりがよく分かる~~
2019年と2024年との間にはコロナの時代を挟んでおり、トルコではインフレが急激に加速した期間でもあります。
ちなみに、わたしが最後にトルコを訪れたのは2019年。
当時の為替レートは1リラが20円を切る感じ……だったのかな?
それが今や1リラ 約4.7円…!(※2024年4月11日現在)
5円すらも切ってしまってる~~~
5年間で お金の価値が4分の1になるってエグいですよね
そうなると物価はどんどんどんどん上がっていき、ひどい時には同じ日で朝の値段と夕方の値段が違う…なんてことも。
何もかもが値上げに次ぐ値上げ。
そりゃ人々の不満は積もっていきますょ
積もり積もった不満を抱えた人々が投票をし、こうして分布図の色を塗り替えたのですかね。
こちらはイスタンブル市の各自治体の結果。
赤色(ジェーへーぺー)が3分の2を占めて圧勝。
5年前は一目瞭然で黄色(アク パーティ)が圧勝していました。
この結果を受けて、エルドアンさん焦ってるでしょうねぇ
いろいろインチキなこと(※)もやっただろうに、それでもアク パーティは勝てなかった…。
※ニュースで見聞きしたり、現地の友人からの情報によると、支持者にカネをばら撒くとか? 集計前の投票用紙を捨てるとか? 投票用紙を燃やすとか? 架空の有権者をでっち上げて得票数を水増しとか? まぁいろいろと…(苦笑)
参考までに投票率は、最高選挙管理委員会(Yüksek Seçim Kurulu)の発表によると市長選では78.7%。
これでも2019年の選挙に比べると約6%下がっています。(2019年は84.6%)
日本の低い投票率とはかなり違う
国民の声が上に届かないのはどの国でも同じだと思いますが、自分の持っている権利を行使して何らかの意思表示をする意味について考えることも大事なのではと、個人的には思いました
ところで。
今回の選挙のことをブログ記事にしようと思ったきっかけは「投票用紙」でした。
こちらが投票用紙。
ほんで、やたら長い。
まぁ…党の数が多いから長くなってしまうのですが…
台の右上あたりに置かれているのがハンコです。
押したらこんな感じ。
TERCİH=英語でいうところの「choice」
EVET=Yes
です。
この長ぁ~~~~い投票用紙、都市によってはトンデモない長さになっていました。
イスタンブルの投票用紙で最長のは97cm!
エーゲ地方のイズミルでは86cm、首都アンカラでは79cmなどなど。
もはや巻物状態
そんな長さのも含まれている投票用紙4種類を、この大きさの封筒に入れなければなりません。
記者さんが 実際に入れてみましょう! と言って、4種類の投票用紙を折りたたんで封筒に入れる様子を映しておりましたが……
…………おーーーーーーい
…………折りたたむって、そゆこと?
この場合の「折りたたむ」定義って、紙の角と角を合わせて二等分になるよう折り目をつけながら折りたたみ、さらに角と角を合わせて四等分になるように折りたたみ、そうやって等分になるよう折り目をつけながら、封筒の大きさに合わせて折りたたんでいくことなんだと思ってました!
確かに封筒には入るけれども!
あ゛ーーーーーーー!
代わりに折りたたませてほしい !!!!!
と、ニュースを見ながらイーーーーーーーッと なっていました w
後日、開票の様子もニュースで流れていましたが、投票用紙は折り目があるような無いような ブワンブワン なのが多そうな感じーーー。
仮に日本で同じような投票用紙と封筒で投票が行われたとすると、ピシッと折り目がついた用紙の割合はトルコよりは多いと思います
お国柄ってやつなんですかね(苦笑)
投票用紙の大きさ、投票欄の大きさ、ハンコの大きさ、封筒の大きさ…それぞれのバランスが非常に取れてない!
もーちょっと互いの大きさが歩み寄ってエェ感じの落としどころは探られへんもんなんやろか…と、部外者ながら気になってしまいました
今日は以上でございます。
冒頭でもお伝えしたとおり、専門的な分析や学術的な見解など全く述べられていない選挙の話でした~~~~
最後までおつき合いいただきまして、どうもありがとうございました!
それでは、また