さて、どちらを選ぶか、です。
選択肢① ボアズカレ村まで2500円を払ってタクシーに乗り、30分後に楽々と到着する。
選択肢② 4時間後にしか出発しないと言われたドルムシュ(乗り合いタクシー)を待ち、それに乗って村へ向かう(ただし、4時間後など詳細の真偽は不明)。
ここは野性のカンに従ってみることにして、敢えて(料金も安い)②を選びました。
少年やタクシードライバーおっさんの言いなりになるのが癪だったから、でもあります。
いざ腹を括って「待ってやる!」と決めた途端、無料の送迎車が向こうの方からブーンとやってきました。Σ(゚д゚;)
早っ!
あっと言う間にドルムシュ乗り場に到着していました。慌ててタクシーに乗らなくて正解だった・・・・・・いやいやいやいや、待て待て待て待て!
油断は禁物。
このドルムシュだっていつ出るのか分からないわけだし、まだまだ安心は出来んぞぉ・・・と、素直な心は微塵も残っていません。
( ̄Oノ ̄*) コンナ私ニ誰ガシタ~
ドルムシュ乗り場、と言っても、2台が道端に停まっているだけの場所です。
辺りも何だかノンビリとした空気が流れており、ドライバーらしきおじさんが、道端に座っているおじいちゃんたちとチャイグラス片手に雑談をしています。
おじさんに「このドルムシュはボアズカレ村まで行きますか?」と尋ねてみると、「行くよ。でもまだ出発しないから、その辺で待っといて」とのこと。
それから、その辺で待つこと約1時間・・・・・・。
皆は相変わらず雑談を続けています。
私は何をするでもなくボーッとしながら、もしかしたら夕方までこのままかも知れんなぁ、と思い始めたころ、ドライバーのおじさんがやっと車のドアを開けてくれました。
私は張り切って一番に乗り込みましたが、ドルムシュはワゴン車タイプの乗り合いタクシーなので、ある程度の人数が集まらないと出発してくれません。
一人だけ乗り込んだまま待っていると、急にあちらこちらの路地からワラワラワラワラッと人が出てきて、一瞬でドルムシュは満席となりました。
そして、パチクリ目の私にはおかまいなく、ブルル~ンとエンジンがかかって出発。
ドルムシュでの乗車料金の払い方は、発車後、乗客がそれぞれ手渡しリレーをしながら、ドライバーにお金を渡していきます。
お釣りが発生するときには、ドライバーから逆の流れで手渡しリレー。
ドライバーは、運転をしながらお金を受け取り、お釣りを計算して後ろに渡して、と大忙しです。
なぜ、発車前の落ち着いた状態のときから、料金を集めておかないのかが謎なのですが、これこそがドルムシュ・スタイル! と言わんばかりにお金が飛び交うのは必ず発車後です。
私も料金を払わなきゃ。
隣に座っていた女性に値段を聞くと2.5リラで、およそ250円。
しかもスングルルからボアズカレ村まで30分ほどで到着してしまいました。時刻は13:45すぎ。
早っ。
もし2500円を払ってタクシーに乗っていたら、ドルムシュ料金の10倍を払っているところです。
野性のカンが当たって良かった~!
さて、ボアズカレ村。ここは先ほどのスングルル以上に観光地化の「か」の字もない、ごくごく普通の小さな村です。
ドルムシュを降りて、スーツケースをゴロゴロ引っ張りながら歩き出すと、少年が追いかけてきて「アブラ(=お姉ちゃん)、どこに行くの?」と聞いてきました。
私が「ホテル」と答えると、「ホテルならあっちだよ」と反対方向を指差しています。
ホテルと言っただけで「あっち」と言うことは、この辺りのホテルは1軒だけなのか・・・? と思いながら、少年に礼を言いシャッとUターン。
宿はペンションとホテルが併設されており、ペンションは1泊16リラ(約1600円)、ホテルは1泊35リラ(約3500円)とのことなので、せっかくだしホテルにしちゃいましょう。
シングルルームでチェックインしたはずなのに、オーナーさんが案内してくれたのはトリプルルーム。しかも広くてキレイ!
オーナーさん曰く、「今日のお客はあなただけなので、どの部屋でも使えます」。
・・・・・・・・・うーむ、7月上旬の観光シーズンに客一人・・・。
ま、とりあえず荷物を置いて遺跡に行って来ようっと。
タイミングの問題とは言え、よりにもよって暑さ絶好調の14時すぎから遺跡を散策する羽目になりました。
ホテルからハットゥシャシュ遺跡まで、徒歩で約10分です。まずは近くの店で水1.5リットルと、おやつ用のクッキーを調達して、いざ出発~!(つづく)