食い入るように読み切りました(笑)その内容について、非常に私が感銘を受けた個所をまとめました。
好きな仕事をして愛のある生活へ
落語をするまでは、嫌な仕事を引き受け、その対価としてお金がもらえる。我慢して稼いだお金は飲み代やギャンブルにつぎ込むという負のスパイラル。
しかし今は好きな落語の仕事をして、お金をもらっている。心が満たされているから、ストレスの帳尻合わせで遊ぶようなこともなく、奥さんにお金を使ってもらっている。
孔子の論語
方正さんは、落語と出会うことで「不惑」に近づけたと感じられている。
20歳は「弱冠」。冠を持ったと思い込み、調子に乗る。
30歳は「而立」。自分の足で立てるかな、となる。
40歳は「不惑」。迷わず生きていけるようになる。
50歳は「知命」。お前はこれをやりなさいと点から与えられたものを知る。
60歳は「耳順」。他人の声をよく聞けるようになる。
70歳は「従心」。行動が道徳の規範から外れることがなくなる。
無知の知
「無知の知」という言葉は、古代ギリシャの哲学者、ソクラテスの言葉。意味は「本当の知に至る道は、まず無知を自覚することから始まる」。知らないことを認めるということである。そして自分の知らないことを他の人は知っていると考えることで、謙虚や感謝が生まれる。そして知らないことを調べるようになる。
とりあえず、その世界に飛び込む
ダウンタウンを見てNSCへ入り、落語に出会って八方師匠に弟子入りした。とにかく本気でやれるものが決まったら、その道にまずは飛び込んでみること。
運の良し悪しは人間関係で決まる
運という字は「運ぶ」とも読む。もらった運を次の人に渡す。そうすれば、巡り巡って自分にも良い運が巡ってくる。
そして運を回そうとする心の豊かな人と付き合うこと。もらっては回す。つまりは「人間関係」。人間にとっての一番の贅沢は人間関係である。
落語は登場人物になり切る
計算した芝居ではお客さんに見透かされる。落語では自分のイメージした登場人物になり切ること。そうすることで「自然」さが出る。
マイナスをプラスに変える方法
本番前、緊張したら舞台袖で笑う。別に楽しいことがなくても。無理やり口角を上げて笑う。そうすると、脳内が表情の方に引っ張られて明るくなってくる。
心が笑顔になると、奥さんや子供のことが思い浮かんでくる。そして家族が自分を応援してくれている姿が脳裏に浮かんでくる。これで緊張が一気にほぐれる。
これは家族愛ですね~絶対に愛されている、信頼されているという自信から気持ちを落ち着けることができる。
また朝起きて、しんどい時、ちょっと苦手な人に会うときも無理やり口角を上げて笑う表情を作る。そうすることでマイナス気分がプラスになる。
一番恐ろしいのは、失敗より何もしないこと
方正さんでも、セリフをかんだり、わすれたりすることがあるそうです。でもそれを笑われることで、反省と喜びを味わえる。
つまり、2度おいしい!ととらえる。
ウケなかったら「なぜ受けなかったのか?」と考えることができ、これを受けるネタ、ギャグにつなげていける。
でも一番恐ろしいことは、失敗したくないから、何もしないようになること。どんどん挑戦していくことが大事である。
平均はすごい
通信簿のように人間の頭の良さを数値化することはできるが、人間としての良さを数値化することは難しい。
人を気分よくさせたり、嫌がることをしない、空気が読める、伝え方がうまいなどの組み合わせが人間力を決める。
平均とはそのバランスが取れている状態の事。
落語の登場人物にも突拍子もないことをしでかす痛い人もいれば(笑)、お武家さんのように傲慢な方も出てくる。
そのなかでバランスの取れた道徳心のある平均的な人。
つまりバランスの取れた人がアドバイスや知恵をくれたりするから、落語もなりたつ。実際の生活に使える処世術が落語で学べる。
早くうまくなりたかったら色んなメンターに教わる
方正さんは、残された人生から考えて、早く落語をうまくなりたいとお考えのようです。なので、八方師匠だけではなく、その他の色んな師匠に稽古をつけていただいているようです。
それぞれの師匠の持つテクニックを取り入れてます。
ゆくゆくは弟子を取りたいと考えられているそうです。私もぜひなりたい(笑)
落語を始めてからのお付き合いの変化
落語を始めてから飲みに行くことが少なくなった。旧友とも会えなくなった。けど落語でいろんな役を演じていると、友人に会いたいなーという欲求が満たされてしまう。
お付き合いも断わろうかどうしようかと悩んだら、自分に正直に嘘をつかず、心の声を聴いて堂々と断れるくらいの人間になればいい。
それを目標にできるから、頑張れる。