有楽シネマ。
有楽町駅の中央口をでて、マリオンへ向かう道沿いにあった映画館。
改札でてすぐのビルにこの映画館の看板があったけど、
道沿いのビルの2階にあって、入り口が小さくわからりづらかった。
オープンが1950年代で、当初は洋画系のロードショー館。
のちに、東宝系の2番館チェーンの一つで、
私が覚えている頃はすでに、2番館チェーン(TYチェーン)がなくなり、
あわせて、日劇が閉館し、日劇の地下にあった日劇文化という
ATGの映画を上映していた劇場の受け皿という印象が強く
他にもフランス映画社や独立系の映画をやっていた。
こんな環境でも、他社の経営でなく、東宝の直系だったし。
その頃はまだ中高生で、ここでやっている映画にあまり興味がなかったけど
劇場には興味があってずっと行って見たかった。
そのうち、やっと、というか満を持して?
大林宜彦監督の「四月の魚」がロードショーとなり、初めて見に行くことに。
1階から細い階段をあがり、ちょっとこじんまりとしたロビー。
でもって、その先のドアを開けて館内へ。
館内はフラットだけれど、映画館として設計されたのであろう、
適度に天井も高かく、スクリーンもそこそこの広さ。
館内も座席も年季が入っていたけど、
程よく手入れされ、味のある映画館だった。
その後は、見に行くこともなかったけれど、
ATGのメイン館として、伊丹十三監督の「お葬式」でものすごいヒットしたことや
洋画ロードショー館のムーブオーバーとして機能し
(特に、「ネバーエンディングストーリー」のヒットで
日劇プラザで公開してた「皇帝密使」が2週間目に有楽シネマへ!)
上映作品は常に気になっていた。
やがて、いろいろな事情があったのか、
一度、「シネマ有楽町」として、ピンク映画館となり、
さらにその後、「シネ・ラ・セット有楽町」として
シネカノンとアミューズの経営で、ミニシアターとして改装後、2004年に閉館。
有楽シネマの頃の(東宝直経営でありながら)
なんでもアリなプログラムが、逆に斬新で、
しかも、あの雑多な立地(失礼!)にマッチしてる、(映画館の佇まいも)
味のある劇場だなーと、ずっと思っていた。
今の興行スタイルには合わないだろうけど、残っていたら面白かっただろうな、と。
しかも、今現在は、イトシアというビルの敷地の一部になってるというのも
感慨深く、ここにこんな趣のある小さな映画館あったなんて、
覚えてる人も減っていくんだろうな・・・と。