銀座並木座。

 

その名の通り、銀座の並木通りにあった映画館。

小さなビルの地下にあり、日本の古い映画をかけていた映画館。

 

私が映画をよく見始めた中高の頃から、すでに古いビルという印象だったし、

銀座といっても、歩行者天国をしているメインストリートしかしらず、

並木通り、といってもどこの通りかわからず、場所を知るまで結構時間がかかった。

 

入口の上に青い館名の看板があって、

ポスターを貼る小さいショーケースがあったけれど、

たいていは何週間か分のタイトルのみが刷られたポスターのみが貼られていた。

すでにポスターが残っていない(っていうか、フィルムがあること自体が奇跡なレベル)か、

並木通りの街並みに合わないからなのかは、わからなかったのだけれど。

 

で、中高生で、自分が生まれる前の映画にあまり興味がなかったので、

興味はあったけど、見に行くことはなかったのだが、

あるとき、めずらしく、東映のアダルト路線?で、

東陽一監督、渡辺淳一原作の「化身」の上映があり、

(同時上映が思い出せない・・・「ひとひらの雪」だったのか?)

やっとこさ、並木座へ。

 

一階でチケット買って、地下の劇場へ。

で、想像通り、100席足らずの小さな館内で、

ミニシアターらしく?、スクリーンの穴(音を通す小さな穴)が見えるし、

椅子も小さくて、丸くなってみていたけど、

それこそ、古いけど、何とも言えない格調さえ感じる雰囲気。

ここで、小津安二郎監督、黒澤明監督、成瀬巳喜男監督の映画を

繰り返し上映してる印象があったけど、それを何度も見に来る常連が

楽しみにしていたんだろうなと。

今の銀座の並木通りもこじゃれた店が多くなってきたけど、

あの青い看板とあ、風情があったな、と。

 

・・・・とはいえ・・・

私的には、とにかく地下で、館内の通路もなんか狭くて、

閉所恐怖所というわけではないけど、なんだか怖かったことと、

(覚えてるのは1度だけだけど)

年末にアニメのロードショーをしたのがすごい印象に残ってて

(たまーに、東映セントラルフィルム配給のロードショーを

 いわゆる、東宝=ATGの有楽シネマ的な感じでやってた)

このまま、ロードショー館になっちやったり、

上映方針(アニメやアイドル映画とかもやったり)変わるのか、と思ったけど、

結局、ぶれずに(まぁ、そのアニメもそれほどヒットしなかったし)

名画座として惜しまれてなくなった。

いまもあったら、それはそれでお洒落だったろうな、と。