ドル円の為替は、アメリカの経済や金融の行方によって左右される。


今日のレンジは小幅に134~135円で動いた。


とりわけ、アメリカのFRBが利上げを繰り返してきたことのツケがここにきて、アメリカ経済に暗雲をもたらしている。


さらに、 、 。


今、バイデン大統領が頭を悩ましているのが、米国債務上限問題。


今年の1月、アメリカの国債の発行上限を超えて、債務残高は33.4兆ドルで、円換算で4500兆円。


対GDP比でみると、アメリカの債務残高は121%で、GDPが大きいゆえに、日本の260%と比べると、まだ小さい。


それでも、政府の国債の利払いのためには、国債発行の増額が必要。


そもそも、アメリカには自由公債法(リバティボンド法)という法律があって、公債の発行上限が定められているが、80回も修正してきた。



今回も、この債務上限を引き上げる法案が、米下院で可決されたが、多数を占める共和党は4.5兆ドル歳出削減をした上で1.5 兆ドル引き上げる案を可決し、一歩も引かない構え。


 バイデン大統領は、国債の利払い等もかさんでいるため、歳出削減を拒否し、無条件での可決を望んでおり、共和党はそれに反発し、上院の行方は混沌としている。


当面、6月5日までは特例処置として、国債発行の上限を緩和し、政府の支払いに充てていくが、この法案の成否によっては、米国債がデフォルトに陥る可能性もあり、アメリカの経済、金融がさらに不安定化し、世界的な株式暴落と極端な円高ドル安になる。


現在の過度な円安の是正には加勢だが、極端に円高になったら、なったで、日本経済にも悪影響が。


どう対応するか、政府、日銀の責務は重い。